第2話 引きこもり、部屋を出る

「ん、、もう明るいな、、」


オルトーは結局寝てしまったようだ。

そして昨日のことを振り返りつつ、今日やるべきことを考える。


「とりあえず、今日は他の種族に会いたいなぁ、あとは、せっかくカルアからもらったスキル、使ってみようかな。」


しばらく考えたが、島を出るかどうかが決まらない。そこで、おじいちゃんに詳しく聞こうと思い、

部屋を出て探しに行く。部屋を出ると長い廊下があり、そこをしばらく歩いていく。


「にしても、誰もいないなぁ」


歩いても歩いても廊下で、誰一人とも会わない。

だが、廊下はとても綺麗に掃除されている。

今の時間帯はメイドさんも食事中なのだろうか、

にしても一斉に食事とは無防備気もするが、、、


そういえば昨日おじいちゃんから、いいことを聞いた。人族と、他族のあいだの種族には、名前の前に各々アルファベットをつけるようだ。人魚なら、F

獣人なら、Aと。話を聞くに、島の外にいる種族は人間と、魚族の神、獣族の神、(神獣族といったかな、)とが産んだ子供らしい。半人は人族からも、もう片方の血族からも迫害され、今に至るようだ。

だから、人族を嫌う者も少なくないらしい。

なぜ人々は半人を産んでおきながら、半人を嫌ったのか。正直、理解し難い、、、。


とりあえず、大和島の外に出る時は、他族との関わり方も考えていこう。


そんなこんなで歩いていると、大きな扉が左側に見えた。


「ここがあのおじいちゃんの部屋かなぁ、」


いざここまで来ても、こうもでかいとビビってしまう。そういえば、ここまで一度も曲がらなかったことを考えると、もしかしたら色々と相当でかい屋敷なのかもしれない。


そんなこんなで扉の前でうだうだやっていると、



キィィィィィィ………………


「ぎゃぁぁぁぁああ!」


急に扉が開き、人影が見える。

オルトーといえど、ずっと埃臭い場所で仕事をしていたのだ。あそこは急に来客があることも不思議ではなかったため、扉が開いたことにビビって逃げたわけではない。


「え、でかぁ、、」


そこにあったのは、大きな扉相応の大きな影。

明らかに人間のものではなかった。


影は追いかけて来なかったが、一目散に進んでいたようで、気づけば自分のいた部屋の前まで来ていた。


部屋にはいり、わらへと寝転がる。


「にしても、おおきかったなぁ、あれは人間族ではないよな」


「いえ、人間族ですよ。」


「ぴぇ!」


人間の出す声ではないような声をあげて声のした方向を見ると、おじいちゃんだった。 


「厳密に言うと、『半分』ですが。」


「貴方はあの存在をご存知なんですか?」


「えっと、ご存知もなにも、目の前にいるじゃないですか。」


「え?」


「そういえば自己紹介がまだでした。

 私は、D・カインド。

    竜人族です。」


(えええええええええええええぇぇぇぇぇ)

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