ダンジョンの前に装備を揃えよう!

シオン達は厳重に警備されている一階の玄関に来ていた。


「シオン!もうきていたのか?」

「あら?レオにしては早いわね?………あれ?」


シオンはレオの姿を見て首を傾げた。


「その鎧は?」

「へへっーん!カッコいいだろう♪」


レオは真っ黒な漆黒の鎧を着ていた。そして腰には見慣れない剣を差してした。


「剣も新しいのね?」

「聞いて驚けよ!この剣は魔剣なんだぜ!」


「魔剣っ!?」


シオンが驚いた。そして─


「って、なに?」


ずこーーーーー!!!!!!」

レオはハデに転んだ。


「おまっ!?」

「冗談よ♪レオは反応が良いんだから♪」


シオンは悪びれるでもなく言うのだった。


「くそっ!」

「そんなに膨れないでよ?それよりどんな効果があるの?教えてよ♪」


レオも自慢したかったのか、まんざらでも無いように説明し始めた。


「聞いて驚けよ?この魔剣は、持ち主の魔力を喰らって『炎』を発生させれるんだ!これで魔法の使えない俺でも炎の攻撃が出来るんだぜっ!」

「おおっ!スタンダードな利便性の高い魔剣だね!」


シオンの驚きに満足したのかレオはどやぁ顔で自慢した。


「ふふふっ、なのじゃ!魔剣を持っているのはレオだけじゃないぞ!」


のじゃロリスのマイナがやってきた。


「見るがよいのじゃ!この私の魔剣を!」


魔剣?


シオンは首を傾げた。


「マイナ、魔剣って言うけど大きなハンマーじゃん?」


マイナは背中に自分の身長の倍はある巨大なハンマーを担いでいた。


「形で判断するなんてまだまだじゃのう?これはれっきとした魔剣じゃぞ?このハンマーで地面を叩けば、土属性の魔法を発動するのじゃ!」


「ほぇ~凄いね!」


マイナも無い胸を張ってどやぁ顔をした。嬉しいようだ。


「あらあら?みんな早いわね~?」


最後にエルフのエルメスがやってきた。


「私も新しい武器と防具を頂いたの♪はやく試したわ~」


エルメスは魔弓を貰ったようだ。


「さぁ!みんな揃ったしダンジョンへレッツゴー!だよ♪」


シオン達は意気揚々と魔王城の玄関を出るのだった。


魔王城を出て、テクテクテク………と、歩いて行くと、ジャーーーン!!!!


なんて事でしょう!わずか5分でダンジョンの入口へたどり着きました。


「こんな目の前にダンジョンがあったのね」

「普段は空を飛んで行くからなー?」


ダンジョンの入口ではシトリンが待っていた。


「主殿!私も一緒に行きます!露払いはお任せを!」

「ありがとう。でも自分達で戦わないと修行にならないからほどほどにね?」


こうしてシオン達は魔王城のダンジョンに潜るのだった。


そして知らなかった。

このダンジョンが、ラスボス前のラストダンジョンである事を!

そのため、ダンジョンの魔物のレベルもかなり高い事を知らなかった………




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