第3話

「あ・・・」

自分達の想像してた反応と違ったのか、

周りを見て少し落ち着いた4人はエレナ嬢から少し離れる。


「落ちつかれましたか?それではそろそろ本題に入りましょう。ユーリアナ様よろしくお願いしますね」

「はい、感謝致します」

シャロン様の言葉に一気に会場に緊張感が走る



「これから僕が話すことは陛下のお言葉でもある。

それを心して聞け

まず最初に5人とも貴様らは貴族との縁が今日この時をもって切られた。つまり家族に捨てられたのと同じだ。

何故切られたのか、それはこの国を支える人間に値耳ないと判断されたからだ

サンローズ学園は貴族が通う学校、入学した時点で人柄のテストが行われている。

そんな事も忘れ、貴族の見本となる者が学園の秩序を乱し注意を嫉妬と的外れな勘違い

更に加え、この卒業パーティーでの行い。

これだけの事をしておいて自分達は正しい、他が間違えているとんでもない勘違いやろう共だな」


反論は聞かないとばかりにスラスラと話すユーリの姿に真剣な姿は久々に見るなーと感心した。


「本来であれば、身一つで追い出す事になるが、無駄に自信があるからな。

いきなり切り捨てると他の人に迷惑になる為、隣国の鉱山で面倒見てもらえると事になった、よかったな仲良しこよしでいつまでもそのグループでいられるぞ」

「どうゆう事だ!陛下が俺を捨てただと?!そんなはずないだろ!!それに俺はこの国の王子だぞ!!」

「そ、そうだ!それはお前が勝手に言ってる事だろ!俺も宰相の息子だぞ?!」

「僕に関しては商会の息子だし関係ないよね?しかも僕を失ったらこの国は終わるよ!」

「団長が許すはずない!」

「どうして私もなの!!!!」


ぎゃあぎゃあ騒ぐから耳がキーンとなって痛い


だから陛下の言葉って言っているのに・・・


「本当に人の話聞かない人達ね」

「自分達の都合のいい事しか耳に入れていないんじゃないかしら?入れていないよりは入らないの方が正しいわね」

「本当によく今まで我慢してきましたね私たち」


マリア様の言葉にミアナ様とアーリ様が反応する。


政略結婚だとしても愛情を持つ人もいるし、例えそれがなくても情を持つこともできる


マリア様達はかれこれ十数年も4人の婚約者をしてるが情を通り越してどうしようもない弟を育てている気分になったそうだ。

学園に入っても、何も起きず平和にいてほしいと思ったそうだがそんな夢は叶わずついに事件が起きてしまった。

まぁ、その事件が今起きているんだけども。


「ガーネットの婚約者はまともでよかったわ」

「マリア様」

「でも私はユーリは無理ね」

「そうですわね」

「シャロン様まで?!」

「そもそもガーネットしか目に入っていないから他の人が付け入る隙なんてないのよね」


マリア様の声にうんうん頷くミアナ様とアーリ様


「ユーリと王宮で会うとずっとガーネットのお話しをしているのよ、私だってガーネットのお話出来るのは嬉しいけれども惚気を聞きたい訳ではないのだけれども・・・・友達いないのかしら」

「ユーリがご迷惑をおかけしました・・・・」

「でも私がこれならヴァン様はもっと大変かもしれないわね」


クスクス笑いながら、この会場の隅でお酒をひたすら飲んでいるユーリの唯一の友達ヴァン様を見る。

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