第2話

俺はあれから本屋に行って社会心理学の本を買った。社会心理学は相手の行動によって相手考えてることがわかるからだ。考えてることがわかればアピールをしやすい。フッこれで長濱さんは俺のものだ。



「ただいまー」


俺は梨花がいることを確認してから靴を脱いだ。すると奥の部屋からパタパタと梨花がやってくる。梨花は俺に似ておらず、梨花は身内じゃなくても客観的に見ても美少女だ。しかも勉強も進学校で一番で、運動神経も抜群である。まぁそもそも血が繋がっていないんだけど。唯一似てると言えばアホ毛ぐらいである。神様は俺になにも与えず、梨花には二物以上与えてる。まぁ俺は勉強は文系ならできるほうだけど。


「お帰りお兄ちゃん、何だか嬉しそうだね」


「ああ、俺にもまだチャンスが残っていると知ったからな」


「もしかして長濱さん振られたの?」


今の言葉だけでわかるのかよ。察しよすぎない。俺誤魔化しにいったはずなんだが。でも知られてるなら本当の事を言うか。


「ああそうだ。だから傷心中にアピールしようと思ってな」


チャンス期間は限られているからなんとしてでもものにしなくては。きっとすぐにクラスメイトとも気付くはずだしな。長濱さんは学年でトップの人気を誇る。


「うわーお兄ちゃん性格悪いよ」


「戦略的だと言えよ、お兄ちゃんそんなドン引きしながら言われると傷つくよ」


めちゃくちゃドン引きされた。そんなに悪いかなー。いや悪いな。やっていることは下衆の極みだな。でも長濱さんに振り向いてもらうにはこれしかないからなー。


「まぁいいや夜ごはんはカレーでいい?」


何か華麗に流された気がするんだが。もしかしてお兄ちゃんがショック受けてももどうでもいいってこと。なにそれお兄ちゃんショックで動けない。


「いいぞ、今日は何となくカレーが食べたかったからな」


「それならよかった。もし食べたくないて言ったらお兄ちゃんに材料を買ってもらうつもりだったから」


俺を顎で使うつもりだったのか。まぁ別にいいんだけど。いっつも作ってもらってるしそれくらいなら。だけどめんどくさいからって俺が行く時にいっつも一週間分の食材を買わせるのは勘弁してほしい。あれ重いんだよ、自転車でいっても。


「野菜あるか?」


カレーと言えばやっぱりサラダがあった方がなんかいいよね。いつもサラダは食べているからあると思うけど。健康的な食事をしてるだろう。


「うんあるよ、サラダだよね。もう作ってあるよ」


今ので伝われるなんて以心伝心だな。将来梨花が結婚したらこんな感じで話すのだろうか。

梨花の結婚は認めないぞ。俺の目が黒いうちはな。


「お兄ちゃんなんかキモいこと考えてるでしょ」


今日一度目のジト目いただきました。まぁ俺はドMじゃないから興奮しないけど。


「考えてないぞ。ただ梨花がお嫁に言ってほしくないなと思っただけだ」 


すると梨花は顔を赤くして、何やらぶつぶつ呟いていた。怒るほどそんなにキモいか。キモいですねごめんなさい。梨香はまだ少し顔を赤くした。


「もうお兄ちゃんそんなこと急に言うのやめてよね」


「ああわかったよ。そろそろ中に上がるわ。カレー大丈夫なのか?」


「あ、忘れてた」


そう言って、梨花はちょっとおっちょこちょいなところがあるのだ。まぁそこが可愛いんだけど。何回かハンバーグをケータイを見てたら焦がしたこともあるからな梨花は。俺は靴を脱いで二階に上がり、部屋に入りリュックを置いた。


とりあえず社会心理学の本はいつか読もう。俺は制服を脱いで部屋着に着替えた。しばらくの間は俺は机を出してそこでフランス語の勉強一時間ぐらいしていた。俺はは目標まで勉強をすると机を片して、携帯を持って下に降りた。降りると奥の部屋に入りそこに座った。


カレーのいい匂いが漂ってきた。匂いを嗅いでるとお腹がすいてきたな。もう少しでできそうだしできるのを待っているか。お菓子を食べると怒られそうだしな。一二分ぐらい携帯でネットサーフィンをしていた。


「お兄ちゃんカレーできたよ」


どうやらカレーができたらしいので俺はホーム画面に戻して、携帯を机に置き床に胡座をかいて座った。


するとカレーがよそってある皿を梨花が持ってきた。梨花の作る料理はどれも絶品なんたが、そのなかでもカレーはトップ10に入るくらい美味しい。店に出せるレベルだ。梨花が皿を俺の目の前に置いて、自分の分の皿を対面に置いて、座ったのを確認していただきますと言って食べ始めた。


梨花のカレーは辛口で俺の好みにガッチリと合う。まぁ梨花も辛口が好きだからたけど。俺はカレーを口の中にいれた。ほのかな辛さが口の中に広がって美味しい。やっぱカレー辛口じゃないとな。インドの本場のカレーも辛いって聞くし。


「お兄ちゃんどうやって落とすつもりなの?まだ諦めてないんでしょ長濱さん」


まぁ長濱さんのことだし諦めてはないだろう。だが人は傷ついてるときに優しくされると惚れぽくなるものだ。つまり俺は長濱さんに優しく接していれば可能性はあるってことだ。



「まぁそうだなじっくりやってみるさ」


なんで森田が好きなのも主人公的な資質を持っているとしか思えない。つまり優しくする以外に突破口がない状態だ。森田は女子には優しい。男には普通の反応だが。


俺達はそれから学校の事とか話して食べ終わったので、かたずけは梨花が作ってくれたので俺の役目だ。俺は手際よく皿を洗っていった。カレーなのてすぐに洗い終わった。梨花はテレビを見ている。


「お兄ちゃんるんちゃんが出てるよ」


なんだとるんだと、これは見なくては。るんは目がパッチりとした俺の好みの見た目に合致する美少女だ。まぁ恋愛感情はないけど。長濱さんが俺は好きだからね。見た目が好みでも実際に好きになる人は少ないだろう。


俺はソファーで梨花の隣に座り、るんが楽しんでダイナミックで存在感のある踊っている姿を見ていた。可愛いな、やっぱりるんは天使だ。異論は認めない。







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