10話
〜そして現在に戻る〜
「それでさっきの結婚が出来るというのはどうして?」
私は今ユーリとバルコニーにいる
気になりすぎてユーリを連れてきた
「一年前に陛下と父上に王命を頂いた時に条件を出したんだ、他国に行かないと代わりにこれを勉強とさせてほしい。そしてこれが終わり次第結婚したいってね。
あ、もちろんガーネットのご両親にも許可を頂いたよ
安心してね」
「よく陛下に条件だせたわね・・・でもなんでもっと前に伝えてくれなかったの?」
「成功するとは思っていたけどもしこれが失敗した時の事を考えたら伝えない方がいいと思ったんだ。
父上にもまだ話すなと言われていたからね」
「そう、なの・・・」
思わない突然の事に俯き前に置いてた両手を強く握る
「ガーネット、黙っていてごめんね。
不安にさせて、頑張ってくれてありがと
ガーネットがいたから僕はこの一年頑張れたよ
ずっと側にいたいんだ、絶対不自由させないと誓うから
どうか僕を受け入れてほしい
結婚してください」
震えるユーリの手が私の両手を包む
私を覗き込む顔は泣きそうな不安そうな表情をしていて
「ユーリ、違うの
嬉しくて声が出なくて
・・・条件なんていらないの、ユーリの側にいれるなら
私もユーリと結婚したいです」
「ありがとう!!ガーネット!!大好きだよ!!」
「ユーリ?!」
急に私を抱きしめるユーリに驚いたけど、でもちらと見えたユーリの顔はとても嬉しそうで
ユーリが幸せならいっか
これから先、離れる事はなく
側にいれるのはとても嬉しい
いつまでもこの人と幸せな日を過ごしたい
例え、それがユーリのみの幸せでも
姿だけでも声だけでも思い出だけでも
ユーリという存在があるだけで
私はきっと幸せだから
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