031 グオーガ盗賊団<グオーガ視点>
俺様は高らかに剣を掲げ、配下の者達に命令を下す。
「行け! 野郎共!」
「「うおおおおおおおおおお!!」」
俺様の盗賊団は今、村を
「ガッハッハッハ! 全てを奪え! 男は兵士に、女子供は人質だ! 逆らう奴は皆殺しにしろ!」
俺様は盗賊団の頭として高みの見物だ。隣にはラクネとスライが居る。ラクネは追放されたところを拾ってやった。スライは勇者との戦争で死にかけていたところを助けたのだ。
「どうだラクネ、村が手に入るぞ。嬉しいだろう?」
「この程度じゃ全く足りないわ。ああ、あんなことが無ければゴールドタウンは今も私のものだったのに。私をこんな目に合わせたラングは許さないわ! 見つけたら絶対に殺す」
「そうか。たしかにラングの野郎は許せねぇな。その時は俺も協力してやるよ」
「……全てを溶かしたイ」
超酸スライムのスライは勇者との戦いでこぶし大まで小さくなったが、最近は少し回復し大きめの鍋程度の大きさにまでなった。
「スライ……お前はいつでも変わらない奴だな。村を占領したら俺様の拠点に改造しなきゃいけないからな、外堀を好きなだけ溶かしていいぞ」
俺様はこの村を拠点にし、周辺の村を取り込んでいく予定だ。
「おい! てめぇら! さっさと村を占領して要塞に改造しやがれ! 俺様はさっさと次の村を襲いてぇんだよ! 何故なら俺様は俺様の国を作りたいからだ! そして魔王を殺し、国とソニアを手に入れてやるぞ!」
「グオーガ様がまた無茶な事言ってるぞ」
「こんなに目立ったらすぐに魔王様に見つかって討伐隊を差し向けられるのでは?」
部下がブツブツと何かを言っていたが俺様には聞こえなかった。不平不満が多い無能な部下共め。
人手が足りていないから仕方なく部下として認めているが、本来ならばラングと同様に処刑か追放するレベルだろう。そう思いながら占領されていく村を眺めるのであった。
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