次の段階へ

北北東へと歩き出す




あれから1週間が経った


第七騎士群の皆は、

叔父さんが熱心に教えてくれていたからか

大体の人がグリーンを使えるようになっていた


1週間前、アズキとシュヴァルツに

私の背中の傷が重傷なことを知られてしまった


このことは、仕事に支障をきたすので

誰にも言わないようにしていたが……


選択は自由だが、二人には

このことを秘密にして欲しい……




「……グリーン!!」


ポォォ……


「うむ!!アーフィン君はまだ少し力んでるが、

十分に扱えるようになったな!!」


「よっしゃぁぁぁ!!」


「ドーヴ、もう良いのでは?」


「……そうだな、もう心配はない。」


!!!


「それじゃ、ついに……!?」


アーフィンが声が震えながらも言った


「あぁ……!!第七医師団を今、結成する!!」


オオオオオオオ!!



ザワザワザワ


「俺たちガヤ組もグリーンを使えるようになったんだぜ

第七医師団……いまさらだけど、緊張してきたな!」


「フッフッフ……ところで俺たちの一人称は

いつ別々のものとなるのだろう?」


「ばか、お前それ言ったら作者に消されるぞ……

ただでさえ見せ場はここしかないんだから、

もっと別の話題にして……て、もう尺が無い?

ちょっと待ってまだ10行も貰ってないjwjtdpgp」




私達元第七騎士群は、

今まできていた青い制服というのは

医師が着ている服ではないので、

それぞれまだ残っていた私服を着るようになった


「ドーヴ君、馬車の手配は済ませてあるよ。

もういつでも良い。」


「ああ、有り難く使わせてもらう。

皆はまだ着替えてるのか……と、来たようだ」


スタスタスタ


訓練生と新兵が着替えている

私から見て左奥のテントから、最近仲が良いと話題の

アーフィンとカレンが話しながら近づいてきている


「何よその格好、黒のタンクトップに

青のズボン!?背中の長剣はカッコいいけど、

医師というよりヤンキーみたいだよ」


「うるせい!!俺は白衣来ても

医師って雰囲気作れないから

先生から特別に「護衛人」って設定になったんだよ!

お前こそ白のニットとミニスカートって

彼氏作りに海外行くのかよ!?」


「……似合ってる?」


「あ、あぁ……相当似合ってるぜ……?」


(思ったより仲が良さそうだな……

若さとは、こんなにも……)




「皆さんの私服、興味深いものがある

最近のハヤりというのは、どうにも分からなく……」


私から見て正面の精鋭部隊が住むテントから

紺色のメンズニットと紺のジーパン

そして茶色のスプリングコートを着た

シュヴァルツが、恥ずかし気に出てきた


「どこでそんなカッコいい服見つけたんだ!?

私にも後で教えてくれないか!?」


「小生でいいのなら、是非!」




「念のため持ってきて良かった……!」


私から見て右奥の一般隊員が住むテントから

黒いチャスターコートに白のパーカー、

下は紺のスタイリッシュスラックスを履いた

アズキが出てきた


「うん、予想通りだ。」


「そんな取り柄の無い子

みたいなこと言わないでください!」




「……カイゼン、何だその服は」


「ガハハ!!前に南国にバカンスしに行った時

着ていった服だべ!!」


青と白のハイビスカスの模様が入ったアロハシャツに

白の短パンを履いたカイゼンが正面から出てきた




「一通り揃ったな。私服はそれで良いな?」


ハイ!!


「先生!!何で先生はそのままなんですか?」


アーフィンが元気よく言う


「あぁ、実を言うと私は私服を持っていなくてね。

騎士団に入って最初に貰った青の制服と

この朱色の制服しかなく、

致し方なくこのままという感じだ。」


「えぇ、先生の私服見たかったのに……」


カレンがため息を吐いて言った


「私服のことはどうでも良いんだ。

それより、世界と言っても私たちが向かう先は

まずはヒヒュード合衆国だ。


親父から聞いた話によると、

そこの"騎士軍"という、ここで言う騎士団に

ローブ族が居ると聞いた。


ヒヒュード合衆国はこの国とは違い、

軍国主義ではなく、王は別に居る。

まずはその王に謁見という形で

国に入るのを許可してもらう。


不審なことはしないように!!」


ハイ!!



こうして私達第七医師団は結成され、

東の国ヒヒュード合衆国へと向かう


オーナーと叔父さんはついて来たが、

親父は何かあれば国際問題になりかねないので、

第七騎士群のテントに暫く居ることになった


また物語は動き出す


これは過去を断ち切る物語


思考を巡らし、未来を掴み取る物語


この物語は、次の段階へと進む……

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