現実とは

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 人類が永き進化の過程で手に入れた

  繁栄する為の自己防衛手段…

そう、人はそれを畏怖の念を込めこう呼ぶ

    『現実逃避』と……  

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 ……最近よく見かけるんですよ…

その店の前を通るたび、あのスパイシーな香りが僕をいざなうんです。こっちにおいでって。


『……おい』


 インドカレーとは書いているけれど、あれはネパール料理らしいですね。真実を自分都合で捻じ曲げるのは、日本人の悪いところですよね。


『ゆーうーとー!?』


 それにしても…アレ…すっごく美味しいですよね…あのツチノコみたいなパン……

「………っじゃねぇ!!ナンのつもりだ!?この『偽神暗鬼ギシンアンキ(注2)』!」


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(注2)疑心暗鬼ぎしんあんきでは無いよ。完全なる造語だから気を付けてね。

ちなみに……

 疑心暗鬼とは… 「疑心、暗鬼を生ず」の略。疑心が起こると、(ありもしない鬼の姿が見えるように)何でもない事まで恐ろしくなる事だよ。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 僕の感情は芸術的に爆発した。

ヒロインがゴリラ?同じ霊長類という事は認めるよ!?

 でもね、認めてはいけないはずなんだ!

『ウホッ♡』って、サービスの入浴シーンとか誰が得するんだい!?


「ちょい待ち、なんか勘違いしとるやろ?」

荒い鼻息の僕に、シラけた目を向けカアクは言った。

「ゴリラやない、大御オオゴ リラちゃんや。」


 ……なん…だと!?

「スイマセンっしたぁ!!」僕は頭を地面に擦り付ける。その最高位謝罪体制D O G E Z Aが完成するまで僅か0.5秒の出来事だった!

 ––– 確定だ!名前からしてリラ充…いや、リア充への切符を僕は手に入れた!!


「ユウト…もうそろそろ、ええか?尺が短こうなって来た…話が進まんのやけど💢」

 そう言いながら、カアクは僕の胸ぐらを掴むと自分より高い位置に持ち上げた。

 空を切る僕の脚にお構いなく、無慈悲に彼女は話を続けた。

「つまりや、そのリラちゃんと協力して、さっき戦ったイヴェの『巣』をぜーんぶブッ壊して信仰心を取り戻すんや!」


あ…あの…ぅ…苦し…ぃ高い♪高かぁ〜い


「それにな、さっきみたいにウチらは人間を媒体にせな力を行使出来んのや。」


……し……にゅ……高ぁぃ……他ぁ界ぃ…


「よっしゃ、決まったら即決行や!一旦現実に戻って、リラちゃん迎えに行くで!」


…………(他界)

 勿論、最後までカアクちゃんの言葉は僕に届いていなかった。


 僕がその後、現実で息を吹き返せたのは、

神様のお陰…いいや、破壊神カアクの尻拭いだったのでしょう…


       【次回予告】

 やっと登場するヒロイン!!

よかった、人だった!!

それも束の間、遂に怨怒エンドがその牙を剥く!!

  次回!『削除覚悟』

            お楽しみに!!


––– 僕の歴史に、また新たなる1ページ!

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