第63話
俺達は二階に留まって、ユーホーキャッチャーを見てまわっていた。しのぶグッツまあまああるな。小さいフィギアか。これいいな。置場所に困らないし。輪っかがついてるから簡単に取れそうだし。
「美海しのぶの小さいフィギアを取るがいるか?」
「これのこと?可愛いしほしいなー」
「んじゃ二個だな。二回で取って見せるわ」
俺は100円玉を入れてふぅーと息をはいて集中した。今日はまあまあお金を使ったから無駄遣いできない。ボタンを押して縦を合わせて、集中しながら横を合わせるすると二個輪っかに引っ掛かりしのぶのフィギアが二個落ちた。ラッキー、一回で二個落ちるなんて。
「はいよ」
「ありがとうでもすごいね。二個も取れるなんて」
「たまたまだよ。二回で取る予定だったしな」
さてゲーセンをでるか、俺達はゲーセンでると、美海とどこ行くか話し合いガシャガシャが置いてある店に行く事になった。あそこにあるかな好きなアニメのグッツ。まぁ人気だしあるか。
俺達は着くと早速店内に入った。めちゃくちゃガチャがあるな。これは探すの大変そうだ。俺は周りを見ながら探す。ネタ系からメジャーなアニメまである。三百円とちょっと高い気がするが、ここぐらいにしか置いてないガシャガシャもあるし強気の値段でいけるのだろう。
「正弘くんは何を探しに来たの?」
「彼女、お借りしますのキーホルダーだ」
あれヒロインが黒髪のロングストレートで目がぱっちりしていて、スタイルもいいというまさしく完璧美少女なんだよな。何より主人公になかなか靡かないのが面白い。普通はヒロインが主人公を攻略するのに、あの漫画は主人公が早くに恋に気付き、ヒロインを攻略するんだよな。
「それもラノベ?」
「いや漫画だ。アニメ化もしてるからおすすめだぞ」
「漫画は読んじゃダメって言われてるから読めないけど、アニメは見ようかな」
見てくれればどんどん話す内容が増えるだろう。そうすれば俺と美海はもっと仲良くなれて、いつしか付き合えるかもしれない。ふっどんどん俺の趣味を教えるぜ。
「とりあえずこの中から探すか」
ざーと並んだガシャガシャを見渡す。これはなかなか探すのは大変そうだ。
俺は上を見て、美海は下を見るというふうに手分けをして探した。探していると、最近のアニメが目にはいるが、今は彼女、お借りしますを、探してるから飛ばす。
「合ったよ正弘くん」
俺はそう言われ美海の見ているところに視線を移す。するとそこにはカンバッチが合った。思ってたのと違うが、これはこれで可愛いからガチャを回すか。
「んじゃー目当てのものも取るかね」
俺も100円玉を入れて、ガシャを回す。ごろごろっと一個でてきた。俺はすぐさま中を開けると、目得手のものじゃなく女子高生だった。ふむこの子も可愛いが、俺の目当てはメインヒロインだ。だからもう一回回す。すると、目当てのヒロインが出た。よし、二回目ででるとはラッキーだな。
「その顔は目当ての商品が出たんだね」
「ああ、出たぞ。あ、あそこに鬼滅の刃のグッツもあるな。あれもやるか」
「あー私もやる!」
俺達は100円玉を入れてまず俺が回す。出口からだして、開けるとしのぶのカンバッチが当たった。よし一回目から当たった。これでお金を無駄にせずに済んだ。すると今度は私の番だねーと言って美海がガシャを回す。だが一回目は煉獄さんのバッチが出た。
「うーん煉獄さんも好きだけど、しのぶさんのカンバッチも欲しいんだよな」
もう一回引こ、とか言っていってもう一回回したが今度は炭次郎が出た。
「うーんなかなかでないね。まぁでるまで引くんたけどね」
さすがお金もっているだけはあるな。そしておタクの基本みたいなものだ。でるまで引くのは。美海は順調にオタクの階段を上っている。
そしていつかアニメで盛り上がれたらいいな。
そして後二回引いた後にしのぶが出た。四回目でやっと出たか。いや四回目でよく出たってところか。美海は満面の笑みでしのぶのグッツを眺めている。幸せそうだな。早速鞄に付けていた。そんなに気に入ったか。
「さてそろそろ時間だし帰るか」
「そうだね、最後にしのぶさんがでてよかったよ」
俺達は秋葉駅に向かった。今日は楽しかったな。また次も出掛けたいな。今度は美海の好きな場所に行きたい。俺ばっかりだと飽きがくるしな。それに美海のが普段どこに行っているのも興味がある。
秋葉に着くと、俺達はスイカで改札を通った。
階段を上がり、電車を待っている間に美海と話していた。
「うーん今日は楽しかったね。また今度どこか行こ!」
まさか美海から誘われるなんて今日で大分好意が上がったんじゃないか。それにさん付けじゃなくしたの名前で普通に呼ぶようになったし。かなり進歩したんじゃないか。このまま好意を上げて一気に付き合って見せる。後社会心理学を勉強しないとな。
「いいぞ、どこ行きたい?」
「服屋に行きたいな。正弘くん磨けば光ると思うんだよね。顔は整っているし」
そう言って美海は顔を俺に近づけてきた。近いいい匂い。ヤバイわたぶん今俺の顔は真っ赤に染まっているだろう。美海はよく顔を森田に近づけてるな。つまり俺に対する好意が森田に近づいているってことだ。美海の顔近くから見るとやっぱりすごい整っているアイドル並みに。
声優になったらトップ声優になるだろう。
「そうか?まぁ美海がいうならそうなんだろうな」
すると電車が来て、俺達は電車に乗った。空いてる席に座りアイドルのグッツを漁っていると、美海が話してきた。
「るんちゃんすごく好きなんだね。顔がすごいにやけてるよ」
まじか、そんなににやけてるのか。キモいと思われてないよな。るんを見るとどうしてもにやけちゃうんだよなー。ちなみにるんのグッツは生写真以外にも買っている。俺はほほを叩いて真面目な顔になる。
「ふぅーどうだにやけてるか?」
「ううん治っているよ」
さすがににやけて美海のとなりにいるのは不味いからな。忠枝さえ周りに釣り合わないと思われてるのに、にやけてたら変態と付き合っていると美海の評価にも関わる。
俺はるんのグッツを写真を撮りツウィっターに投稿した。
「正弘くんツウィターをやっているんだね」
「まぁ趣味垢だがな」
「フォローするよ」
美海さんのプライベートまで見れるとかツウイッターやっててよかったわ。俺は分かったというとツウィターのアカウントを見せた。するとフォローを美海がしてくれた。
それから櫻坂について暑く美海に俺は語り始めた。
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