第1話 入学

日本国立魔術学院にほんこくりつまじゅつがくいん 入学式当日


 零は軍から届くと思われる荷物を受け取るため、早めに登校していた。

 ここは日本で唯一の魔術師の育成機関であるだけあって、生徒が1000人ほどいる上全員が敷地内の寮に住んでいるので、敷地面積はとても広い。

 そのため、学院関係者には、『転移門』《ゲート》の使用許可証が事前に渡される。


「零様、お久しぶりでございます。」

 そう声をかけてきたのは、零のパートナーである泉 香織いずみ かおりだ。

 パートナーというのは、戦闘特化の魔術師を補佐する役目を担う魔術師サポーターのことだ。

 基本的に自分で申請し、認められた時につくものなのだ。しかし零の場合、自ら望んだのではなく、総帥によって無理矢理つけられたのだが。

 彼女が

ここに来たということは荷物が届いたのだろう。

 「前から言っているんだが、別に俺に敬称つけなくてもいいんだぞ」


「零様は、栄えある1位なのです。それは、譲れません。」


 「だが、これから同じ学院に通うんだ。クラスメイトに対して敬語使うのはおかしいだろう。」


零は説得を試みるのだが…


「……拒否します。」


…頑なに拒否された。


そんな雑談ことをしながら荷物を運び終えたが、少し入学までに時間があった。

「少し早いが講堂にいくか」

「それがいいですね」

しかし、講堂の前につくと…

「開場はまだっすよ」

そんな声が聞こえたため、振り替えるとチャラそうな男子がいた。


「そうなんですか?」


「ん?君たち新入生っすか?それなら今はみんな校舎にいるはずなんっすけどねぇ。」


心底不思議そうに彼はそんなことを呟いた。


「あぁ、俺は、少し用事があったので」


「ふぅん?まぁ、いいっすけど。それより場所わかるっすか?良ければ案内するっすよ?」


「いいのですか?それでは、お言葉に甘えさせていただきます」

そういっている零はうれしそうだった。


「やっぱ転移門ゲートがあると、楽っすね」


「はぁ…」

教室につくまでそんな気のない相づちを打つ2人だった。


そんなこんなで教室についたので、彼と別れた。

「それにしても、彼はかなりの使い手でしたね

見た目や言動はアレでしたけど」


「そうだな。学院内では、トップレベルの魔術師なんじゃないか?

その分いい情報が得られると思ったんだがなぁ」

かなり残念そうにそういった。

 実際、零は教室までの道のりを知っていたのだが、そう言った理由で案内してもらったのだ。

 そんな会話をしながら、二人は教室へ入っていったのだった。



――――――――――――――――――――――――――――



パートナーの説明がなんか変な気がする……


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