第30話
今俺は公園で小さい子供たちをみている。その子供の1人は俺の幼少頃の姿だった。にしてもこの公園来た記憶がないんだが。まぁでもこのときは幼稚園の頃だったし記憶になくても仕方がないか。幼少の頃の俺と話している少女は涙を浮かべている。
「なんでいっちゃうの?ずっと一緒にいるって言ったじゃん」
「僕だっていきたくないよ。でも親が仕事で転勤するから仕方がないよ」
あーそういえば俺の親は転勤族で幼稚園の頃から小学2年生まで千葉を離れて長崎県にいっていたんだよなー。それで千葉に戻ってきたときは中学生の頃だっけ。最初は長崎弁ででしゃべっていてよけからかわれたな。。今でも沖田だけは許さん。あいつ長崎までバカにしてきたからな。
「ねぇー正弘くんと梨香ちゃんとお母さんだけ
残ってもらえるようにはできないの?」
「お願いしたよ。だけどお父さんを1人きりにするのは可哀想。というより不倫する可能性が高いから一緒に行くって言ってたんだ」
いや母親よ。子供にそんなに生々しいこと言うなよ。いや確かに俺のお父さんは良くモテていて、たまにキスマークをつけてくるが。しかも相手は大体美人だったりするから不倫しちゃう。実際小学生の時にお父さんは女子大生と不倫していた。その時お母さんの怒りぷりはハンパなかった。
「正弘くんは不倫しないよね?」
少女は目をうるうるとさせながら言った。可愛いなぁーこの子はこの頃からそんな技を習得していたのか。俺はこの目に昔から弱い。梨香に避けなにかをねだれたときに使われた。
「しないよ、僕は一筋なんだから」
たか俺は今別の女子が好きだ。これって不倫に当たるのか?いやこの少女も昔のことは覚えてないだろうから問題ないだろう。
「約束だよ。高校生になったら会いに来てね」
「うん、会いに行くよ」
ごめんな少女よ。名前すら覚えてないわ。俺の初恋はこんなに小さいころからだったんだな。
「指切りげんまんしよ」
すると俺は小指をその少女と絡めた。この頃の俺の手ってこんなに小さいんだな。
『指切りげんまん指切ったら針千本飲ます指きった』
「これでまた会えるね」
「うんいつか会いに行くよ。じゃあね」
俺は涙を浮かべがら手を振って離れていく。どうやら少女は笑顔を浮かべながら泣いてるようだ。こんなのを見ると、俺は罪悪感で苦しくなる。
するとタイマーが鳴り俺は起きた。少女の顔を思い出す。なんか既視感があるンだよなー。あの顔どこかで高校生になってあっているのだろうか。だが俺は引っ越してすぐの事故で頭を打ちそれまでの記憶をなくしている。医者にはいづれ思い出すだろうと言われている。あの少女の名前もいづれ思い出すのだろうか。思い出したところで昔の気持ちと今の気持ちは違うから狭間に経たされて迷うだろう。だから思い出さない方がいいのかもしれない。
まぁいいやとりあえず着替えて朝食を食べよう。俺は制服に着替えて、下に降りた。
「お兄ちゃんおはよう。今日は早いね起きるの」
「アラームかけててたからな。朝に少し復習しようと思っていて」
数学は朝からやると気分悪いから古文だが。朝から数字なんてみたくない。厳密に言えば公式をみたくないんだが。
「へぇー珍しいね朝に復習するなんて。まぁ数学じゃないんだろうけど」
さすが梨香俺のことを分かっている。朝っぱらから数学をやらないことはお見通しか。ちなみに梨香は俺と違って数学が得意だ。ルックスも可愛いし、本当に俺と血が繋がっているのか?
でも一応顔のパーツや性格は似てるんだよな。
ぼっちでもいて平気なところとか。あれだけど梨香は友達が多い中の一人でいるのが好きで、俺は友達を作りたいがいない。全然違かった。
でも俺は今は長濱さんと九条と友達だ。だから悲しくなんてないからね!
「まぁなそれで今日の朝はなんだ?」
「ベーコンと卵焼きだよ」
「甘いものがちょうど食べたかったからいいわ」
「そうだと思って作ったんだよ。長時間勉強したんするだろうし」
さすが梨香俺とことを完全に把握してやがる。本当にできた妹だよ。妹じゃなきゃ告白して振られていただろうな。結局振られちゃうのかよ。
「俺は奥の部屋で少し単語帳開きながら待っているわ」
俺はそう言うとリュックを持って、奥の部屋に行った。俺はソファーの上に座ると単語帳を出して覚えはじめた。古文は復習するが未だしているのはフランス語の単語帳だ。なぜなら俺は副詞をあまり覚えてないからだ。テストは2日後なので出きるたけ完璧にしておきたい。
俺はウォークマンを出して音を聴きながら覚える。フランス語はやっぱ音を聴きながらの方が単語は覚えやすい。ついでに発音もすればさらに覚えやすくなる。
やっぱり副詞が弱点だな。ここを集中的に覚えるか。あとは大丈夫ぽいから。俺はぶつぶつと発音をしながら集中して覚えていく。一時間ぐらいたって俺はフランス語の勉強を終わらせた。すると皿を並べている梨香がいた。
「お兄ちゃん勉強終わった?」
「ああ終わったぞ」
「それじゃー食べよう」
俺はそうだなと言ってテーブルの前に座り、いただきますと言って食べはじめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます