第150話

グッツコーナーに着くと、雪穂は罰ゲームから始まる恋の希堂のグッツを吟味し始めた。俺は売れ行きをチェックしながら自分の推しであるるりのグッツをどんどんかごの中にいれていく。大人買いだな。雪穂は欲しいものだけをかごにいれてるみたいだ。それでも結構な量があるが。


周りは俺のかごをみて大ファンなのかというような顔をしている。そして雪穂を見てこんな美少女が買っているなんて面白いんだろうと思ったのか、人が徐々に集まり始めた。すごい美少女効果だ。これで俺の懐も潤うな。


「なんか皆買いだしたね~。良かったねこれでアニメ化しても人気でるよ~」


「雪穂のお陰だな。美少女が買うと、皆興味を持ち出すんだ。あんな充実人生を送ってるやつが買うなんてきっと面白いに決まっているとね」


美少女をコミケでコンパニオンにしたり、コスプレするのと同じ効果がある。コンパニオンは単純な興味だが。俺が大量に買ってもオタクだぁーとしか思われない。美少女ってだけで宣伝になるのだ。


ラノベの方も順調に売れてるみたいだ。雪穂様々だな。俺はみんなが買ってるのを尻目に見ながらグッツを購入した。雪穂も購入して俺達は梨花を待つが、なかなか帰ってこない。いつもなら一番早く帰ってくるんだが。ナンパされてるな恐らく。


「雪穂多分梨花はナンパされてるから俺と一緒に撃退しに行くぞ」


「分かったよ~こいう場所に可愛い子が一人でいるとやっぱナンパされやすいんだね~」


「オタクは面食いだし。同じオタクなら王ちゃんあると考えてるやつかいるからな。あとはアニメオタク狙いのナンパ師とか」


アニメオタクはナンパされなれてないからすぐに落ちるだろうと思ってナンパされるんだよな。実際は彼氏持ちのアニメオタクも多いからそんなにホイホイついていかないが。それにコスプレの影響とかで美少女がオープンでアニメオタクを語ることあるし。アニメオタクの街コンとかもあるくらいだ。


「ナンパか~、ラーメン屋もそんな感じだよね~」


男が好む趣味には良くいるってことだな。だがそいうやつはそもそも普通のやつに相手にされないケースもあるからナンパの成功率も低い。それでもめげずにやるんだから相当自分に自信を持っているか、メンタルがものすごく強いんだろう。


「それじゃー助けに行くか」


再び店内に入ると、小集団みたいのができていた。誰だよこんなところで騒ぎを起こしてるやつは。俺は間から覗き込むと、そこにいたのは梨花だった。なにこの人数にナンパされてるの?多すぎかない?みた感じみんなオタクだな。


「僕と一緒にアニメトークをしようよ」


「いいや僕と一緒に好きなアニメを語り合うんだ」


「なに言っているのぉ。僕と一緒にラブラライブカフェに行くんだよぉー」


いろんな所から誘われてるな。梨花は困惑した表情を浮かべている。まぁこんなに誘ってきたらそうなるわな。こんな経験はないだろうし。

じゃー助けるか。俺は集団を通り抜けて梨花の手を掴む。


「大丈夫か?うちの彼女がお世話になったな。だがアニメはそんなに好きじゃないぞ」


「なんだ彼氏持ちかよ」


そういうとリア充爆発しろとか言って散り散りになった。足すかるわナンパ師だとこう簡単には行かないからな。あいつら結構しつこいし。まぁ腐った目で睨めば大体引き下がるが。


「お兄ちゃんありがと、まさか妹を彼女扱いするのは驚いたけど」


仕方ないだろう。これが一番の最善策だったのだから。これからはこいう男が多く集まる場所では一人にさせないようにするか。また大人数でナンパするやつが出てくるかもしれないし。強引にきたら振り払うのも難しい。


「好きなやつ買えたか?」


「選んでる最中だったからまだかな」


そういうとめぼしいものはある程度目を付けていたのか、10分くらいで選び終わり会計をした。八幡のグッツを買っていたな。まぁ八幡のファンになるのも分からなくもない。自分を犠牲にするほど優しいしな。俺が女子なら惚れている。


「それにしても集団でナンパするって始めてみたよ~」


「それだけ梨花がこの場にいないほど可愛いいってことだろ」


「シスコンだね~」


「千葉の兄妹は皆シスコンだ。むしろ妹を好きじゃないちび県民がいたらそいつは偽千葉県民だ」


「はぁーお兄ちゃんあんまり私のことを好きだとかいわないでよ。最近あらぬ誤解を受けてちょっとした嫌がらせを受けてるんだよ」


「そいつの名前をいえ、俺が叩き潰してくる。というかなんで俺の名前が出てくるんだ?」


「お兄ちゃん最近もてているんだよ。兄妹だと思われてないから私のことを好きな人っていう認識なんだよ」


そんなに俺は人気あるのか?それだけイケメンになったてことか。それじゃーかなえと付き合っていることがばれてもそんなに騒ぎにはならないか?いやかなえは芸能人級の美少女だ。嫌がらせを俺が受ける可能性が高いか。


「まだ兄だと認識されてないんだな」


「そりゃ似てないしね」


まぁ義理の兄妹だしな。梨花は知らないけど。梨花は血が繋がってないと知ってもお兄ちゃんと読んでくれるか少し心配だ。まぁその時なったら考えようか。俺達はアニメイトを出て、カフェに向かった。


昨日は投稿するの忘れてすみませんでした




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