第175話

やがて俺達は最寄り駅に着き電車に乗ると先生がナンパされていた。たがあくまで先生はイケメンにしか興味がない。つまり中途半端な雰囲気イケメンには興味がないから適当にあしらっていた。雰囲気イケメンは松永さんをナンパしたが、森田が俺の彼女だと言って撃退してに連敗を喫した雰囲気イケメンはと簿と場ととなりの車両に行った。


「ああいう雰囲気イケメンがモテたりして一番勘違いをしやすいんだよね。自分はイケメンだとね。それに比べて正弘くんはイケメンなのにそれを感じさせないて接するからいいよね」


そこまでイケメンか?イケメンだったら今ごろモテまくってかなえを困らせてると思うんだが。いや確かに一部にはモテてるが森田ほどじゃない。


「元々イケメンじゃなかったからな。身はわきまえてる」 


「モテモテになっても勘違いしなさそうだよね。今は経済力もあるからブランド好きの人にもモテるだろうし、まぁ正弘くんを道具としか思ってない人は私がお仕置きするけど」


そういうと黒い笑みを浮かべた。ブラック美少女だな。可愛いが自分の敵に対しては容赦なさそうだ。女子って怖いな。仲がいい思ったら悪口を言っていたり、まぁ長濱さんはそいうタイプではないが。ヤンデレ化すると何をしでかすが分からないが。


「売れないモテるが近づいてきても売れてるモデルが彼女なんだから靡かないがな」


「まぁ正弘くんは裏切らなさそうだけどね。なんとしても私は正弘くんの記憶を戻してこっちにくるようにするけど」


泥棒猫には渡さないと何やら不穏なことを言っているが突っ込まない。ここで突っ込んでもかなえが危なくなる可能性が高くなるだけだからな。まぁかなえなら難なく超えてきそうな気もするが。


「それより着いたみたいだよ。最寄り駅に」


俺達はそれから電車を降り、やけにテンションの高い先生を横目で見ながら、俺達は下鴨神社に向かった。あっという間に着き俺達一行はやけに目立った。本当は目立ちたくないんだが仕方がない。美少女揃いでおまけに一人の男に寄ってるんだから森田に嫉妬の視線と興味を持つ視線が集まっても仕方がない。


だが森田は気になってないようだ。さすが主人公というか、鈍感だな。自分の気持ちにも鈍感だから長濱さんを振ったんだが。その長濱さんは森田を一瞥したあと、俺の腕に男の夢のつまった物を押し付けた。おい胸が当たっている。もし俺じゃなかったらそのまま不倫コースだな。


「当たっているんだが」


「当ててるんだよ。どうまた大きくなったんだよ。私ならこの胸を好きにできるよ」


それは普通の男なら魅力かもしれないが、いや俺も魅力を感じてる。巨乳は好きだしな。だが俺はどっちかというと足のほうが好きなのだ。胸程度じゃ俺は靡かない。足できたら終わってたかもしれないが。


「彼女がいるんだから胸でも無駄だぞ。あと離れろ、さっきから女子の敵っていうような視線がヤバイから。マジで離れてくださいお願いします」


男の嫉妬は慣れてるが、女子の敵認定の視線は慣れていないんだよ。どんな情報が流れるか分かったものじゃない。よく森田はそんな情報が流れないよな。主人公補正ってやつか。俺だと只の屑なのに。


「まぁ正弘くんが悪く言われるのは本望じゃないしね。離れるよ」


するとあっさりと離した。だが俺は知っている。人間があっさり引く時はそれに見合った何かがあることを。俺はヤンデレの長濱さんが何を要求するのか警戒をしてた。


「今度、正弘くんの家にお邪魔するよ。あ、もう梨花ちゃんの許可は取っているから。そこなら外じゃないからイチャイチャできるね♪」


彼女いるのに女子を家に招くとか、幼馴染みじゃないのに無理だろ。なんで許可出したんだよ梨花。俺ははぁーとため息を吐いたが、長濱さんの家に強制的に招かれるよりはましかと思い諦めた。梨花もいるだろうし、間違いは起こらないだろう。


「分かった。それを飲むわ」


「、、、、媚薬でも用意して、既成事実でも作ろうかなぁー。正弘くんなら責任とってくれるだろうし。ふふ楽しみだよ家に行くのが」


なんか言ってるが少し離れていて聞こえない。だが、黒い笑みを浮かべてることからろくなことでは無さそうだ。家に来たら警戒しておくか。そんなことを考えてると、殺気だった視線を感じだ。振り向くが人が多すぎて分からない。恐らく行動を移してくるのは俺と長濱さんが二人行動をし始めてからだろう。


長濱さんが、近づいて来た時に、バックにGPSを付けた。普通だったら犯罪だが、仕方ないだろう。車でどっか行ったら対応できないからな。警察なんて呼んでる暇ないだろうし、自分でどうにかするしかない。大人数だったらヤバイが。


「お参りをするみたいだな。何で先生は一万円を持っているんだかね。気合い入りすぎだろ。神様もドン引きだわ」


ていうか神様が実際にドン引きしている。神々しいオーラを撒き散らしながら。だがこれだけの金額を入れられたら何もしないわけにはいかないだろう。あ、なんか光を先生に入れたな。これで出会いはあるんだろうな。後は先生次第か。


長濱さんは幽霊の類いが見えるらしいが、神様は見えないらしい。まぁ神様はよほど霊視の能力がなきゃ見えないらしいからな。俺も霊力は多くないが、霊視能力は高い。だから未来が時々見えたりする。大抵役にたたないものだが。


「私も美人になれるようにお祈りしよっと。あと恋愛がうまくいくようにね」


これ以上美少女になってどうするんだか。まぁ声優になるならもっとならないといけないのか?今の声優は美少女や美人が売れやすいし。もっとなって損はないだろう。俺は後悔しない恋愛ができますようにと祈っておこう。












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