第12話作戦立てる

俺が、いつものように学校に向かっていると、俺の目の前にティーナが歩いているのが見える。



「ティーナおはよう」



俺は後ろの方から声をかける。





「おは…ようりく」



ティーナは後に 顔を向けてそう言った。




俺はティーナの横に立った。



『そういえば!昨日何してたの?』



『それは話すと長くなるんだけどさ』



俺がティーナに昨日あったことを話そうとしていると、左の道から麻依が歩いてきているのが見えた。



「おは…ようりく麻依…さん」



「おはようございます麻依さん」



「おはよう」



麻依もそう言った後、隣りに並んで歩いた。



「そういえば!私が来る前ティーナに何か話そうとしてなかった?」



「昨日ティーナに何があったのかって聞かれてそれで今話そうとしてたとこだったんです」



そして俺はティーナに昨日何があったのかを一通り話した。




『それで大丈夫だったの?』



『あー、なんとか』



「ねぇ、さっきからずっと気になってるんだけど、なんで英語で喋ってるの」



「それがティーナイギリスから来たから、日本語はあんまり分かんないんだ」



「えっ!そうだったの」



「言うの忘れててごめんなさい!」



俺は頭を下げながらそう言った。



「ずっと極度の人見知りだから喋り方がたどたどしいのかと思ってたけど、違ったのね」



「それでティーナはタメ口の方が聞き取りやすいらし」



「それじゃあ私はこれからティーナって呼ぶから私のことは呼び捨てでいいわ」



「ありがとう麻依」




ティーナは笑顔でそう言った。



「いえいえ私も気づかなくてごめんなさい気づいてあげられなくて」



「良かったなティーナ」



俺はそう言いながらティーナの頭を優しく撫でた。



「あ!そうだ、あなたも私のこと呼び捨てでいいわ」



「えっ!俺もですか!」



「同級生なんだから別に普通でしょう」



そして俺達は学校についてそれぞれのクラスに向かった。




「そういえば!まい…あれから…どうなったん…だろう?」



「どうだったんだろうって何が?」



俺がそう聞くとティーナは少し間を置いた後、英語でこう話し始めた。



『ほら昨日りく達が閉じ込められたでしょう』



『あれからまいに何かしてないか心配で』



『まあ、あいつらは俺が何もいじめられてる時に反応しなくなったっていう理由だけでティーナを襲ったからな』



『でも結局あいつらもびびってたのか偽物のナイフだったけどな』



俺はそう言いながら頭の中で麻依をどうやったらいじめられないようにするか考えたが、全く何も出てこない。



「うわぁ!も何も浮かばねぇ!!!」



俺は頭をボリボリとかきながらそう言った。



「りく…大丈夫?」



ティーナが心配そうな顔で俺の顔を見た、首を傾げながら覗き込んでくる。



俺はティーナのその表情を見て思わずドキッとしてしまった。



「あっあっあああ!」



俺は少し緊張しながら顔を傾げた。



すると右の扉の方からトントンとノックする音が聞こえた後、中に入あてきたのは枚だった。



麻依は俺の方に向かって歩いてくる。



「どうしたんだ枚?」



俺が麻依のことを呼び捨てで呼んだのが相当驚きだったのか、クラスの生徒達は全員視線をこっちの方に向けてとても驚いた表情をしていた。



「あの、今日も屋上で3人で一緒にお弁当食べない?」



麻依は少し目をそらしながら照れくさそうにそう言った。



いつあの男たちに襲われるかわかんないから怖いんだろうなぁ。



心配だし、今日も一緒に3人で食べるか。



「ああ、いいよそれじゃあティーナも一緒に食べようぜ」



「うん」



そして俺達は屋上へ向かった。



俺達は昨日と同じように地面に腰を下ろしてご飯を食べ始めた。



「そういえば陸ていつからいつまであいつらにいじめられてたの」



「中一の時からだなまあ、今もだけど」



「学校に来たくないって時はなかったの?」



麻依は疑問の視線を俺に投げかけながら、そう言った。



「そんなの思わない日なんてなかったよ」



「おかげで1週間に1回学校休んじゃったしな」



「うちは今はあの人達の事を恨んだりしてるの?」



「まさかそんなわけないだろう、そんなことするぐらいだったら学校に来ないで、俺作戦ずっと考えてるよ」



俺は笑い話っぽく、そう言った。



「とは言ってもずっと前からあいつらに復讐してやろうと思って、この前実行に移したんだけどなぁ」



「この前っていつ!」



「ティーナに背中を押してもらった日だよ」



「だってそうだろう、悪いことをした人間もその罪の重さの罰を受けるべきなのだから」



俺はわざと中二病っぽくそう言った。



「だんだん陸の顔が悪魔の顔に見えてきたわ」



麻依は苦笑いをしながら、そう言った。



「はぁ」



麻依はため息をついた後こう言った。



「あなたはとても強いよね」



「なんで?」



「だって、過去にあった嫌な話を笑い話にすることができるんだから」



「普通の人はなかなかする事は、できないよ」



「それに陸は負けるって分かっている相手が目の前にいたとしても知識を使って勝とうとするんだから」



「そうだよ…りく…私が…質問責めされて困ってる時…も迷わず…助けてくれたじゃん!」



ティーナは麻依に続くように、そういった。



俺は2人のその言葉に照れてしまった。



俺達は自分達のクラスに戻ろうと一階に降りるとそこには雲雀の親衛隊が待ち伏せていた。



「陸一緒に来い!」



「はぁわかったよティーナ達は先に、自分達のクラスに戻っててくれ」



「でも!」



「すぐに戻る」



俺は親衛隊のやつらに連れていかれた。





俺が連れてこられたのは雲雀の目の前だった。



ちなみに雲雀の右と左には女の親衛隊と男の親衛隊がいた。



「それで、今日は何の用だ雲雀」



俺は呆れた表情でそう言った。



「お前がオタクなことをばらそうかと思ってな、今この場で」



「ああいいよ」



俺は余裕の表情でそう言った。



予想していない言葉だったのか雲雀は驚いていた。



「まさか俺がそんなことを嫌がるとでも思ってたのか」



「はったり言ってるんじゃないわよ!」



「見栄なんかじゃないオタクであることを恥ずかしがってるようじゃ真のオタクとは言えないからな!!!」




「気になってバレないようについてきたけど一体どこに隠れれば!」



「まい…とりあえず…あそこの木に隠れよう」



「うん」



ティーナ達は木に隠れて話の内容を聞くことにした。




「でもな関係ないティーナや枚を巻き込むのわやめろ!!!」



俺は鋭い目で雲雀を見ながらそういった。




「まぁでもしょうがないか知能年齢が低いから、その区別もできないのか」



俺は呆れたと言わんばかりにため息をつきながらそういった。



「何!」




俺がそう言うと雲雀の顔が一瞬で怒りと羞恥しゅうちに染まった。



「もういい、お前ら行くぞ」



雲雀は悔しそうな顔をしながら、俺から去っていった。



「りく!」



後ろの方からティーナ達の声が聞こえてくる。



「先にクラスに戻っててって言ったのに!」



「陸が頑張ってくれてるのに、私だけクラスに戻る訳にはいかないよ」



「そうだよ…りく」



「それじゃあ、クラスに戻ろうか」



そして、俺達はそれぞれのクラスへ戻っていった。




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