4.離床

さしずめ何度目かの転覆


日がな一日臥せっていた木造アパートにもやがて

朝の声が聴こえるようになって



巡る順風

時間の林に埋め込んでいた貯蔵物を齧る


いつぞやの骨はどこで砂に吹かれ肋を晒しているのだろう


心臓に蔓薔薇を巻かれたような心地から離れて


私は浅瀬

ささやかな望みを圧し潰さずともいいと知った


微かな痛みを抱えて

乱反射する

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