Kapitel Ⅴ(第五章)

第78話「隣にいるドイツ語翻訳機」


マリアからもらったドイツ語の本で、ひそかに勉強をしている今日この頃。


ドイツ語というのは、基本的に英語の教養があれば分かりやすい構造にはなっている。


まぁそれって、文法とかそういう次元の話であって、結局、単語を覚えないと始まらない話ではある。


そして、その単語、特に発音に関して、どうしてもできない単語がある。



「なぁマリア」


「ん?」


「ラジオって発音してみて」


「radio」(レィディオ)


「もっとドイツ語っぽく」


「Radio」(ráːdio/ラーディオ)


「あ、あれ・・・?」


「どうしたの?」


「あいや、ドイツ語でラジオとかのR出発の単語、Rのところが舌を巻いて発音してるように聞こえるからさ」


「それはイタリア語だと思うわ」


「あ、そうなん?」



ということは、巻き舌にはならないということ・・・か?


使えねぇな、グ〇グル翻訳。



「Did you have a favorite word in German?」(和訳:ドイツ語で好きな単語あった?)


「あぁ・・・色々。というか、ドイツ語ってたまにカッコいいよな」


「そうなの?」


「まぁ・・・」



個人的に言えば、Edelstein(エーデルシュタイン)、Reisfeld(ライスフェルト)、Lawine(ラヴィーネ)あたりが好きだったりする。それぞれ、宝石、田んぼ、雪崩、という意味だ。


日本で身近に使うドイツ語だと、例えば、アレルギー、アンチテーゼ、アルバイトなど、それドイツ語だったのか・・・と、思うようなものが、ドイツ語だったりする。


そういえばで思い出したのだが、以前、マリアがアルバイトという発音をして、その発音が少しおかしかったという出来事があった。それ、マリアがドイツ語のアルバイトの発音をしたから、俺が聞いて違和感を覚えたんだな。という、新たな発見もありました。



「アルバイトって言ってみて」


「Arbeit」(Árbeit/アーバイト)



Rの部分で、日本語でいう伸ばし棒を使ってる感じか。


日本人は、しっかりとRの発音をしているから、アルバイトという発音になっている・・・のか?


結局よぐわがんね。


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