第137話
梨花と学校のことを話していると、ふとこの時間に来たことに疑問に思った。この時間はまだ授業がやっているはずである。連絡が学校にいって早退してきたのか?それだけ怪我が酷かったのか。
「学校はどうしたんだ?」
「早退したに決まっているでしょ。お兄ちゃんが目覚めたんだから仮病を使ってね」
優等生だからなんとかなったのか。梨花は成績もいいし、人当たりもよく誰からも好かれる。おまけに容姿もいいから男からもよくモテてる。つまり運動以外は完璧ってことだ。運動に関しては尾関スタイルって呼ばれるくらい独特の走り方をすると学校では有名だ。それがギャップとなって余計にモテてる要因でもある。走ってる姿をみたが思わず笑いをこらえるに必死だった。
「どんな仮病を使ったんだ?」
「熱がある気がするで早退したよ」
優等生はそんな理由で早退できるのか。さすがだな。人間ってやっぱ不平等だな。
「そんなんで早退できるのかよ。俺だったらそんなんだった授業受けろとか言われるぞ」
俺は熱がある気がするって先生に言っても微熱だろと言われてそのまま授業受けさせられたし。成績は悪くないが。数学が二時間続くときは嘘で休んでいるから疑われるんだよなぁー。
結局ふらふらになりながら熱がある日は帰って薬を飲んで泥のように眠っているが。
「それ普段の行いの差だよ」
「尋常に梨花は先生に好かれているしな。俺は数学の先生からは問題児扱いされてるが」
むしろ兄妹だと分かっているのは担任くらいなんだが。他の先生はあの梨花と俺が兄妹だと思っていないだろうし、言っても信じないだろう。まぁ実際血の繋がりはないから性格は似ないんだが。
ある程度話して梨花はこの後織田さんが来るから帰るねと言って病室を出た。学校か終わるまで大体後一時間ぐらいはあるがここがどこの病院かも分からないからどのくらいで着くか分からない。つまり暇なのだ。携帯は壊れているし。あ、たしかラノベのが鞄に入っていたはずだ。俺は鞄をあさりラノベを取り出した。あのとき咄嗟に鞄を放り出して正解だったな。
それから本を読み終わり、少し時間があるので車椅子を看護婦さんに押してもらいコンビニに入った。どうやら入院してるところは新松戸病院のようだ。ここなら学校から近いし、後少しでかなえも来るだろう。
マッカンとお菓子を買って、また看護婦さんに車椅子を押してもらいコンビニを出て病室入った。にしてもあの看護婦さん足がきれいだったな。チラチラとみてるのがばれていないといいが。ちなみに顔も美人だった。まぁ俺にはかなえと言う彼女がいるからナンパはしないけど。まぁまだかなえのことは好きではないが。
病室に着くと、俺は駄菓子を食べながらテレビをみる。まだ16時くらいのため面白いのがやっていない。梨花が持ってきたiPadをでゲームをするか。片手でできるゲームだから限られてるが。俺は櫻坂のキセキをやり始める。今日は意地でもるんを出してやる。まずガシャを回しるんがでろでろと唱える。ちなみに携帯のほうでも櫻のキセキはやっている。こっちは始めたばっかだからあまりるんがいないが、その分ダイヤはたくさんたまっている。
すると20連目でるんの星5がでた。誌かも携帯のほうでも持っていないやつだ。誌かもミニスカートだ足が出ていて可愛い。まさしく天使の顔に最強の服装で可愛さ倍増だ。
暫くゲームをやっているとドアが開いた。かなえが悲壮感を漂わせながら入ってきた。
「正弘くん来たわよ。大好きなマッカン10本も買ってきたから早く起きてほしいわ」
「まじか、ありがとなかなえ」
「え?とうとう気がおかしくなたて幻聴が聞こえるようになったのかしら」
「幻聴じゃないぞ、ちゃんと目覚めているぞ」
すると下を向いていた顔を上げ俺と目が合う。すると目を見開きながら驚き目頭に涙をためた。マッカンを部屋の端に起き俺に抱きついてきた。
「よかったわ。余談を許さない状況だからいつ死ぬか分からないと言われたときは絶望したわ。でもボロボロになっても息があるから目覚めるのを信じていたわ」
「さすがにこのと誌で死にたくはないからな。まだやりたいことはたくさんあるし。俺はまだ死ねないさ」
「あ、そうそう長濱さんがなにか思い詰めた顔をしてたけどなのか知らないかしら?」
また長濱さんか、その名前を聞くと胸が苦しくなるんだよな。俺が長濱さんの名前だけ記憶がないのはなにかショックを受けることでも見たのだろうか。
「長濱さんってさっき梨花も言っていたが誰なんだ?俺の大切な友達なのか?」
「もしかして長濱さんに関することだけ記憶喪失してるのかしら。なにかを多分見たのね。でもそれならこっちの好都合だわ。今のうちに好きになってもらいましょう」
下を向いてぶつぶつと何かを言っているが気にしたらいけない気がするので聞かないでおく。それにしても長濱さんか、梨花は下の名前で呼んでいたし梨花となかがいいのは確かだな。なら俺も粗相のないようにしないとな。
「普通の友達よ。少し人より話すことが多いくらいね、それより修学旅行にいけないのは残念ね」
「そうだな一ヶ月は入院だからな。修学旅行延長してくれないかな」
するとかなえはラインが来たのに気づき携帯和みた。
「どうやら正弘くんの願いが叶ったみたいよ。賄賂を受け取ったらしくこの旅館は暫くやんないらしくて一ヶ月後に延期したらしいわ」
まじかラッキだーだな。賄賂ってことは政治家だなきっと。そんなに有名な旅館だからあんなにお金がかかったのか。まぁお金は文化祭で稼いだから問題ないんだが。俺が主役をやって反響があったから小説も売れたしな。だこ文化祭でなんで売れたのかを思い出そうとすると胸が苦しくなり思い出すなと警告を鳴らしている。
「場所は変わるのか?」
「いいえ変わらないらしいわ。他は沖縄も候補に上がったらしいわ。でも暑いから却下されたらしいわ」
過去に誰か熱中症で倒れたのか?佐連なら沖縄はきついよな。また同じことが起きるかもしれないし。もし起きたら保護者から色々言われるし進学校だからニュースにもなるだるだろう。
俺からしたら京都にも色々回りたいものがあるからよかったわ。
「それにしても俺はまたぼっちなのかね」
ぼっちじゃないにしても一緒に回るほどなかがそれなりによかった可能性がある。まだ今のところ忘れているのは少数だが、その少数に同じ班のやつがいる可能性がある。なぜか知らない女子の顔が思い浮かんだ。悲しそうに目を伏せていた。
「いやぼっちではないわよ。もしよかったら私の班と合流するのはどうかしら?」
「いやそれはいいわ。周りが他人なのにそいつらのはなしについていける気がしない」
俺は元ぼっちだ。さすがに知らない人と話すのは緊張する。だからやめておく。それにしても過去の俺はなんでかなえと一緒に回る約束をしなかったのだろう。二日目は自由なのに。
「まぁいいわ。正弘くんを修学旅行までに振り向かせて見せるわ」
俺に好きな人はいないが、こんなに美少女の彼女がいて普通なら幸せなんだろうが、付き合った経緯が脅されてるから幸せにはあんまり感じない。それになぜか知らない女子の面影が浮かんでくる。それと同時に胸も苦しくなる。
「俺はそう簡単に落ちないぞ。そこら辺の男みたいに」
「その方が攻略しがいがあるわ」
メンタル強すぎじゃないかね。付き合ってからそんなに日は経っていないが趣味は合うし、好みも似ている。俺は少しづつかなえに引かれてるような気がしたが。それと同時に俺の心にくらい影を落とす。理由は分からないが。
昼に投稿しなくてすみません。夕方に投稿させていただきます
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます