姉妹の日常

バブみ道日丿宮組

お題:少女の姉妹 制限時間:15分

姉妹の日常

「姉さん姉さん知っていて?」

 妹は部屋に入ってくると、本を読んでた姉に問いかけた。

「なんのこと? 内容がわからなければ、さすがのわたしにもわからないわ」

「姉さんならきっとわかってくれると思うのだけど……」

 そういって妹は袋に手を突っ込む。

「出し惜しみしていては一向にわからないわ」

「そう? そうなのね」

 ほらと差し出された中にあったのは小さな白い花。

「まぁきれいね」

「そうなの、そうなの。散歩中に見つけましたの」

 飛び跳ねる妹はとても嬉しそうだ。

 引きこもりがちな姉と違い、妹は活発。

 毎日、いろんなところへ行って、いろんなものを見つけてくる。

 姉が何も成長しないということはなく、姉は姉で本を使い世界を見てる。

「部屋に飾りますの。枯れちゃうかしら?」

「そうね。ちゃんとした知識がなければすぐに萎れてしまうわ」

 姉は本を閉じ、ベランダへと足を運ぶ。

「確かあなたが採取してきた他の花があったわね」

「ありますの」

「そこに加えましょう。あなたの持ってる花はそれほどエネルギーを必要としないから」

 わかりましたのと妹は姉の後ろに立ち、静かにその時を待った。

「はい、ここのスペースに入れてくれる?」

「ですの!」

 妹は姉が示した場所を少し掘り返し、取ってきた花を植えた。

「元気になりますの?」

「それはわからないわ。あなたが優しく接してあげればおそらく」

 妹は姉の言葉に頬を膨らませた。

「わたくしそんなガサツじゃありませんの」

 わかってると姉が静かに頭を撫でる。

 姉よりも少し身長が高い妹は、姿形だけでいえば姉よりも大人っぽい。しかし、中身はかなりのおこちゃまで慌てん坊。いつも姉が心配する可愛げなある少女であった。

「姉さん、お腹空きましたの」

「わかってる。厨房に行きましょう」

 差し出された手を妹は取り、二人は部屋に戻り、厨房へと向かう。

 そしてすぐにシェフに注文をすると、食堂で静かにその時を待ったのであった。

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姉妹の日常 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri

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