「知らない設定だ・・・」天井を見上げてつぶやく

高校生男女二人が召喚されるが、幼馴染の女子は聖女、主人公はなんと「生贄」。
なんとか逃げ出して安住の地を目指すロードムービー風のストーリー。

シナリオ上では、既にいないはずの主人公は、いないはずの脇役と出会う。
逃げまわりながらも成長して行く____ことはなく、最弱ステータスのまま?
だが、分身のような相棒と離されることで、「本当に大事なこと」は何なのか向き合って行く。

ハーレムは嫌い、仲間といえる同行者の扱いはかなり雑。覚悟みたいなものもほとんどなし。クズでも悪役でもないちょっと捻くれ感のある好感度かなり低めのシナリオブレイカー。

かなり陰惨で重苦しくなるシナリオだったはずだが、控えめでもセンスの良いユーモアとデキる脇役が重くならずに話を進め、関係なさそうな事件やキャラがつながって行く感じが素晴らしい❣️

あらすじ系のテンポのいい話でなく、読み応えのある長編を読みたい方へ。