第183話 アヤ凪オフコラボ7
183話 アヤ凪オフコラボ7
投票方法は至ってシンプル。夕凪のツオッターアカウントにて時間制限と共に投票箱を作る。あとはリスナーがそこに飛び、夕凪かアヤカのどちらかの名前をタップするだけ。
『二十パーセントのハンデってことは、私は全体の七十パーセント以上取れば勝ちってわけか。ま、余裕なんだが』
『みんなお願い、ママの天狗鼻をへし折ってやりたいの! 技術でも経験でも勝てない私だけど……私に力を貸して!!』
:凪ママに入れてきた
:俺はアヤカ!
:凪ママの描いたドスケベアヤカに投票してしたから、実質アヤカ( ・∇・)
:アヤカに投票するからデフォルメキーホルダーとかグッズ化してもろて ¥200
:ママのドスケベイラストしか勝たん( ^ω^ )
そしてあっという間に締め切りの五分が経ち、集計結果が発表される。
『じゃあ……いくぞ』
『ゴクリッ』
結果は一瞬にして視界に入る。ツオッターをもう一度開いてさえしまえば、二本の棒グラフと共にパーセントまで表示される仕組みだ。
『おおっ……おおおっ!!』
:wkwk
:どぅるどぅるどぅるどぅる、でんっ!
:どっちだ!?
『私が七十三パーセント、アヤカが二十七パーセント! つよつよイラストレーター、夕凪の勝利だァァァァァ!!!』
『ん゛にゃぁぁぁ!! あとちょっと、あとちょっとだったのにぃ!!!』
七十パーセント。それこそが夕凪が勝つためのボーダーラインであったため、つまり二人の勝敗を分けたのはたった二パーセント分の票数。全体票数が七千と少しだったため、その数およそ二十ほど。本当に僅かな差での勝利であった。
『あ、危ねえっ。マジのギリギリだ……』
:ドスケベの勝ちぃ!!
:やはりドスケベ! ドスケベは全てを解決するのだァァァ!!
:ギリギリだとしても勝ちは勝ち。生意気な敗北娘に
は粛清が必要じゃないか? ¥500
『くはは、ありがとなみんな。ドスケベ娘をぶっ倒したぞー!!』
『ママ、ズルい! ドスケベなんて……エ、エッチなイラストでリスナーさんを釣るなんて!』
『ん〜? 負け犬娘の遠吠えは聞こえんなぁ。お前を産んだのは私、つまりドスケベな格好をさせる権利も、なんなら脱がせる権利すらあるんだ。お前にとってそれだけ私は偉大な存在だと知れぃ!!』
『むぐ……む〜っ!!』
:おっしおき♪ おっしおき♪
:さて、罰ゲームは何かな
:おや? アヤ虐の匂いがするぞ
:ご褒美(虐待)タイムと行こうか……
:ニチャァ(^ω^)
『さて、お前は負けた。リスナーさんはみな罰ゲームを執行しろと言っているぞ? どうしてやろうかね』
『なっ!? そ、そんなこと始める前は言ってなかったじゃん! 後出しなんて卑怯だよ!!』
『卑怯? 確認しなかったお前が悪いのさ。いいか? お前は負けたんだ。逆らう権利など無い!』
そして、夕凪は頭を回し瞬時に罰ゲームの執行内容を思考する。
もはや伝統となっているアヤ虐。それを成し遂げつつ、かつリスナーが満足するものは何か、と。そしてそれは簡単に思い浮かび、それと同時にニヤリとした小悪魔的な笑みでそれを口にした。
『っし、決めた。罰ゲームは────』
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