第2話 本当の意味での意気投合
俺は今ある問題に直面している。その名も「ベットに誰が寝るのか問題‼︎」お泊り会などで決まってみんなで一つのベットを取り合うあの危機的状況が今起こっている。俺の住んでいるこのアパートは部屋自体は結構広く、お金も東京の割には安い物件。一人暮らしなので勿論ベットは一つしかなく、どちらかが床で寝ないといけない。どうする⁉︎この状況!
「お前がベットで寝ろよ。俺は床でいいからさ。」
「いーや、あんたがベット使いなよ。私はここに居させてもらってる側だし。」
「女の子を床に寝させるわけにはいかないだろ。使えよ。」
「ん〜、だったら二人で使おうよ。このベット以外とでかいし。」
S級美少女からの悪魔の提案。ここで乗るべきか。乗ったは乗ったでこんな可愛い子が横にいて寝られるわけがない。でも、床で寝るとなると背中が死ぬ。えーい、背に腹は変えられん。ここは乗ろう。
「分かった。でも、お互い背を向けながら寝ようぜ。」
「えっ、何?恥ずかしいの?笑」
「うるせぇ〜///」
ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。恐れていた事態が起こってしまった。寝られない。だってしょうがないだろ。こんな美少女が俺の横にいんだぜ。寝れるわけがねぇ。しかも、寝相悪すぎてなんかこっち寄ってきたし、マジでヤバイ。
何かが背中に当たった。それはとても柔らかくて、弾力があった。恐る恐る頭だけ動かして振り向くとこの美少女俺を抱き枕にしていた。ってことはこの柔らかいのは、、、すぐ想像ができた。最悪だ。こんなの犯罪級やろ。しかも、抱きつかれてるから動けない。早くこの状況をなんとかしないと朝眠すぎて死んでしまう。なので声をかけた。
「おーい、離してくれないか?」
「………やだ、このままがいい………」
なにこの子可愛すぎでしょ。なんかこのまま死んでも後悔なく死ねそうな気がしてきた。いい人生だったって胸張って死ねるはこの状況。
結局俺が寝れたのは夜中の3時だった。
浅い眠りから覚め、朝日が眼球を貫く。重い体を何とか起こし、ベットから降りて俺はキッチンで朝ご飯の準備を始めた。数分後彼女が起きてきて、二人で同じ朝食を食べた。
朝ご飯を食べていた俺はふと思った。俺はまだこの子の名前を知らない。そして、この子も俺の名前を知らない。
「そういえば俺たちまだ自己紹介もしてないよな。俺の名前は前田康太。康太でいいよ。」
「そうだったね。私の名前は伊藤葵。改めてよろしく康太君。」
君付けは少し恥ずかしかったが響きはよかった。
そういえば今日何するか全く決めてなかったな。葵さんは今日何すんだろ。
「葵さんは今日何か用事あるの?」
「今日は前から見たかった映画があってちょうどチケット二枚あるし、一緒に行く?」
そうだな~今日は特にすることないしな~映画でも見にいこっかな。あれ?でもよく考えるとデートじゃね。あってまだ1日の子と一緒にデート。やばすぎ。余計なことを考えるな俺。あくまでも最終目標は俺のことを捨てたあいつに復讐すること。
「そうだな~。うん。俺も行くよ。」
映画館にて
チケットをもってこちらにお並びくださーい。こちらの映画はカップルのみの入場となりまーす。お二人ずつお並びください。
俺らはカップルを偽装して中へ進んだ。勿論映画のお供コーラ君とポップコーン君はすでに購入済みだ。
映画が始まった。内容はよくあるような王道青春ラブコメ。主人公の岡田陸は高校時代幼馴染の神谷凛に恋をするが、中々言い出すことができずに二人はだんだんと疎遠になってしまった。二人とも成人をし、大人になっていったある日、岡田陸が講演で酔いつぶれている女性を見つけタクシーで運ぶと、その女性は幼馴染の神谷凛だった。というような話。その後だんだんと距離を再び縮めた二人は最終的に結ばれるという結末で終わる。
今は映画が終わって、帰り道を二人で歩いている。
「あのシーン良かったなー。あと、ラストのシーンは泣けたよね」
こうして生き生きと話しているときの彼女の顔は本当に素敵でかわいらしかった。でも俺にはその笑顔の裏に潜む悲しい顔が俺には見えた。俺もあの映画と今の自分を照らし合わせると、つっかるところがある。映画の結末のようにうまくいかない恋。葵はやっぱり隼人という男に裏切られたことをショックに感じている。今こうして笑えているのも、悲しみや悔しさを抑え込んでいるからだ。でも、相当な負担になっていると思う。同じ運面を辿ってしまった同志として、俺は今葵に伝えたい素直な気持ちを話した。
「葵無理してないか?自分で貯めこむよりも他人に相談して気を楽にした方がいいぞ。昨日あんなことがあってすぐには立ち直れないと思う。だからこそ俺を頼れ。」
葵の瞳からは大粒の雫がぼたぼたと流れ落ちた。
「本当は今日の映画だって隼人と行くはずだった…。せっかくこの日のためにメイクも勉強して、髪も整えて、可愛いって言ってもらいたくておしゃれもしたのに、浮気されてて裏切られた気持ちになったの。昨日今日じゃやっぱ立ち直れなかった。心の奥深くにしまい込もうとしてた。でも康介が無理すんなよって言ってくれたおかげで少し楽になれた。ありがと。康介も私と同じ気持ちなのに私ばっかり迷惑かけてごめん。」
「正直な気持ちを言ってくれてありがとう。多分これからすぐには立ち直れないようなことがいっぱいある。そういう時は誰かを頼れ。そしたらきっと救いの手を差し伸べてくれるから。」
帰り道俺ら二人の影は朱色にに染まり、一つの大きな影になっていた。
あとがき
皆さんおはこんばんにちわ!!ヲかしくんです。ここでは謝罪とご報告と宣伝を。まず、謝罪から。一話を更新してから数日がったってしまい本当はその次の日に上げようと思っていたのですが遅れてしまいました。待ってくれている方はきっと少ないとは思いますが、これから少しずつ成長するために日々精進してまいります。
次にご報告。私は今年は受験生ということもあり、定期的に出していくつもりなのですが、出せない場合いもあります。ご承知ください。
最後に皆様できたらでいいです。この作品へのフォロー、ハート、レビュー、応援コメントなど書いてくれたら嬉しいです。ダメ出しでも全然OKです。参考にさせていただきます。皆さん今後ともごひいきに。
それでは皆さん、三話でまた会いましょう!!
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