▲豆知識▽ 「当て字」色々。

「弥」のところで借字や当て字の話をしましたので、今回は当て字についてお話したいと思います。

「当て字」は「借字」とも呼ばれるもので、漢字本来の意味には関係なく、それぞれの漢字に備わった音訓を借りて、和語や外来語の表記に当てた漢字のことです。


 例えば「あまみ」。「甘味」と書きますが「味」は当て字です。他にも「出鱈目でたらめ」「矢鱈やたら」「目出度めでたし」などがあり、これらは和語の当て字です。外来語の当て字で有名なのは、「亜細亜アジア」「倶楽部クラブ」「合羽カッパ」「珈琲コーヒー」でしょうか。

 他にも「野暮やぼ」「呉呉くれぐれも」などがあります。


 また「当て字」にはもう一つ意味があって、上記では漢字の本来の意味に関係なく合わせていましたが、漢字の音訓に合わせず、ある語を二字以上の漢字を使って漢熟語の形(あるいはそれに準ずる形)で書き表したものもあります。

 和語なら「海苔」「田舎」「昨日」などが挙げられ、外来語ならば「麦酒ビール」「煙管キセル」「燐寸マッチ」などが挙げられます。面白いですね。


 ちなみに「当て字」というのは、元々「宛字」と書いたのですが、現代では「当て字」と書くのが一般的です。

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