054 開戦<魔王視点>
我の目の前には屈強な魔族兵1万が整列している。もうすぐ開戦の合図を出す予定だ。
我は更に前方の敵軍を睨みつける。敵はグオーガ魔帝国1万。しかし、敵のほとんどは各村の農民だ。戦力はこちらが圧倒的に上だ。
「魔王様、こちらが圧倒的に優勢ですな」
「うむ。だが、油断は禁物。何かを企んでいる可能性もある」
「グオーガは何かを企むような奴ではありませぬ。心配のしすぎかと……」
「そうだといいがな。さて、ジーグルト将軍、奴らに最後の警告を出せ。降伏するのなら命だけは助けてやるとな」
「はっ! グオーガ魔帝国に使者を出せ!」
降伏勧告を行う為の使者をグオーガ魔帝国に放った。
しかし、グオーガ魔帝国にたどり着く前に使者は炎に包まれて死んだ。敵の攻撃によるものだ。
降伏はしないということか、せっかく情けをかけてやったのだがな。
「皆の者! 盗賊共を駆逐せよ! 我らが魔族国の力を見せつけてやれ!!」
「「うおおおおおおお!!」」
ラッパと大太鼓の音による開戦の合図が鳴り響いた。
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