あとがき



 うわぁーっ! 感無量です。

 たったいま、十三部、書きおえました。

 そして、『八重咲探偵の怪奇譚』は、これにて、おしまい。

 カクヨムに移る二週間前くらいから書き始めたので、2019年の3月なかばあたりからだと思います。二年と四ヶ月。でも、あいだで過去作をアップしたり、冒険録を書いたりして、休んでいる時期もあるので、ほんとに書いてた期間は、たぶん一年半くらいじゃないですかね。


 まあ、ワレスさんにくらべたら、つきあいが短いので泣きはしないですが、それでも来るものがありますね。


 というか、これがほんとに最後の話で、これっきりサヨウナラなら、もっとつらかったんだと思いますが……。


 ん? 最後じゃないのか?

 うん。見てわかるかと思いますが、これ、続編を書けるラストになってますよね?


 あれだけ大勢死んで、読者さまを悲しませたのに、最後には全部リセットされてしまった——( ̄□︎ ̄;)!!


 すいません。空涙を流させてしまいましたねw

 ちょっとした脇役まで全員、幸せになるというものすごいオチ。大大大ハッピーエンドでございます。ちょっと書き忘れたのは、六路村の千雪さんと、アルバートのことですね。彼らもきっと幸せに……というか、次回からの設定では青蘭には兄と姉がいることになるでしょう。


 青蘭の正体については、そうとうに早い段階から考えてました。あのラスト。

 だってね。じつは第一部のプロローグのなかに、すでに『死人の青蘭』が出てくるんです。ちゃんとした形で出るのは第六部なんですが、第一部のプロローグで『今日は友達も来たし』と青蘭が言ってる。それが、アレです。


 このシリーズ、最後まで読んだあと最初から読み返すと、じつはけっこうたくさんの伏線が散りばめてあるんですよ。龍郎がアレだってことも、けっこうバレないように入れこむのに苦労しました。あんまりあからさまだと見え見えになるし。


 ラストはですね。じつはもともとは、ワレスさんのシリーズで考えてたラストなんですよね。候補が二つあって。

 一つは今回と同じ。転生してそのたびにおたがいを見つけるハッピーエンド。もう一つは転生するけど、このシリーズで言えば、龍郎だけが人間で、青蘭は野の花とか、虫とか、獣とか、なんなら宝石とか、そういうものに転生をくりかえす。それを永遠の命を持つ龍郎(天使)が探し続ける。

 切ないけど、悲しすぎるので、ワレスさんのほうでもできず、こっちでもできなかった……。

 やっぱり人型じゃないと……。


 ということは、ワレスさんのシリーズのラストもそうなるわけですが、まあ、そっちは公開するまでにどのくらいかかるのかわからないので。ちなみにワレスさんのシリーズでは青蘭に該当する運命の相手はまだ出てきていません。


 さて、では、八重咲探偵の怪奇譚。この続編はどうなるのか?

 いちおう、コンセプトとしては、龍郎と青蘭が探偵と助手として、二人で怪奇な事件を解決していく——そういう話になっていきます。つまり、これまでのような賢者の石にまつわる大筋のない長編読み切り。または連作短編。これまでのシリーズでもあった日常的なやつですね。


 青蘭はもうアンドロマリウスと契約してないので、エクソシストの力はアスモデウスの守護によって得てる。龍郎はミカエルから。肝心のときだけ天使の力を発揮してくるw


 しかも、龍郎は前世のことを覚えてるけど、青蘭は覚えてない。第一部のころの青蘭に逆戻りしてるんだけど、そこからまた恋人に……という設定です。以前のように暗い過去がないけど、ただのワガママな金持ちではつまらないので、なんらかの仕掛けはあったほうがいいかなぁとは思ってます。何かの邪神の呪いを受けてるとか。


 というわけで、続けようと思えば、いくらでも続けられるようになってしまったこのシリーズw


 続編、読みたいですという声が多ければ、がんばれるかな。

 少なくとも一冊ぶんは書きたいと今のところ考えてます。というのも、十部あたりから、ずっとすれ違いや離ればなれで、あんまりイチャイチャしてなかったので。読者さま的にラストの再会のシーンが、ちょっと物足りないんじゃないかなとw


 ただ、今回はあれ以上書くと野暮になりそうなので、いったん締めて、あらためて続編で詳細を書いていくほうがいいんじゃないかと思ったからです。

 いかがでしょうか?


 これまで青蘭にかかりっきりだったけど、今後は別のシリーズなども書きながら、気がむいたときに一冊ぶんずつくらい書いていきたいですね。


 とりあえず、秋には青蘭を女の子にしたノーマルラブバージョンを出します。


 あっ、あとですね。堕天使ルシファー。シリーズのなかでは、ルシファー表記にしてるんですが、これって英語読みなので、そのうちノーマルバージョンに直すときに、ルシフェルで統一しようと思ってます。


 あっ、最後の最後でアレなんですが、もしも今回のラスト、よかったと思われたら、「面白い」などの一行だけでいいのでレビュー書いてくださると、ひじょうに嬉しいです。ここまで書いてきた努力が報われます。シリーズの最後をみなさんの言葉で飾ってやってください。


 ではでは、みなさんの応援、コメントなど、いつも力になっていました。長らくのご愛読ありがとうございましたm(_ _)m


https://kakuyomu.jp/users/kaoru-todo/news/16816700426481222288

(いただいたファンアートです)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

宇宙は青蘭の夢をみる13(旧題 八重咲探偵の怪奇譚)『アザトースと賢者の石編』〜永遠なるアザトース〜 涼森巳王(東堂薫) @kaoru-todo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ