第7話

つまりは、自分の意思を通した訳だ・・・・


まぁ、陛下もユーリに頼んでいる時点でわかっているとは思うけど

「だから、ガーネットなるべく離れない様にするけどエレナ嬢といる事が多くなると思う。

それでも僕は」


私の耳に顔を近づけ


「ガーネットが好きで愛してるよ」

「ええ、大丈夫よ。私はユーリを信じているもの、でもお願いだから無茶だけはしないでね?」

「うん!」

「ユーリがエレナ嬢の影になると2年程は会える時間が減るわね」


コップを持ち上げ、紅茶を口に含む

ユーリはその言葉を聞き机に項垂れる


私とユーリは婚約者。

ユーリの家ランセリア家は代々結婚する前に

友好関係を広めるのと、自分の力をつける為一年近く他国に勉強しに行くのが決まっている。


ユーリの婚約者である私もランセリア家で将来の閣下つまりはユーリの補佐が出来るよう教育される。


本当は学園に入り一年留学し、その間私は教育するのだがユーリが


学園にいれるのは三年間でその間ガーネットの制服を見れる貴重な時間を何故留学で潰されないといけない?!


と大反対

毎日の様にユーリのお父様、閣下に恨みの手紙を送り続け精神が疲弊した閣下は特別待遇として、卒業後に変更を許した。


あの時の閣下は本当に可哀想だった。

ああなったユーリは誰も止められない。


「ただでさえ、会えないのに卒業したくない」

「別に一生会えない訳ないのだから、他国に行っても月に一回程度は会えるのでしょ?」

「月に一回なんて少ないよー、今だって教室が別で毎日寂しい思いしてるのに」


ユーリは私の事をとても愛してくれている

勿論私だって愛している

それでも、将来何があるかわからない

それこそユーリの婚約者じゃなくなるかもしれない

そんな不安に比べたら月に数回しか会えないのは辛いけど、耐えられる


「ユーリ、私も離れるのは辛いわ

それでも将来閣下の夫人として恥ずかしくない様にしたいの、誰にもユーリの隣は譲らないわだから私はランセリア家の教育を頑張りたい。

ねぇ、ユーリ

どうか私との将来を考えてほしいの

だめかしら?」


目を見開き綺麗に微笑み

私の頬に手を置く


「凄い殺し文句だね、ガーネットにこんな事いわせちゃったら男としてだめだね。

ごめんね、ありがとう。

僕の隣はガーネット以外ありえない、僕も頑張るよ

だから待っててくれる?」

「ええ、もちろん」


ガサガサ

「え?」

音のなる方を見るとそこにはマリア様達がいて

気まずそうに立っていた


「あれ?!皆様どうしてこちらに?」

「ユーリと一緒に陛下からエレナ嬢の事を聞いていて、今日のお昼にガーネットと作戦会議する為に来たんだけども、ユーリが先走ってここにきたのよ」

「で、俺もいるって訳」


マリア様の後からヴァン様がひょっこりと出てきた。


「ごめんなさい、盗み聞きする気はなかったの」

シャロン様が申し訳なさそうにこちらに歩んでくる

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