第3話 疲弊するガチャ
「レオ様、こんな事に一々ツッコミ入れていたらガチャ終わりませんよ?レオ様の課金額は20万なんですから!!」
ジェシカは笑顔で早く回せと訴えてくる。
レオはいつも初めてゲームする時はスタートダッシュしたいタイプな為、どうしても課金しがちだ。
しかも、重度のゲーマーであり重課金者でもある為、いつも額が凄い事になってしまう。
だが、本人は百も承知!だからあえて彼女を作らず、日々バイトに明け暮れて課金の軍資金を稼ぐのである。
こんな彼ではあるが、見た目は本当にイケメン!しかも、運動神経も抜群で運動系サークルからは勧誘が来るくらいだし、女子からも沢山声を掛けられるほどだ。
今回は20万円分のガチャを一気に回そうとしているが、実はもう20万円分はポイントで所持している。よって今回の課金合計額は40万円だ………
「言われなくても回してやる!!」
気合を入れてガチャをどんどん回す。
レオは最初から10連で引くと直ぐに終わってしまうと思い、ガチャをある程度楽しみたいが故に1連で引くことにした。
――――それから数十分経過
「はぁ、はぁ………もう結構回しただろ?一回、休憩!!」
最近、全然体を動かしてなかったレオはガチャするだけで息が上がってしまうくらいだった。
「ゲームで息切れってこれリアルの体力とリンクしてるのかぁ?それより、ジェシカ!今は大体何処くらいガチャを回したんだ?」
「えっと………回数は数えてなかったのでわかりませんが大体半分くらいは回したかと思います。」
「今で半分か………」
レオはその場に座り込んで、自分のストレージの中身を見ていく。
ざっと流しながら見ている為、どんなのが出たかまでは把握していないが枠の色でURが何個出たくらいはわかった。
少し休んだ後、もういい加減レバーを引くのにも嫌気がさした為、残りのガチャを10連で引くことにした。
とりあえず20万円分の石を使ってガチャを合計で400連引いた事になる。
ちなみにこのゲームのガチャ1連で500個、10連で5000個で回せる仕様だ。
「お疲れさまでした。」とジェシカはレオに水を渡した。
「ありがと!ふぅ………だいぶ引いたなぁ。」
すると目の前に手に入れたアイテムが表示された。
<UR伝説の遺物(盾)×3> <UR伝説の遺物(剣)×3>
<UR伝説の遺物(飾)×2> <UR伝説の遺物(弓)×2>
<UR伝説の遺物(杖)×2> <UR伝説の遺物(双剣)×3>
<UR錬金術師の衣×6> <UR神々の雫×20>
<SSR製薬の古文書×20> <SSRマジックストレージ×10>
<SSR製薬の器具×50> <SSRマジックリング×2>
<SSR身代わりのロザリー×10> <SSRエンペラーズロッド×1>
<SSRフォレストブーツ×2> <SSRパーフェクトボトル×5>
<SSR古代装備のかけら×20> <SRエクストラポーション×20>
<SR空の高級薬品瓶×100> <SR5,000,000ルピー×10>
<R1,000,000ルピー×10><Rハイポーション×30>
<RハイMPポーション×30><R植物の種×20>
<R中和剤×19>
「ん~、一応確率通りには引けてるけど、いろいろとわからないアイテムが多いな………消耗品なら名前見ればなんとなくわかるが、伝説の遺物や神々の雫と言ったいかにもって言うようなアイテムは後々わかってくるだろう………まぁ、ログアウトしたときでもネットで攻略サイト見ることにしよう。」
アイテム表示を見ていると、横からジェシカがひょこっと顔を出し、笑顔で「ガチャは以上ですが、この後どういたしますか?まだガチャ続けますか?」と聞いてきた。
レオは顔を横に振り「いや、今回はこれでやめておくよ。また、ガチャ引くときは頼む。」
そういうとジェシカは笑顔で手を振りながら「またのご利用お待ちしておりま~す!!」と言ったのち露店と共に消えていった。
「さて、とりあえず装備品はいくつか出たから、装備出来るものは装備しておくか!最初のうちは俺つえぇぇ!出来るだろうし………」
そう言いながら早速アイテムストレージを開き、装備していく。
「UR錬金術師の衣は6個もあるのかぁ~、これってもしかして限界突破とか出来るのかな?」とレオは装備強化メニューを開く。
「お!やっぱりあった!あった!!では、さっそく限界突破を………」
レオは錬金術師の衣を5回限界突破させた結果
鎧:<UR錬金術師の衣★★★★★>
防御力3500、INT+200、DEX+300、LUK+5
(特殊効果)
・製薬スキルの成功率50%UPまたDEXに伴い+αUP
・回復薬の回復量が200%UP
「え………俺、まだレベル1だけど、この装備ヤバ過ぎじゃん!!さすがUR装備だな………」残りの装備品は単品だった為、そのまま装備した。
武器:<SSRエンペラーズロッド>
攻撃力600、INT+50、MP+500
(特殊効果)
・魔法詠唱10%カット
・MPが10秒間に20回復する
靴:<SSRフォレストブーツ>
防御力500、AGI+50、LUK+10
アクセサリ1:<SSRマジックリング>
アクセサリ2:<SSRマジックリング>
MP+200、INT+10
(特殊効果)
・魔法詠唱5%カット
「とりあえず装備できる物は装備してみたけど、魔法詠唱20%カットはスキル詠唱って事になるのかな?それならかなりラッキーなんだけど………MPも現段階で枯渇することは無さそうだ。あとはどう戦うかだな!」
レオは町外れの広場からさっそく町の外に出てみた。
「まずは戦闘をしてみないとなんとも言えないしな………今はスキルもないし、このロッドで殴るしかないよな………」そう独り言を言いながら歩いていると、1匹のウサギが出てきた。
「最初の町でウサギなら定番の雑魚モンスターだな!うぉぉぉぉ!!」とモンスターの確認もせず威勢よく殴りかかる。
だが、あまりダメージが通らない。
「くそ!!なんでだ?こっちはレベル1にしたってSSRの武器だぞ!?」
レオは敵を良く見ると<ラビキメラ★>と表示されていた。
「まじかぁぁ!!★付きってレアモンスターだけどボス並みに強いとかって、確か最初の情報にそう書いてあったな………もうターゲット取っちゃったし、やるしかない!!」
覚悟を決め、ただひたすら敵に殴りかかる。
ただ、敵も攻撃してくるが、レオの装備が強すぎる為、ダメージは1しか食らわない。
HPが危なくなったらガチャアイテムのハイポーションを使い、ただひたすら叩き30分が経過し、ようやく<ラビキメラ★>を倒せた。
<レオ・バレンタインはレベル20に上がった>
<スキルポイント19獲得>
<ラビキメラの毛皮×1を手に入れた>
「ふぅ、初戦から長い戦いだったな………これじゃ、この先も埒あかないからスキルは重要になってくるな」
レオはスキル画面を開き、スキルツリーを確認した。
「やっぱり錬金術士アルケミストなら製薬もそうだけどホムンクルスだよな!それなら俺が直接戦わなくても良くなる。」とスキルのホムンクルスを取るルートを探し、必要なスキルを取っていった。
その結果、[製薬基礎Lv5]、[生物研究Lv5]と目的だったスキル[ホムンクルスLv9]を手に入れた。
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