内緒のプレゼント
トマトも柄
第1話 内緒のプレゼント
あるところに白猫くんと黒猫ちゃんがいました。
二人はとっても仲良しでいつも一緒にいます。
けれど黒猫ちゃんは最近白猫くんの行動を不思議に思っています。
何かコソコソと裏で何かをしているようです。
黒猫ちゃんは何かしているの?と聞いても白猫くんは大丈夫と言って話してくれません。
黒猫ちゃんはとても気になってるご様子です。
白猫くんは黒猫ちゃんに気付かれてないと思いながら隠し通せてると思ってるみたいです。
そこで黒猫ちゃんはとても気になる様子で、しばらく白猫くんの事を見ることにしました。
今日は白猫くんはご機嫌に歌を歌っています。
黒猫ちゃんはこっそり気付かれないように歌を聞いています。
ここでは不思議な所は無かったようです。
白猫くんが歌い終わってしばらくした後で、黒猫ちゃんに出かけてくると教えてくれます。
黒猫ちゃんははーい!と返事をして、白猫くんが出かけるのを確認してからこっそり後を付いていきます。
白猫くんの少し離れたとこで黒猫ちゃんがこそこそとついて行ってます。
こそりこそりと姿を見られないように後を付いて行きます。
まず、白猫くんの止まった場所はお肉屋さんでした。
白猫くんは真剣な表情でお肉を選んでいきます。
しばらく悩んだ後で選ぶのが決まったかのようで店員さんに話しかけて、お肉を買っていました。
少し離れたところで黒猫ちゃんは、
「今日はお肉料理かー。 美味しいの作ってくれるんだろうなー」
と、よだれを垂らしながら独り言を言っています。
そして、白猫くんは八百屋さんに入っていきます。
白猫くんは色々な野菜を見ていってます。
そこでも真剣にどうするかを悩んでから野菜を買っていきました。
黒猫ちゃんは離れたところから
「そうだもんね! お肉ばっかりだったら栄養偏っちゃうもんね! 野菜採るのも大切だもんね!」
うんうんと頷きながら見ています。
白猫くんは次は果物屋に入りました。
そこではお気に入りの物をすぐに手に入れたのか、すぐに買って出てきます。
後ろで隠れながら黒猫ちゃんは、
「やった! デザートもあるんだ!」
尻尾をフリフリしながら喜んでいます。
そして、白猫くんはあるお店へ入っていきます。
そこは今まで食べ物を扱っていた店と違って、何やら装飾品とかを扱っているお店に見えます。
「え? 何でそのお店に入ったんだろ?」
黒猫ちゃんは首を傾げながら疑問に思っています。
そこで黒猫ちゃんはしばらく待っていることにしました。
そのお店を黒猫ちゃんはじーっと見ています。
しばらく待っていても白猫くんは現れませんでした。
黒猫ちゃんが見張っていると、後ろから肩を叩かれてました。
黒猫ちゃんは叩かれた手をペチッと払いのけます。
「まだ白猫くんが戻ってきてないから観察しないといけないの。 何をしているのかちゃんと見とかないと」
「あのー」
黒猫ちゃんの後ろから聞き覚えのある声がします。
黒猫ちゃんが後ろを振り向くとそこには白猫くんがいました。
「え!?」
黒猫ちゃんが驚いています。
「後を付いてきてたの分かってたよ。 あの、見えてたよ…」
「そんな!? 上手く隠れてた思ったのに!?」
ここで白猫くんから更に一言追加されます。
「お店の人達もみんな気付いてたよ」
「えーん!」
黒猫ちゃんは更に驚いています。
そして、黒猫ちゃんは手を差し出してきます。
「手を繋いで」
「けど、荷物持ってるから」
「荷物半分持つから。 一緒に手を繋いで帰って。 私が恥ずかしい思いした罰」
黒猫ちゃんは顔を赤くしながら言っています。
「うん。 分かったよ」
白猫くんは荷物を半分渡して二人で手を繋いで帰りました。
家に着いて、楽しい食事をして、そして寝る前に白猫くんは言いました。
「実はプレゼントがあるんだ」
「え!? ほんと!?」
黒猫ちゃんは喜びで尻尾をフリフリ動かしています。
そうすると白猫くんは小さな箱を黒猫ちゃんに渡しました。
黒猫ちゃんはその小さな箱を大事な物を持つように丁寧に扱って箱を開けます。
そこにはとても綺麗なネックレスが入っておりました。
「付けていい?」
黒猫ちゃんが確認すると白猫くんは頷きました。
黒猫ちゃんはネックレスを付けて、
「似合う?」
「とっても似合ってるよ」
「私にプレゼントをするってどうしたの?」
「何でって……今日は黒猫ちゃんの誕生日じゃないか」
黒猫ちゃんはそれを聞いて白猫くんに抱きつきました。
「覚えててくれてありがとう!」
「大切なのはしっかり覚えてるよ。 とても大事な事なんだから」
白猫くんと黒猫ちゃんはとっても仲良し。
いつまでも二人で仲良く過ごしています。
内緒のプレゼント トマトも柄 @lazily
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