第15話わらないもの
俺はいつものように少し眠いと思いながら学校に向かっていった。
「はぁ今日もなんだか眠いなぁ」
俺は体を伸ばしながらあくびをしてそういった。
そういえば!昨日もそうだけど俺、ティーナと出会ってから物凄いスピードで色んなことが変わっていった。
一緒に遊んだり、ティーナの家にご飯食べに行ったり。
新しい知り合いができたり。
「ほんと色々なことがあったな」
「って自分で考え始めといてなんだけど、俺考えてることが40代のおじさんみたいだな」
俺が前を歩いている、いつものようにティーナの姿が見えた。
「おはようティーナ」
「あ!りく…おは…よう」
「昨日…わありが…とう…りく払…てくれて」
「ティーナにはいつもお世話になってるからな」
俺達は歩いていると、いつものように横の道から麻依が歩いてきた。
「おはよう」
俺は少し眠そうにあくびをしながら挨拶をした。
「おはよう、相変わらず朝は眠そうね」
「しょうがないんだろう、朝は弱いんだよ」
って言っても、昨日は新しいゲーム買ったからつい楽しくて遅く寝たんだけど。
麻依はそう言いながら当たり前のように俺達の横に並んだ。
俺達はたわいもない、昨日の休みの出来事を話しながら学校に向かった。
そして俺達は学校についていつものように自分達のクラスへ向かった。
俺は教室のドアを開けてティーナと一緒に中に入るとクラスの生徒達は皆一か所に集まって何か話しているようだった。
俺はそんなことは気にせず、自分の席に座った。
「お!噂をすればその張本人が来たぜ!」
どうやら今まで話していたのは俺のことについてだったらしい。
だが、俺はこの学校に来てから話のネタにされるような目立ったことはしていないはずだ。
俺がそんなことを考えているとクラスの生徒ほぼ全員が俺の机を囲って。
まくしたてるように話した。
「なぁ最近雲雀にまた、呼び出されたけど、返り討ちにしたっていうの本当かよ!!!」
どこから聞いたのかは知らないが、俺が答えると噂が大きくなりそうだから、沈黙を続けることにした。
っていうか、確かに雲雀に呼び出されたが、俺はただ余裕の笑みを浮かべてただけだ返り討ちにしたわけじゃない。
「なぁなぁ、どうなんだよ」
ずっと沈黙を続けるつもりだったが俺は痺れを切らして口を聞いた。
「なぁ、それって誰からの情報だ」
「あいつがそう言ってた」
そう言って同じクラスの男子生徒が指差したのは1人の女子生徒だった。
「だって、私この目でちゃんと見たもん3日前にあなたと雲雀くんが何か言い合いしてるの!」
「でやっぱり陸がいじめられそうになったけど喧嘩したのか?」
「まあ、そんなところだ」
俺はめんどくさそうにそう答えた
火のないところに煙は立たないって言うけど、誰かがこういう場合その煙を立ててるんだよな、今みたいに。
「りく…よかった…ねみんな…に信じて…もらえて」
「ああ、まぁな」
っていうか、俺に対しての信用は結構前からちょっとずつ回復しているような気がするのだが。
でもまあ、これで枚の時みたいに隠れていじめるようなことも下手にできなくなっただろう。
「でも、ちょっと待て!じゃあ、お前はどこから俺達の話を聞いてたんだ!」
俺は疑問に思いそう聞いた。
「ええと…あの時はバレたらマズイと思って右の方の木に隠れてた」
あの時は言い合いに夢中で気付かなかったけど、あそこに隠れてたのか。
俺がそんなことを考えていると、教室の中に先生が入ってきた。
それじゃあ、授業を始めるぞ、お前ら席に着け!
「はーい」
クラスの生徒達はだるそうな声を上げながら、自分達の席に戻っていく。
しばらくしてこれは授業を終えた。
俺達はまた屋上で一緒にお昼ごはんを食べることになった。
「最近この学校の下でお昼ごはん食べるのが日常になってきてるわね」
麻依は一息ついた後言った。
「ここ晴れてる日は、すごい気持ちのいい風が吹くからな」
「そういえば!今日は朝クラスに行ったら陸が雲雀にやり返したっていう話しで持ちきりだったわよ」
「そっちのクラスにも話広がってるのか」
「3日前のやつだな」
「雲雀がこのまましばらく大人しくしてくれればいいんだけど」
「まあ、そんなこと考えてたってしょうがないわよ」
「それにもしそうなったとしても陸が何とかしてくれるんでしょ」
「人任せかよ」
「でも…私も本当に…そうなったら…りく…ならなんとか…できると思う」
「だといいんだけど」
「とりあえず俺はしばらく大人しくしてくれることを願っているよ」
俺がそういった後、自分の腹がなった。
(グーーー!)
「いつも思うけど、おにぎり二個じゃやっぱ足りないでしょ」
「お母さんとかにお昼代貰ってないの?」
「400円もらってる」
「400円じゃ絶対足りないでしょ!」
「お母さんにお昼代もうちょっとちょうだいって言えばいいのに!」
「俺、あんまり動かないしこれで足りるかなぁと思って」
「そんなこと言って今お腹なってたじゃないの!」
「そんなことばっかりしてると、栄養不足で倒れるわよ」
「まったく、しょうがないわね」
麻依は呆れたと言わんばかりのため息をつきながら、俺のお弁当の上におかずを乗っけてきた。
「あのー、これは?」
「食べなさい」
「いいのか?」
「食べなさすぎて、いきなり倒れられても困るしね」
「ありがとう麻依」
「それじゃあ…私も」
「ありがとう2人とも」
「あの、そういえば!全然違う話で悪いんだけど陸前に雲雀達にいじめられてたのっていつ?」
「いや、言いたくなければ無理して聞くつもりはないんだけど!」
「別に全然話してもいいんだけど、なんでいきなりそんなことを?」
「いや私考えてみたら陸のこと何も知らないなと思って、ただそれだけなんだけど」
俺は少し間を置いて後話始めていた。
「俺は昔雲雀達に毎日のようにいじめられてたんだ」
「いや、違うな、毎日いじめられるのが当たり前だった」
「でも結局俺はそれに耐えられなくて学校を不登校になったんだよ」
「そうだったの。ごめんなさい、嫌なこと思い出させちゃって」
「でも俺はたまたまやってたアニメの主人公がたまたまこんなことを言ってたんだ」
「何を言われても受け流せる強い心を持つことだ!てね」
俺は勢いよく立ち上がって、そういった。
「だから、俺にとってアニメは人生の教科書なんだ!」
「ははは」
「あ!枚…が笑った…顔初め見た!」
ティーナはとても驚いた様子で、そう言った。
「ちょっと何で笑うんだよ!」
俺は少し冗談混じりにそう言った。
「ごめんなさい、そうだったわね」
枚は笑いながらそう言った。
「そうだったって何が?」
「陸は嫌いな人から何を言われてもドウジない人だったなぁと思って」
「そんなことないよ、俺だって動揺する時は普通にするし」
「それじゃあ、昼間はもう食べ終わったしクラス戻るか」
そして俺達が廊下を歩いて教室に戻っている途中目の前から雲雀がこっちに向かって歩いてきた。
そして、ひばりは俺とのすれ違いざまに耳に向かって小さな声でこう言った。
「今回のことを仕組んだのもお前か!」
「いや、違う、だが、お前に対しての天罰かもな!」
面白かったら 星3つ つまらなかったら 星一つ 正直に感じた気持ちでもちろん 大丈夫です。 最後にブックマークもいただけると嬉しいです。
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