第48話

車に俺達は乗りポートタワーに向かった。


「ポートタワーってたしか俺の青春ラブコメは間違っているのもでるになった場所だよね。八幡くんはいってないみたいだけど」


知ってるのか、まぁアニメ見てるなら当たり前か。だけど今日は行くつもりなかったぽいな。あそこは通りすぎただけで実際には上ってないし。


「そうだな、だけどあそこはいい眺めだと思うぞ。昼間に見た感じだと」


「へぇーそうなんだ!正弘くんも聖地巡礼してたんだね」


「ああ、ラーメン食べに行くのが目的だったんだが、時間があるってことで聖地巡礼しようとなったんだ」


俺は近いうちに1人で行く予定だったが。そうだ、今度コスプレで稲毛高校に行くのを美海さんも誘うか。きっと総武高校の制服は似合うだろう。


「今度稲毛高校にコスプレしていくんだが一緒に行かないか?」


「いいよー。でも中は入れないよね。外で写真撮るの?」


そとでポーズして撮るのもいいが、できるなら中に入りたいよなぁー。あ、文化祭なら中に入れるじゃん。文化祭でコスプレってちょっと恥ずかしいが。何よりも美海さんがコスプレをすると変な輩がよってこないかが心配だ。制服だし気づかれないか。


「いや文化祭に行こうと思っている」


「それなら入れそうだね。奉仕部の部室のモデルとかってあるかな?」


「空き教室ならあるんじゃないか」


そんなことを話しているとポートタワーに着いた。俺達は車を出て親父は駐車場に止めに行った。やっぱ夜だと雰囲気が違うな。親父が来るまで待って、きたら俺達はポートタワーをエレベータで上っていた。


展望室に来ると美海さんは窓から覗いてうわーと感嘆の声を出していた。俺も見ると、これは綺麗だと思った。特に色々とりどりにライトアップした風景だ。まさしく近代ならではの景色だと感じだ。ここは夜景百選にも選ばれていて、恋人の聖地とも呼ばれている。


「綺麗だねー。八幡くんもここ寄ればよかったのに」


「花火大会で時間なかったんだろ」


「そうかもね。後、正弘くんとここにこれて良かったよ」


こんな夜景が綺麗な場所で目を細めた満面の笑みを向けられたら昇天しちゃう。俺は心中手にやにやしながらそう思った。


「次は美浜大橋に行こう」


俺達は夜景を楽しんだ後、車に乗り俺の第一声がそれだった。親父はあそこ綺麗でいいよな。輝子とよく行ったわとしんみりした雰囲気になった。たまに親父は懐かしむ。美海さんも空気を察したのか押し黙る。


「んじゃー行くか」


親父は何事もなかったように車を運転し始めた。離婚したことは後悔をしてないらしい。


「正弘くん、お見合いのことなんだけど、好きになったりしない?」


少し不安そうな表情で美海さんは言った。この関係を崩したくないのだろう。俺が誰かと付き合ったら一緒に出掛けられないしな。それくらいの好意を持ってくれてるってことだ。


「付き合ったりしないよ。俺は好きな人がいるからな」


すると美海さんは少し動揺をした。たがすぐに笑顔になりそうなんだと言った。まぁ俺の好きな人は美海さんなんだけどね。俺はそれおくびにもださなかった。振られるの怖いし。


「正弘くんってモテたりするの?」


「そうだな、嘘告白ならされたことあるがそれ以外はないな」


美海さんは聞いちゃいけないことを聞いてしまったという顔をした。


「ごめんね、思い出したくなかったよね」


「大丈夫だぞ、もう気にしてないしな」


そんなことを話していると美浜大橋に着いた。

おおこれは中々綺麗だ。親父が母さんとよく来ていたのも納得だ。きらびやかなビルとかが輝いている。ネットの情報だとかつてはナンパ橋といわれていたらしい。ここなら何となくナンパがうまくいきそうな気がする。


「俺はちょっと飲み物買ってくるわ」


「俺も行く。美海さんと梨香は何が飲みたい?」


「私はお茶かな」


「私はオレンジジュースで」


「わかった。何かあったら連絡してくれよ」


俺と親父は自販機に向かった。


「親父ここってナンパ橋知って呼ばれてたらしいな」


「ああ、俺が来てたときは女子だけのグループでよく来ている日とが多くてそれに男が群がっていた感じだな」


「今はどう思う?」


俺は少し不安そうな表情で聞いた。指すかにヤンキーぐらいならなんとかなるがヤクザが来たらどうにもできないからな。


「今は隠れスポットになっているから来るとしても地元のやつだけじゃないか」


「なら安心だな。この辺はヤクザの事務所はないし」


俺は頼まれた分の飲み物を買い、美海さんたちのほうに向かった。すると見知らぬ男たちが美海さんと梨香を取り囲んでいた。まさかこの数分でナンパされる何てあの二人は相当目立つんだな。後は事前に狙っていたか。とりあえず助けるか。俺は親父に手を出さないでくれと頼み1人で向かった。俺は美海さんがナンパをされてから武術の本と動画漁っていたのでその辺の不良には負けない自信がある。


「おい、美海さんから手を離せ」


大学生ぐらいの男が美海さんの手をつかんでいたのでそう言った。美海さんを見ると怯えていた。俺は目で大丈夫だってことを伝え今度は目を腐らせて大学生の男を睨んだ。


「くそ、彼氏か来やがったか、それなら無理やり車に押し込めるべきだったな。お前のせいだぞ俺がナンパすれば大抵は着いてくるって言って自信満々に言ったからこうなったんだからな」


そう言うとイケメンは少したじろいでいた。俺は助かったと思いながら尚も大学生を睨む。大学生は俺の顔を見た瞬間少し恐怖に怯えた目をしたが、俺のことを全体的に見てにやりとした。恐らく俺の背が低くて勝てると思ったのだろう。


「ならここて喧嘩でもやるか。俺てきにはそれでもいいんだがな。何せ俺達が負ける可能性はないからな。がはははは」


見かけだけで判断するなって誰かに教わらなかったのか。美海さんは恐怖に怯えていた。梨香は俺が本と動画を見ていたことを知っているのか、ここて試そうとしてるのがばれて呆れた表情をしていた。


早速大学生の男が殴りかかってきた。俺はそれをわざと顔に受ける。すると美海さんは目頭に涙を浮かべた。安心してくれ美海さんこれはわざとだ。正当防衛にするためのな。さぁここから俺の無双が始まる。








 






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