第117話

「ここが麻婆豆腐の美味しい店か」


いかにも中華って感じの店構えだ。俺たちは中にはいると炒め物のいい香りが漂ってきた。


俺達は席に座り麻婆豆腐丼を頼む。


麻婆豆腐丼が来るまで俺達はラノベの話をしていた。すると麻婆豆腐がきたのでいただきますと言って一口食べる。


口の中に旨辛と形容できる辛さが広がる。いい感じの辛さで美味しい。さすが星評価が4·9なだけはあるな。


「うーん美味しい。麻婆豆腐ってこんなに美味しかったんだね」


確かに家で食べるのとは全然違う。どういう作り方をしているのだろう。


俺達はあっという間に食べ終わるとお会計をして店を出た。まだ試合まで時間はあるが、チケットを取っておきたいな。


「チケットを買いたいから横浜スタジアム行こう」


「うんいいよ。ここからどんくらいかかる?」


「19分ぐらいだな」


「近いね。隆元くんってよく野球観るの?」


「一ヶ月に4回ぐらいだな」


特に外野スタンドで観ることが多い。あの点を取った時の一体感か最高なんだよな。それに応援歌とか盛り上がるし。今回も外野スタンドで観るつもりだ。


俺たちはそのあとアニメの話をしながら横浜スタジアムに向かった。


横浜スタジアムに着くとたくさんの人がいた。予想通りだ。ここ最近のベイスターズは人気があるからだ。


「へぇースタジアムってこんな雰囲気なんだね」


「まぁな、なくなる前に外野の指定席を取りに行くか」


俺たちはチケット売場に並んだ。


「外野って確か応援がすごいところだよね。私応援歌覚えてないけど大丈夫かな?」


「大丈夫だ。俺も覚えていない。のりでなんとかごまかせばどうにかなる。後は点を取ったときに歌えばなどうにかなるものだ」


実際応援歌はなに言っているか聞こえてないから適当に歌っている振りをしている。


「それならいいけど、でも点を取ったときの一体感は外野はすごいよね」


「野球少し観たことあるのか?」


「行ったことはないけどお父さんが好きだからテレビではよく観るんだー」


「そうか、なら球場に実際に来るのとテレビで観るのとは球場の雰囲気や臨場感が全然違うから楽しみに待ってるといいよ」


そんなことを話していると順番が回ってきたので外野の指定席を買って一枚をさきに渡した。


「まだ試合始まんないしどこ行く?」


「アニメイト行こ。実は私隆元くんの作品にはまっちゃったんだよねー」


それは嬉しい。1000000部売れるよりも嬉しい。そういえば死んだら残りの印税はどうなるんだろう?なんとかさきに譲ることはできないだろうか。流石に残りの資産を税金に取られるのは嫌だ。何に使われるか分からないものになるより好きな人に使ってもらいたい。後で横浜スタジアムで遺書を書くか。


「なら俺のおすすめのラノベも買うといいよ。青春ラブコメは間違っているとか最高に面白い。特に心情模写が秀逸だ」


「プロがおすすめするだから相当だよね。それも買うよ」


アニメの話をしているとあっという間にアニメイトに着いた。千葉じゃないから青春ラブコメのグッツは売っているか分からないが。


店内に入ると、様々な視線を受ける。まぁ美少女がアニメの聖地に来たんだそいう反応するのもおかしくはない。


「あった。すごい平積みで置いてあるよ」


「まあまこれでもまあまあま人気はあるからな」


さきは俺が過去に戻り青春をやり直すの本を取り籠に入れた。そして青春ラブコメのは間違っているの本を手に取る。


「これが青春ラブコメかー。イラストを見ると清純って感じだね」


「まぁこんな見た目でもめっちゃ毒を吐くんだがな。まぁその主人公との掛け合いが面白いんだが」


「これも買いと、あとはグッツを買おうかな」


俺はいろはのグッツを探す。キーホルダーがあった。これは最終章のグッツか。買うか。鈴鹿のグッツもあるじゃん。全身のアクリルばんか。これも買おう。特にしなやかな足が最高だ。


さきは俺は過去に戻り青春をやり直すの主人公のグッツを大量に買い込んでいた。まぁさきの家はお金持ちだし、問題ないんだろう。


「ねぇ君僕とお茶に行かないかい?」


アニメイトでナンパするなよ。その男を見ると、俺の初恋の人を好きだ知りながら奪った奴だ。いや別に付き合ってはいないから取られたというのは違うか。こいつは無駄にイケメンで人の彼女をとっっては優越感に浸るタイプだ。

俺はさきが取られないか心配になった


「デート中なので他に当たってください」


まさかの断った。さきは俺のことをちゃんと好きでいてくれる。彼氏としてここはカッコいいことを見せなくては。


「齋藤俺たちはデート中だ。人の彼女を取ろうとするなら覚悟はできてるんだろうな?」


俺は目を腐れせて睨む。すると齋藤はひっゾンビとか言ってどっか行った。ふぅーマスターしといてよかったわ。


「すごいね自在に目を操れるなんて。カッコいいよ」


これはいじめにあっていた時に習得した技だ。これをすれば大抵のやつは逃げ出す。目に精気を感じないでゾンビのように見えるからだ。泣かしたこともある。そんときは真実を言って俺は怒られなかったが。まぁだが他の生徒たちからは気味が悪いと近づかなくなったが。


「カッコイイなんて言われたのは始めてだな。大体気味が悪がられるのに」


「そうかな?鋭い目付きでカッコイイよ。今の目も好きだけどね」


さきに好かれれば他のことはどうでもいいと俺は思ったのだった。


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