第130話
にやにやが止まらない。やっぱるんは最高だ。あの特にンフフフと言う笑いかたは可愛すぎでキュン死しちゃいそう。るん程俺の理想の顔に近いものはないだろう。
「お兄ちゃんにやけているのキモいよ」
ぐはダメージを向けた。まぁキモいのは自覚してるからそこまでのダメージはないが。でも仕方ないだろう。るんがダイナ見っけなキレのあるダンスをした後に可憐な笑顔をするのだから。キャップでやられちゃう。やがて歌が終わり次の人になったのでチャンネルを変える。
「るんの可愛さなら仕方ないだろう。握手会楽しみだわ」
「たしか今回めっちゃ当選したんだっけ?」
「ああ、十枚当選した」
まさかこんなに当たるとは思わなかったが、当たる確率を増やすためにたいたいの日程に申し込んだからな。金銭的余裕があることを見越して。
「当たりすぎでしょ。それより美海さんにどうやってばれないようにするの?指輪も学校につけてきてって言われてるんでしょ」
そこが問題なんだよな。指輪をみられるとなにかを勘ぐるだろうし。しかもつけている指輪が豪華なものならなおさら。俺が指輪をつけるタイプじゃないことは美海も知っているし。できるだけ手を見せないようにするか。
「まぁ何とかするなるだろう」
「美海さんが知ったらショックを受けるんだろうなー。今じゃお兄ちゃんのことを好きだろうし」
「なんか言ったか、梨花」
「うんうん、なんでもないよ」
「櫻坂か、ここにかなえをいれれば恋愛禁止だから別れられるんじゃ」
「え?そんなに可愛い人なの?」
「ああ、学校でも有名だ。織田かなえって言うんだが」
「嘘、あんなに美少女に告白されたの。お兄ちゃん接点持っていたっけ?」
「中学の時にいじめから助けただろうその子だったらしいわ」
マジていわれるまで俺は気付かなかったそれだけ雰囲気も見た目も変わっていたからだ。はでではなくどっちかというと清楚で上品な感じが出ていた。
「高校デビューしたんだね」
「たぶんそうだろうな」
にしてもデビューするにしてもあれはレアケースだろう。普通あんな美少女にならないからな。もちろん相当な努力をしたのは分かるが。
好きな人のために頑張るとあんだけ変わることができるんだな。
「さてと寝るか、今日は色々あって疲れた」
「お兄ちゃんちゃんといやなことは断らなきゃダメだよ」
「分かってはいるが、あの動画で脅されると無理なんだよなぁー。俺はもう寝るからお休み」
梨花のお休みという言葉を聞いて、俺は階段を上がり自分の部屋に入った。ふぅー今日は精神的に疲れることかあってなかなか大変だった。
雪穂には告白紛いのことをされたが、直接いわれるのは始めてだった。だが俺は美海が好きだ。それはこの先も変わらないだろう。また策を練ってかなえから別れを切り出すのを待つか。俺はそう思いながら寝た。
「お兄ちゃん起きて、織田さんが来てるよ」
なんで朝から家に来てるんだよ。彼女だらか、ていうか本当に俺の家を突き止めていたんだな。朝から美海あえたら最高だが。まぁ彼氏だからエスコートぐらいはしっかりする。
「ああ、今行く」
梨花は少し不機嫌そうだ。無理矢理付き合ったのが気に入らなかったのだろう。ブラコンの気があるからな。俺もシスコンだが。まぁ梨花からしたら好きな人と付き合って欲しいんだろう。俺も本当は美海と付き合いたい。だがこれは仕方ないことなんだ。元々俺が盗まなければいい話だったからな。
俺は制服に着替えて下に降りた。すると玄関にかなえがえ顔で俺に手を振っていた。
「おはよう正弘くん。迎えに来たわよ」
「朝からわざわざ来なくていいんだぞ。彼女とはいえ家はそれなりに離れているんだから」
「離れてても来るわよ。あ、もちろん駅前ではいちゃいちゃしないので安心しするとといいわ。、、、、もし長濱さんに付き合ってるところばれると強引に来る可能性があるし」
最後の方は何を言っているか聞こえなかったが特に意味はないだろう。駅前でいちゃいちゃしないならよかった。嫉妬の視線だったりすぐに噂になる可能性があるからな。呪詛を唱えられる可能性もある。今はお手軽に図書館にいけば呪詛の本も置いてあるし。まぁ軽いものばっかりだがな。
「お兄ちゃんはいこれサンドイッチ歩きながら食べていきなよ」
梨花は一切かなえの方を向かず先に家を出た。これは相当嫌っているな。無理矢理付き合ったのがそんなに気にくわなかったのか。俺ももし梨花が脅されて付き合ったらそいつの携帯のデータを消して弱みを握り別れさせるな。
俺はサンドイッチを片手に持ち家を出て、鍵を閉めて、かなえとサンドイッチを食べながら隣同士で歩いた。特に腕組とかはしていない。ストーカーするくらい好きなのにしてこないのは謎だがそっちの方がこっちにとっては都合がいい。行く途中なので何人かはこっちを驚いた表情で見ている。それだけかなえが有名でとなりに男がいるからだろう。
「視線がいたい」
「長濱さんといたときも同じ視線を感じたわよね?」
確かに感じたが付き合っているように見えるのことが嬉しくてそんなの気にしてなかったんだよ。それに好きな人と隣にいると自慢したくなるし。
「視線を感じたが、こんな刺すような視線じゃないぞ」
モテない男の俺のことが好きなはずなのにという視線が多い。かなえは誰でも仲良くはなして勘違いをたくさん生んでいるっていうことだろう。俺の推しのしのぶも誰にでも優しいし鬼殺隊でもさぞかしもてるのだろう。それを参考に誰にでも優しくかなえはしてるのだろう。俺はぁーと溜め息を吐きながら駅に向かった。
これから週4回にします。曜日は月曜日火曜日木曜日金曜日の昼頃です
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