第8話
俺の右手を握りしめて学校とは反対方向に走り出すとか、もう、グイグイ来過ぎ...!
「お、俺、学校行きたいだけど...!」
俺は真面目男子なの!
林さんは今でこそ、真面目女子っぽい外見になってるけど、中身は金髪ギャルのまんまですね...!
「私は行きたくない...!勉強なんかしたくないの!」
「その、台詞、その外見で言ったら、
違和感しかないよ...!!」
「ずっとね...!」
「え」
「ずっと苦しかったの...!」
「な、なにが?意味わからないけど」
ちなみに
俺はいま、走らされてて滅茶苦茶、息苦しいけども。
林さんは立ち止まって俺のこと振り返った。
「いい子ちゃんでいるの...!
優等生でいるの...!」
「え...」
「高校入学前にさ、中3のときかな...。うちら塾で特進クラスで一緒になったじゃん!」
「ええ...」
「覚えてない?」
俺は記憶を辿った。
俺は自分の意思で塾に行かなきゃこのままの成績だと志望校に行けないと思って、
滅茶苦茶スパルタで有名な家から遠い進学塾に
通っていたのだが。
そこで、
もしかして、
林ユーコと会ってるってこと?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます