第3話
俺は今自転車で一生懸命に走ってる。るんの踊ってる姿を見てたら急に冠番組を見たくなって夜更かしをしてしまい寝坊してしまったからだ。
梨花は友達と一緒に通ってるが、俺を起こそうとしたのだろうがなかなか起きなくて、起こすを諦めて先に出た。俺は目覚ましをつけても起きれないからな。
一生懸命にペダルをこいでると、駅について、携帯で時間を見てほっとした。どうやら間に合ったらしい。駐輪場に自転車を置き、駅に向かった。
駅内に入ると、人がたくさんいた。まぁこの時間は学校につくギリギリの時間だからな。俺はいつもはこれより前の電車に乗っている。なぜなら混雑を避けられるからだ。するとすぐに電車来たので乗った。
俺は携帯を見ながら、駅に着くのを待っていると肩を叩かれた。俺は知り合いかと思ったが学校に知り合いは長濱さんと梨香ぐらいしかいない。なんだか悲しくなってきた。だとすると誰だ?俺は後ろを振り向いた。すると長濱さんが笑顔で立っていた。
まじか朝から長濱さんに遭えるとかギリギリに来てよかったわ。神様に感謝しないとな。
「おはよう尾関くん」
「おはよう長濱さん」
しかし昨日見た告白を思い出し俺は罪悪感を感じ始めていた。自分が振られるとこ誰かに見られたくなかっただろうし。だけどあれを見て俺は振り向かせようと決意をしたんだ。だからあれは必要なことだ。俺は無理矢理自分を納得させた。
「きゃっ」
電車が揺れて長濱さんがこっちに倒れてきたので俺は咄嗟に長濱さんをバグした。すごいいい匂いするし、マシュマロのように体が柔らかい、本当に同じ人間なのかと思うほどだ。だが俺は今の体制を客観視して、好きでもないやつに抱きつかれてるようにしか見えないなとと思い俺は慌てて離した。本当もうちょいこの感触を味わいたかったが。
「急にごめん、嫌だったよな」
顔はゆでダコのように真っ赤に染まってるし絶対怒ってるよな。これから好かれようとしてたのにいきなりやらかしてしまうなんて、まずった。俺はキモいといわれることも覚悟して長濱さんの事を見た。
「恥ずかしかったけど別に嫌だったわけじゃないよ。バグしてもらえなかったらどこかにぶつかっていただろうしね。」
好きでもない男に触られても怒らないとかるんに並ぶ天使だな。
「よかったわ、怒ってなくて」
「このくらいじゃ怒らないよ」
「そういえば長濱さんっていつもこの時間に乗ってるのか?」
もしそうだしたらこれからもこの時間にこよう。そうすれば朝から長濱さんの顔を拝める。天使の顔を拝めるなんて朝から活力が沸いてくるだろう。
「違うよ、昨日は中々眠れなくて寝坊したんだー」
無理矢理明るそうな顔をして長濱さんは言った。やっちまった。昨日振られたことをわかってたのだから一晩中に泣いてることなんて簡単に予想できたのに、長濱が悲しかった出来事を思い出すことを言ってしまった。なんとか話題を変えななくては。
「そうなのか、そういえば長濱さんって櫻坂好きなんだよね。誰が推しなんだ?」
俺は長濱さんが友達と話しているのを思い出して、話題を変えた。なぜ友達同士の話を知っているかって?そんなの席が近かったから少しでも情報を集めるために盗み聞きしてたんだよ。俺は決して邪な気持ちをもって盗み聞きしてたわけじゃない。ただ長濱さんの好みを知ろうとしただけだ。すみません本当は下心満載でした。でも長濱さんの周りにはいつも人がいるから話しかけられないから仕方がないだろう。誰かいても話せばいいじゃないかって?そんなの無理だ。リア充の集団に話しかけるとか俺が溶けちゃう。
「るんちゃんと長沢くんかなー」
なにるんだと、同じじゃん運命を感じる。やっぱるんの可愛さは女子にも通用するんだな。特にんふふという笑いかたが最高に可愛い。長濱さんの笑顔も最高だが。
「俺もるんが好きなんだよ。あのパッチりとした目。背は小さいのにあのダイナミックで存在感のある踊りなにもかも最高だよな」
「うんわかるよ、るんちゃんのダンスってパワフルで背が小さい人にも希望を与えるよね」
分かっているな長濱さんは。俺は今までるんが好きな人をネットでしか見なかったから共通の推しがいて嬉しい。あ、俺に友達がいなかっただけだわ。ぼっちって好きなものの話ができないから無性に友達がほしくなるときがあるんだよなー。だが友達ではないが長濱さんと好きな話ができるようになったから超絶嬉しいわ。
「俺も背が160センチぐらいしかないから希望を与えてもらってる」
長濱さんも推定160センチぐらいなので俺と目線は同じだ。ちなみにるんの身長は149だ。
背は少しるんより高くないかと思うかもしれないが、男にしては俺の背は小柄だし、櫻坂のひとたちは160センチ以上の人が多いので俺から見た同姓の人たちとの視線は変わらないはすだから希望を感じるのだ。まぁるんみたいに踊るのは無理だが。
それからるんの事や他の櫻坂メンバーの話をしていると、あっという間に駅に着いた。俺達は喋りながら学校に向かった。
「尾関くんってすごい櫻坂の事が好きなんだね」
「ファン歴は短いが、るんに関してだったら知識はその辺のファンやつには負けないぞ」
ちなみに俺は長濱さんの事もそこら辺の顔だけで、気になったやつには負けない。長濱さんの顔も好みだが、誰にでも優しく時々抜けている性格もタイプだ。ルックスもアイドル顔負けで、好きだけどね。長濱さんのルックスは客観的に見ても櫻坂のメンバーに負けないくらいの可愛さだ。まぁ俺は性格が好きになったのは確かだが面食いなのもある。
「実は私櫻坂のオーディション受けたんだー」
てことは落ちたってことか。こんなに可愛いのに、審査員の目節穴なんじゃないか。長濱さんならどこのオーディション受けても受かると思うんだが、びいきめなしに見ても。だって長濱さんはこの世に舞い降りた天使だし。
「見るめないな審査員。10年に一人の美少女だぞ長濱さんは」
すると長濱さんは顔をゆでダコのように赤く染めた。やばいつい本音言っちゃったけど、なに下心満載なんだけどキモいとでも思われたか、ショック過ぎて家の布団にもぐって枕を涙で濡らしそうだ。
「10年に一人なんて大袈裟だよ。あと落ちたわけじゃないんだ。お母さんに芸能界に行くとこと反対されて駅で連れ戻されたの」
つまり受かる可能性もあったてことか。長濱さんのお母さんはきっと枕営業とか、ストーカーとかを危惧したんだろうな。俺は芸能界には送りだしはするが、そういう心配もするだろうからお母さんの事は責められないな。
「まぁチャンスはまたくるしその時にでも説得すればいいと思う。協力なら俺もするからな」
すると長濱さんは目をまんまるにして驚いていた。俺なんか変なこと言ったか?それとも今まで言った人と違う発言をしたからか。
「説得に協力するなんて始めて言われたよ。だいたいお母さんひどいねって言うのに」
これは言われて嬉しいのだろうか?女子は共感してもらいたいと思ってるってネット書いてあったが。だが長濱さんには本音を言いたいかった。なんでそう思ったか言うか。
「まぁ芸能界にはいるとなると心配する気持ちも親目線だと思うとあるだろうからな」
「そうだよね、確かに連れ戻されたときは何でってショックをうけて泣いたけど、後から冷静になって考えたら危険なんだって思ったんだー。だから尾関くんにそういわれて驚くと同時にわかってる人もいるんだって思ったの」
まぁ親は子供を心配するもの。オーディションを受ける段階で引き留めるならやめさせるべきなんだろうが。受からないと思ったんだろうな。自分の身内がアイドルオーディションで最終オーディション最終選考まで行くだなんて思えないだろうし。俺も梨花は確かに可愛いが芸能界レベルで活躍できるレベルまでとは思わないし。
「そうなのか、まぁなにか協力することがあったら言ってくれ」
話してたら学校に着いたので、俺達は上履きに履き替えて、教室に向かった。
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