第9話

「エレナ嬢の影響で前よりは減ったが私と鍛錬しているよ。まぁ、突然エレナ嬢に呼ばれて約束していた鍛錬に来ない事はよくあるけどね

ただ、その鍛錬の理由が民を守れる力が欲しいらしい。

民は民でもエレナ嬢だけだろうね

隠し通せると思ったのかな」


カル様ー!!!!

貴方は嘘がお下手なんだから、変な事言わないで!!!


「私の所は、商品を仕入れる種類が増えましたね。

種類といいますか、商品が一部の方にすごく偏っている状態ですわね。

そう、まさにエレナ嬢が好きそうなフリフリキラキラの商品が。

今後この商品が売れるんだ!!学園に通っている僕が言うんだから間違いない!

と力強くヴァルド様のお父様にお話ししていましたわ。

私は流行らないと思いますけどね」


あ、あー・・・

私利私欲過ぎではヴォルド様


「マリア様の所はどうですか?」

多分一番ストレスが溜まっているであろうマリア様

とても気になる


「それがね、

俺に愛されていると勘違いするなよ?俺の運命の人は別にいる、貴様は業務をこなしていればいいのだ!!


そんな事言われてもはぁ?ってなるしかないわよね?

貴方に情を持った事など一度もないのに、

何も言ってないのに業務をこなせばいいって貴方の分の仕事もしているのよ?

私は何故あの様な者と婚約しているのかしら」


頭が、頭が痛い

まともの人が一人もいない


「昔から阿呆だ阿呆だと思っていたがここまでとは」


ユーリがため息をつく


「ユーリは殿下とは幼馴染なんだろ?」

「幼馴染って嫌な響きだな、顔馴染みの方がまだいい。」


ユーリは殿下とノアル様とは親同士が王城勤めな為、よく会っていたらしい。

といっても遊ぶとかではなくて挨拶する程度と話ていた。

ちなみに、ユーリとマリア様は従兄弟同士なので仲がいい、なのでマリア様は私とも仲良くして下さる。


「正直親の事がなければ挨拶すらしたくない所だ」

「根本的にユーリと殿下達は相性が良くないもんなー」


空気が急に重くなった・・・


「そういえば、ヴァン様も作戦に入って下さるんですね」

「ん、ぁあ。俺は殿下達の後処理要員だ。あのまま野ざらしにしたら迷惑だからな。」

「なるほど」


ヴァン様の家は王宮の便利屋あるいは、掃除屋をしている。

なので今回呼ばれた事に納得した。


王宮に仕えている方は大変だ。

私も将来仕えるけども・・・・


「ガーネット、今日の昼終わり頃に予定があるって言ってなかった?大丈夫?」

「あ!大丈夫じゃない!そろそろ行かないと友達待たせちゃう!」


今日の授業始まる前に友達と、パンケーキにはプレーン派かいちご派どちらがよりパンケーキの味を出せるか討論をする約束をしていた。


急がないと!


「申し訳ございません、私この後用事があり先に失礼致します!

ユーリじゃあまた後でね」


皆様にお辞儀をし怒られない範囲で早歩きをし教室に向かう。

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