第3話 災難続きの日常の中にも幸せを
ー同棲生活スタートから3日目ー
俺は最近思うことがたくさんある。今の状況がいつまで続くのか、葵はこの生活はどう思っているのか、そして、葵さんについて。色々聞きたいことはあるのだが、聞けずにいる。何から何まで謎が多いのだ。
「おーい、俺は今から大学の講義受けに行くから留守番しといてくれ。」
「あ、ちょうど私も大学の講義行く日だった。」
俺は先に家から出て、大学へと向かった。
「おい、となり座んぞ。」
人影のある長机のに俺は腰をおろした。
「おぉいいぜ。てかお前先輩に捨てられたんだって?まじうけるわ笑」
こいつは、友達というよりは腐れ縁の奥野隆史。嫌味は多いが、なんだかんだ優しい。でも、一個ムカつくとこがある。コイツめっちゃモテる。中学の時なんて彼女を十人かけ持ちしてたし、バレタインなんて下駄箱5つ分くらいチョコもらってたし、なんともうらやまな奴なのだ。
「今の結構心に刺さったわ。今もまだ萎えてるんだから、勘弁してくれよ。」
こうは言ってるが実際のところ今は先輩への復讐心だけが燃えている。
「おい何だ〜本当に萎えてんのか?笑」
忘れてた。こいつ人の心読むの上手いんだった。このあとめんどくさくなりそうなのでここは白を切るしかないと思い発言を試みた。
「そんなことないわ!ガン萎えだわ。」
隆史は長考の末……
「まあ、そいうことにしとくわ。新しい彼女できるといいな笑」
最後まで嫌味ったらしい奴だった。
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講義が終わった。そして、人生も終わった。ありえない量の提出物が出たのだ。これは早めに終らせておかないと後で後悔する。今日からやるしかないか……。
「このあと、あそこのカフェでこの地獄のような提出物やるけどお前も来るか?」
「あーやめとくわ」
あっさりと拒否られたが仕方がない。隆史になりにやることがあるのだろう。若干顔を下に落とした彼の顔を見てそう思った。
カフェに到着した俺は早速中に入った。女性に人気なカフェであるここ『彩り』は客が多く、集中できないと隆史は言っていたが、俺にとっては丁度いい雑音と時たまキッチンルームから香る香ばしいコーヒ豆の匂いは俺の集中力を掻き立てる。
注文を済ませ、早速課題に取り組んだ。ちなみにだが注文したのはブラック。ここで思う人もいるかも知れない。お前変に格好つけようとしてるだろと。全くその通りである。否定したい気持ちは山々だが事実である上しょうがない。このあと俺は砂糖とミルクを店員さんにばれないようにたくさん入れるだろう。
「ご注文頂いた彩りブラックです。」
よし、届いたな。ここからが俺のホントの戦いだ。いかにブラックを店員さんの前でカッコつけて飲めるか。このひとくちが重要なのだ。
そう思いコーヒーを口の中に流し入れたそ瞬間俺の目に飛び込んできたのは葵の姿だった。
「ブホぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
俺はあまりの衝撃に口の中に入れたコーヒーもろとも吹き出してしまった。
「お客様だいじょぶでs……って康介、??」
あっちもこちらの存在に気がついたようだ。だが気にしないといけないのはこの状況だ。床には俺のイキりブラックコーヒーが撒き散らされ、客と店員の全ヘイトを買っているこの状況どうしたらいいんだよ。このままだと恥ずかしすぎて死ぬぞ俺。
結果的に店の掃除やらされ、みんなのネタの話題にされ、汚した所を弁償して財布に翼が生えたかと思うくらいに軽くなり、散々な一日だった。
「今日は災難だったね〜。」
葵は他人事のように俺にそういった。でもこの際どうでもいい。なぜなら今、俺には二つの緊急事態が発生しているのだから。
「あのー、一つ聞いていいでしょうか。葵様?」
「うむ。なにかね」
「なぜお俺はお前と今風呂に入っているんだ……?」
そうである。一つ目の危機は異性と初めて風呂に入っていること。二つ目はリトル康介が暴そうしそうなこと。男ならわかってくれるはず、こんな状況に置かれたら誰もがこうなるはずだ。決して俺だけがということはない。絶対に…。
「癒してあげようと思ってさ。今日本当に災難続きだったでしょ?背中ぐらいなぐらい流せてよ。」
「ま…、まぁ、そこまで言うなら。」
葵が俺の背中を洗い始める。葵の手が背中に触れる。また、言いはしないが、葵の豊潤な二つのメロン()が俺の背中にかすかに当たっている。だが、当たってるとはさすがに言えない。何とかして気づかせたい。
葵のメロンは見ないように慎重に彼女ほうに目をやった。でも、そこに映ったのは意外なものだった。あんだけさっき余裕そうだった顔は朱色に染まっていた。まるで山の隙間に沈む夕日のようだった。
お風呂から出ると二人ともゆでだこになっていた。俺たち二人は一つベッドに沈んでいった。
~追記~
作者のヲかしくんです。最初に…すいませんでしたッ!!長い期間が開いてしまいました。待っている人はいないかとは思いますが、誤らせてください。理由としては受験勉強があったからです!
僕は中3です。受験を控えています。(そんなにやってない笑)とりあえず、気分で投稿していきたいと思います。
皆さんからの罵倒・修正点・考察・アンチコメ・感想幅広く募集しています。
それでは皆さん次回会いましょう。ばいばい!!
第四話: 忘れられない3つの過去
彼女にあっさり捨てられたら、S級美少女と同棲することになりました。 78姉さん @Wokashi_0302
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