第138話

やがてかなえは仕事があるため帰り、俺は一人でアイパットで動画を見ていると、ドアがノックされた。俺は暇潰しには町度合いタイミングだと思いどうぞと言って入れた。


すると少し伏し目がちでタレ目で鼻が高くすッと通っていってちょっとぽっちゃりしていて俺好みの足で肌がすべすべそうな美少女が来た。俺は顔を見た瞬間に心がいたんだ。なぜだ?俺はこの女子を知らないはずなのに心臓をわしずかみされたようにいたい。今すぐにでも泣き出したい気分だ。


「正弘くん実はあれは違うの。悟志くんが正弘くんを見つけて無理やったの。だから好きではないんだよ」


なんのことだ?だがこの言葉は信用できないと感じた。なぜだか情景が思い浮かび、特にこの少女は無理矢理にでも引き離してないからだ。

てことは少しでも気持ちが残っていたということだろう。


「それより君は誰だ?」


そういうと目の前の少女は何があったのか分からないという風に目をぱちくりとしたあと言葉を理解したのが目頭に涙を浮かべた。この少女にとって俺は大切な友達だったのだろうか?


「記憶喪失って本当なんだね。私だけ忘れたのはなぜか分からないけど」


小声でなにかを言った気がするがこの女子を見ていると知らない男が思い浮かびイライラしてしまう。あの男はキスをした相手だろう。なぜかめちゃくちゃモテてる気がする男だ。


「私の名前は長濱美海だよ。正弘くんとは仲良くしてたんだ」


悪いな大切な友達の名前を忘れてしまって。事故の時に頭を打ったらしくてな、何人かの記憶がないんだよ。るんのことは覚えていたが、そりゃ推しを忘れるはずなんかないけど。


「そうか、俺はっていちいち自己紹介しなくてもいいか」


「そうだね、正弘くんと私は修学旅行一緒の班だよ。それくらい仲が良かったんだー」


俺のことをしたの名前で呼ぶやつなんて限られるし、本当なんだろうが。胸がずきずきしてキスシーンが浮かび俺の心を沈める。きっと長濱さん関連で何かあったのだろう。思い出すなと警告されているみたいだ。


「そんなに仲がよかったのか?雪穂とはそれなりに仲がいいと思っていたが、他の女子とも仲がよかったとか、元ボッチの風情におけないほど記憶喪失になる前の俺はリア充だったんだな」


「正弘くんは文化祭から学校の有名人だからね。何回も紹介してと頼まれて大変だったよ」


それは大変な思いをさせたな。でもなんで長濱さんは少し不機嫌そうに言っているんだろうか?普通友達が人気たでたら嬉しく思うはずだが。


「皆顔だけて判断して、正弘くんを知ろうともいないなんて損なんなら芸能人でも好きになればいいのに」


文化祭で俺は雪穂が髪を切ったことによってイケメンになり有名人になったてことか。長濱さんの横に立つのにはまだまだだが。なんでここで長濱さんが出てくるんだ?俺の付き合っているのはかなえだろう。


「男も女子も皆まずは顔からは入るだろう」


「まぁそうかもしれないけど、私は悟志くんは顔で好きになった訳じゃないよ。あ、悟志くんのこと今は好きじゃないよ」


だがあのキスシーンが思い浮かび不満げな顔になる。あれで好きじゃないは無理がある。驚きつつも少し嬉しさが混じった顔をしてたからな。まぁなぜかそのあとは記憶にないが。なんでキスを友達がしたくらいでこんなに不快感と心の痛みを感じるのだろう。


「まぁいいや、修学旅行は夏休みにやるんだよな?」


「そうだよ。だけど休みが増えるらしいよ」


休みが増えるなら夏休みでも問題ないよな。好きじゃないと言ったが、本当に好きじゃないかは信用はしてないからなんで俺なんかと一緒の班になったんだろう。長濱さんならいくらでも誘う人はいただろう。それこそキスをした相手はいようにモテてるという記憶がある。名前は知らないが。


「京都は見たいものが一杯あるからな。マイナーなところとかいいよな」


「その辺で探してみよっか」


それから軽く俺の知識を披露して行きたいところを決めていった。するとあっという間に面会時間が終わり長濱さんは帰っていた。俺は明日パソコンを梨花に持ってきてもらおうと思いクルマイスにのって病院の公衆電話の前に来た。番号を押すと梨花がすぐに出た。


「なーにお兄ちゃん」


「明日パソコンを持ってきてくれないか?小説を書きたいんだ」


さすがに病院にいる間なにもやらないでいると締め切りがきてしまうからね。利奈さんに病院で視線を感じながら書くのは結構きつい。サボらないように見張ってるから余計にだ。


「分かったよ。他にある?」


「フランス語の参考書を持ってきてくれ」


語学は使わなかったり勉強しないとすぐに落ちるからな。だから暇なときにフランス語をやろうと思う。暇なんだから数学をやれって?あんな魔術みたいなものを入院してまでやりたくない。せっかく数学をサボれて休めるのに自ら地獄にいくようなことをしない。


「フランス語の勉強をするなん偉いねー。あとお兄ちゃん雪穂さんも来るみたいだよ」


雪穂か、俺の数少ない友達で好きと言ってくれたやつだ。だが俺は今付き合っている。脅されたと言ってもだから断らなくてはならない。それで傷つけるかもしれないが、先延ばしにするのもよくないだろう。


「分かった。それじゃーお休み」


電話を切ると看護婦の何人かはこっちをジーと見ていた。そんなに見られると照れるんだが。俺は病室に戻り元々鞄に入っていた参考書を勉強し始めた。


やがて1時間勉強をするとそれなりの時間になっていたので寝ることにした。


すみません昨日忘れていたのて今日投稿しました



















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