第15話 夜 二人だけのお茶会

他の貴族の友達との会話に

豪華な舞踏会の食事を楽しみ やがて舞踏会は終わりの時間


貴族の者達は、まだ雪花祭りを楽しもうと

王都の街に向かう者達


王宮の別の広間で、また食事や街から呼び寄せた

踊り子達の舞いを楽しむ者達などがいる


そんな彼らの誘いを断り

ヴァルジニテ王女との約束の為に髪を整え、衣装を変えて

王女の部屋に向かう


本当にお茶だけだと思っていたティエは

お菓子や果実を携えて

ヴァルジニテ王女の部屋をノックした


「ティエだな入ってくれ 待っていた」

「はい では」

白い絹のドレスを纏った

ヴァルジニテ王女が部屋のソファーに座り込み

帯布は深紅

ティエをじっと見詰めてる


「ヴァルジニテ王女様 お菓子と果実をお持ちしました どうぞ」

「有難うティエ姫」

暫くは本当に二人だけの茶会だった

愉しげに会話は弾む


夜も更けて来て

そろそろ、おいとませねば

ティエは考え失礼のない様に挨拶をして

部屋から出ようと立ち上がりかけると

ティエの手首を軽くヴァルジニテ王女は握り、微笑みを浮かべる


「ヴァルジニテ王女様 あの?」

戸惑うティエ


「帰さない 帰したくないティエ」

ぎゅうとヴァルジニテ王女に抱き締められる

「あの?」

「ティエは、私の事は嫌いか?

私がティエが好きで、愛してると言ったら困るか?嫌なら諦める

又従妹として振る舞い 友達だけの関係でいい

迷惑か?ティエ」


「ヴァルジニテ王女様」

「黙ったままなら、私は我慢せぬ

愛してるティエ

初めて会った時から愛していた

生憎、私とティエは同性だが 私は愛してるティエ」

「私は少々、浮気症で

跡継ぎの王女だから、夫を持ち跡継ぎを産まなくてはいけないが

構わないか?」

ティエを抱き締める


ヴァルジニテ王女の声や腕が少し震えてる


「はいわかりました

好きになさって下さいませ」

「私はかなり年上ですが それで構わないなら

私は良いです 私もヴァルジニテ王女様の事が好きです」


「赤い宝石の様な瞳が好きです」

「ヴァルジニテ王女の美しさも 天真爛漫な処も」

頬を赤くしてティエは言った



此処で 昔話(本当に大昔)を聞いていた者達がどよめく


「でええええ!!と、という事は」デイアル

他の者達もにじり寄り 頬が赤い


「はあ、ええ、まあ」

真っ赤になってテイエは視線をそらす 転生して猫耳の亜人となったテイエ

しっぽや猫耳がゆらゆらピクピク

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