第44話

映画が終わった。なかなかに面白かった。命の大切さを知ったし。何よりも煉獄さんの芯の強さを感じて、ついつい泣いてしまった。泣いたのは風立ちぬ以来だ。煉獄さんはここで退場なのにいいキャラをしている。現代に転生したら幸せになってほしいものだ。


「面白かったねお兄ちゃん」


「ああ、そうだな煉獄さんはカッコよかったし。伊之助のやれないじゃないやるしかないんだは泣いたよ。あの伊之助が泣くなんてな」


「あの野生の伊之助のあれの言葉は私も泣いたよ。アニメで泣いたのは始めてだなー」


炭次郎には無惨を倒せるように頑張ってほしい。煉獄さんの意思をついで活躍してほしいわ。まぁ炭次郎ならこれを乗り越えて成長できるだろう。


「んじゃそろそろ親父も帽子選び終わったと思うし出るか」


「そうだね、とりあえずラインをしておくよ。入り口で集合て」


「分かった。本屋によっていいか?買いたい本があってな」


「いいよ、本とお兄ちゃんは本が好きだね」


「まぁ本は俺に色々なものを与えてくれたからな」


俺たちは映画館を出てごみを捨てて、本屋に向かった。


本屋に着くと新しい本の匂いを嗅ぐ。あー落ち着く。さて社会心理学の本でも買うか。ひとつだけ持っているが、いくつか読んでおいた方がいいだろう。ひとつだけじゃデータが主観の可能性があるからだ。


俺は学問のコーナーに行くと、いくつか気になった本を取り、目次だけ読む。行動で心理が分かるのか。どれだけ好かれているかも測ることができる。


なかなか面白いな。大学では心理学専攻しようかな。色々調べたいこともあるし。俺は目次を読んで気になった本を四つ取った。


折角だしラノベコーナにも行くか。新しい面白いラノベがでてるかもしれないし。俺たちはラノベコーナーに行った。ラノベコーナに着くと早速タイトルで吟味し始める。これ面白そうだな。クラスで二番目に可愛い女の子と友達になったという本だ。ふぅーんカクヨムで特別賞を取った作品か。てことはかなりカクヨムでは人気ってことだな。これは買おう。


それからしバラけ他の本を見ていたがピント来るものがなかったのでこのまま買うことにした。レジで会計をした。


「お兄ちゃんってほんと本を選ぶと時間がかかるよね。そこはお父さんと似ているね」


「まぁな俺も親父も悩むからな。お金払うのならいいものをってところが似ているんだろう」


お金を払うならいいものをと思うからな。俺も親父もあれもこれもと買うタイプじゃなく本当に使うものしか買わない。だからラノベも実はそんなに持ってなかったりする。


「それにしても珍しいねお兄ちゃん学問の本を日本史いがいて買うの」


「神様に社会心理学を勉強しなさいって言われたんだよ」


「へぇ神様が助言したんだ。珍しいこともあるんだね」


普通はここで頭おかしいじゃないのというところだが、梨香も幽霊が見えて神様と話したことはないが見たことはあるので信じている。


「まぁたぶん暇潰しだろうが」


「それでも神様から助言もらえるのはラッキーだよ。だって色んな人の夢を叶える神様なんだからね」


神様は夢を叶えるのが仕事だからな。神様を見える体質でよかったわ。俺が見たことある神様は大体がなにか作業している。後は飼っているペットぽい狛犬と遊んでいる。だから神様とか始めて話したりする。


俺たちは出口に着くと親父と合流した。親父はホクホクした顔でテンション高めだった。


「いいの買えたらしいな」


「ああ、お前も本を買ったらしいな。何を買ったんだ?」


「心理学の本とラノベを買ったんだ」


「心理学とは珍しいな。大学ではその学問を専攻するのか?」


「まぁ考えてはいるが」


でも史学部と悩んでいるんだよなー。日本史だと勉強しやすいだろうし。論文とかも調べればいいし。


「それじゃー行くか」


「分かった」


俺達は車のほうに行くと、乗って千葉に向かった。


「千葉に行ったら稲毛高校行ってももいいか?」


「何で?」


「俺の青春ラブコメは間違っているの聖地巡礼したいからだ」


「ああ、美海先輩が言ってたやつね」


美海さんもいないかな。いる可能性なくはないよな。聖地巡礼はアニメ好きの基本だし。でも美海さんほど可愛い人がキョロキョロしながら写真を撮ったりしてたらインスタにあげるのかなと思うな。


「そうだな、美海さんに会わないかな」


「さすがにいないでしょ」


「ついでにアニメイトも行くか。俺も久々にグッツみたいしな」


親父はうきうきした気分で言った。まぁ母さんがいたときはアニメの登場人物にも嫉妬してたからアニメのグッツを集められなかっただよな。ちなみに親父と母さんは離婚をしている。


「アニメイトか、俺は今度秋葉行くが一応見に行こうかな」


「おすすめのラノベを教えてくれよ」


「いいぞ、最近のラノベを教えるわ」


俺はそう言うと、携帯小説を書き始めた。タイトルは青春代行だ。これは青春をしたい主人公が、青春代行を頼んで、青春をする物語だ。まだ投稿はしてないが、ちなみに編集者さんには見せてない。俺が自分の力だけで書きたいと思ったからだ。


しばらく経つと千葉に着いた。駐車場に車をおき稲毛散策が始めた。














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