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ユーリとの結婚が決まり、本格的に結婚式の準備に取り掛かっている。


「ガーネットちゃんとこうしてドレスを選べるのとても楽しみにしていたの」

「私もです。お義母様のお選び頂いたドレスの色はどれも素敵で迷ってしまって」


私は今お義母様と一緒にドレスの色を探している。


妥協はしてはだめ!!


ユーリとお義母様に言われ見ているが何分、量がとても多くて一人では決めきれなくお義母に一緒に考えてもらっている


「にしてもユーリは残念ね、まさか卒業後にすぐウィリアムと一緒に視察なんて、ふふ

ユーリのあの顔すごく面白かったわね

そんなの聞いてない?!って顔だったわ!

実際に言ってたけど」


ウィリアム様はユーリの父上、私のお義父様


卒業後元殿下達がいなくなり王宮が多少混乱したがそれも数日で落ち着き、2人で結婚式の準備をしようとなった所で今度新しく貿易を考えている、カスタ国にお義父様と一緒にユーリは視察に行くことになった。


それはもうユーリも暴れっぷりが凄かった。


お義父様も譲らず、日数を減らす事でなんとかユーリを同行させることに成功した。


一ヶ月が三週間に短くなった位だけど


「ユーリ何もないといいのですが」

「ユーリなら大丈夫じゃないかしら?」

「・・・私周りにトラブル体質と言われているんですが、私自身は特にそこまでではなくてどっちかといいますと、ユーリがトラブル体質なんです」

「あの子が?」

「私はユーリとずっといるので勘違いされやすいのです」


ユーリは綺麗だから女性関係のトラブルが大変多い

常に一緒にいる私もトラブルの対象になる

カスタ国にいるいま私が側にいないので不安で仕方ない



「失礼します!大変です!!!ユーリ様が!!!」


ノックもなしに突然ドアを開く

走ってきたのか息を切らしている侍女


「ユーリがどうかされたのですか?!」

「それが階段から落ちてしまったらしく意識がない状態です。皆様急いでご準備下さい

カスタ国に向います」


その言葉に全身の血が引いた


呆けてる場合じゃない!

今は急いでユーリの元まで行くのが第一優先よ!


私の服などは一部こちらに置いてあるため、侍女に荷物をまとめてもらい急いで馬車に向かう


外で待機している御者に馬と御者が無理のない範囲で急いでもらうように伝えた


カスタ国まで2日かかる

その間私はユーリの無事を祈ることしか出来ない


どうか無事でいて


「大丈夫よ、ガーネットちゃん。あの子タフだから、ね」


ご自身の方が心配なのに私を励ましてくださるお義母様に申し訳なくなる


・・・しっかりしないと



道中はとても長く感じてまともに睡眠が取れなかった。



御者が頑張って下さり、一日半でつき着いた頃にお昼だった

ユーリはカスタ国の王宮で看病してもらっているらしく、王宮に到着するとカスタ国の侍女がいた


「遠い所からご足労頂き申し訳ございません。

ユーリアン様の寝室までご案内しながら説明させていただきます」


気を遣って下さり歩きながらユーリの今の状態を説明を聞く


ユーリは階段から落ちたが外傷は擦り傷だったが、頭を打ち三日間程目が覚めなかった状態だった

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