5.plow a field

引っ越し前に拵えた私の花壇

今やそこに蔓延るミント、ミント、ミント……

私は出口に向かい歩きだす

ばらばらだった手と足の動きが一致して

生命力の火がポンポンと燃えている

友人知人とやり取りをする

そいつとやり直さなくていいのかい

ひっそりと一本のミントが囁いて

一瞬、振り返る

もういいんだ、君らには分からないだろうけれど

それだけは間違いない

夏の宵闇、川の深みでおいでおいでされるようなこと

何度も足を滑らせたこと


今は羽が生えたので

花壇を捨てても花のあるとこ、あるとこへ飛んでいける


二本の腕で鍬を振るう

実物葉物へ気持ちを向けて

お腹を満たす算段を立てながら

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