第39話 雪の日と椿の本音
カーテンを開けたとき、私は「そういうことか」と納得した。
違和感っていうか、予感はした。妙に寒さを感じたし、それに外の音もあまり聞こえなかったから。まるで、なにかに吸収されてるみたいに。
カーテンを開けると、そこは雪国だった。
辺り一面真っ白。家の屋根にも、地面にも、雪が積もっていた。
冬休みも終わったとはいえ、いまは一月の下旬だし、雪が降っても不思議はないんだけど……
試しに窓を開けてみて……でもすぐに閉める。
寒い……部屋にいるのに息が白い。あたり前か。雪が積もってるんだから。
「椿ちゃん、起きてる……?」
後ろから、押し殺した声とともにドアが開く気配がする。
見ると、さくらがドアの隙間から顔をのぞかせていた。目が合うと、ドアを開けて、
「おはよう、
「うん。ついさっき。……なに?」
すこし視線をそらして、手櫛で髪をすく。起きたのはホントについさっきだから、いまの私は寝ぐせとかあるだろうし、あんまり見てほしくないんだけど。
……ていうか、いつもは勝手にドア開けて来るくせに。なんで今日に限って。
「雪、積もってるでしょ? わたし生徒会の仕事で、学校まえの雪かきしなきゃだから、そろそろ出ようと思ってるの。そのまえに声をかけておこうと思って」
そういうことか。
たしかに、いまのさくらは身支度をしっかり整えている。あれ? でも……
「なんで今日に限って? いつもは黙って出て行くじゃん」
「うーん、べつに深い意味はないよ。今日はそろそろ起きてるかなあって時間だったから。それだけ」
さくらは、本当になんでもないみたいに答える。
「だから、戸締りよろしくね?」
と言って、さくらは部屋から出て行こうとしてる。だから私は、
「待ってさくら! あのさっ――」
二十分後――
私はさくらと一緒に寮を出た。
その瞬間、思わず首をマフラーの中にうずめるみたいにした。あー、やっぱり寒い。
でも、いま私が巻いているのは、さくらがクリスマスにプレゼントしてくれたマフラー。それを想うと、なんだか急に温かくなってくるんだから、我ながら単純だ。
横を見ると、寒いのが苦手なさくらも、体をちいさく震わせていた。その首には、私が編んだマフラーが巻かれている……
「大丈夫?」
訊いてみると、思いのほか元気な声で「大丈夫だよ」と返答があった。
「ていうか、わたしのセリフだよ。それじゃ寒いでしょ?」
と言って、さくらは私を見る。具体的にいうと、私の足を。たしかに寒い。さくらが黒のタイツを穿いているのに対して、私はいつもどおりスカートを短く穿いているから。でも……
いちおう、クリスマスにさくらがくれた毛糸のパンツを下着の上からつけているから、お腹は温かいけど。
「寒いけど、大丈夫。慣れてるし、それに……」
「オシャレは我慢?」
無言でうなづいておく。
それに、真冬に穿くミニスカって、なんか好きなんだよね。なんでか分かんないけど。
「すごいなあ。わたし、今日タイツ二枚重ねで穿いてるから、マネできそうにないや」
そうなんだ。私はタイツあんまり好きじゃないから、それをマネできそうにない。
「でも、どうしたの? 手伝いたいなんて。本当に雪かきするだけだから、面白くないと思うよ?」
「べつに。一緒に暮らしてるやつが雪かきするってはやく行くのに、私だけなにもしないって、なんか変な感じじゃん」
「そうかなあ……」
さくらは不思議そうに首をかしげてる。
ホントに大した意味はない。ただ単純に、手伝いたいって思っただけだし。
でも、それを言うのもなんだか恥ずかしい気がする。……話変えよ。
「なんか、ごめん。そろそろ出るって言ってたのに、待たせちゃって」
「うぅん、気にしないで。いちおう会長だし、ちょっと早めに行こうと思ってただけだから」
そこでさくらは言葉を止めて、私を見てきた。今度は足じゃなくて、顔を。
「お化粧しないで学校行く椿ちゃん見るのって、なんかすごく久しぶりかも」
「あんまり見ないで。なんか恥ずくなるから……」
今日は化粧をしてこなかった。着替えと食事だけで、寮を出る時間が来てしまったから。学校でしようと思って、いちおうポーチにいつも使ってる道具を入れてきたけど。
スッピンなんて何度も見られてるはずなのに、なぜだか落ち着かない。
気分を落ち着けようと思って、なんとなく周りを見回してみる。
冬って、なんだか街が白くなったような気分になるけど、今日は物理的に白い。比喩的な意味じゃなく。
ただ雪が積もっているだけで、いつもとおなじ道も全然違う道に思えるんだからなんだか不思議。
ローファーで雪を踏み鳴らす音も、なんだか妙に心地がいい。たまになら、こういう日があってもいいのかも。……寒いのを除けば。
学園につくと、まずは教室へ。そこでジャージに着替える。と言っても、脱いだのはブレザーとカーディガンだけ。制服のブラウスとスカートは身に付けたまま、その上からジャージを着た。
着替えをすませたら生徒会室に行って、そこでさくらは私を紹介してくれた。ひょっとして部外者は歓迎されないかもなんて思ったけど、役員の人たちには好意的に受け入れられて、顧問の先生には奉仕の精神を褒められた。そんなに深いことを考えての行動じゃないから、褒められるとなんか気恥ずかしい。
それから私たちは外へ出て、用具入れからスコップを取り出して校門まえにむかう。そこでは、何人かの先生たちが集まっていて、みんな手にスコップを持っていた。
だけど、一番驚いたのは……
「おーーっほっほっほっほっほっほ!!」
元気な人……もとい、
「このわたくしがいるからには、登校が始まるまえに雪かきを終わらせてみせます! 枯れ木も山の賑わいですわねっ!」
「ダリアちゃん、それ使いかた間違ってるよ……いや、ダリアちゃんがいいならいいんだけど」
その隣には、
「ダリアちゃん、手伝いに来てくれたの? ありがとう」
朝からハイテンションな御郭良さん。に普通のテンションで対応するさくら。先生たちや生徒会の人たちの反応はいろいろだった。驚いていたりあまり反応を示さなかったり。彼女の人となりを知っているか知らないかの違いだろう。
「べつにあなたを手伝いに来たわけではありません! わたくしは一人でもするつもりでしたものっ!」
なんだかツンデレっぽい発言だけど、多分ただの本音だよね、これ。……テンションのせいで最初勘違いしちゃってたけど、この人ただのいい人だよね。
そのあと、さくらが簡単なあいさつをする。それがすむと、何組かに固まって雪かきを始めた。
よし、せっかく来たんだし、真面目にやろう。
と思いながら雪かきをしていると、
「それにしても、あなたがいらっしゃるなんて意外ですわね」
一瞬だれに言ってるのか分からなかったけど、どうも私への言葉らしい。だって、私と御郭良さんと葵ちゃんは、三人で固まっていたから。
「え、そう?」
「ええ。あなたはもっと……『雪かき? そんなことしたら手が荒れそうだし、メンドいし、パス』……とか言うものと思っておりました」
「……葵ちゃん、おたくのお嬢様ってさ」
「許してあげて。ダリアちゃんは、ちょっと思い込みが激しいところがあるの」
いつものように葵ちゃんがフォロー……になってないな、これ。でも、御郭良さんの失礼な言葉にも、なんだか慣れてしまった。……悪気がないのは分かってるし。
「でも、
「え、そう?」
御郭良さんといい葵ちゃんといい、私が労働するのがそんなに意外なのか。ちょっと心外。
「べつに、深い意味はないよ。ただなんとなく、それだけ」
この言葉は半分あってて、半分間違ってる。深い意味はなくて、なんとなくだけど、見たかったものがあるから。
私の視線のさきにはさくらがいて、生徒会の人たちと雪かきをしていた。
……うん、大丈夫。
さくらがだれかと一緒にいて、その中心にいる姿を見ていると、さくらがとても遠い存在に思えて、その目には私なんて映っていないんじゃないかって、勝手に焦っちゃってたけど……
いまはもう、そんな気はしない。私の目にはさくらが映っているし、さくらの目にも私がちゃんと映っている。そう思うことができた。
ふと、さくらと目が合った。
すると、さくらはちょっと笑って、生徒会の人たちには気づかれないよう、私にちいさく手を振ってくれた。だから私も、ちょっと迷ってから、ちいさく手を振り返して……
「伊集院さん! 手が止まっていますわよっ!」
「っ! ご、ごめん!」
……いたところで、大きな声をかけられた。
なんていうか……まあ、いいんだけど。手を止めてたところは、私が悪いかもだし。
でも、やっぱり合わないなこの人とは。テンションが。
「えぇっ!? なんでなんで!?」
テンションが高いのは御郭良さんだけじゃなかった。
なんか、さくらのテンションが高い。え、そんな変なこと言ったかな?
放課後。
下校を始めるクラスメイトたちの中で、さくらは今日も生徒会があるらしく、一緒には帰れないってことを伝えてきた。
だから、なにか手伝えることあるって訊いたら、めっちゃ驚かれたんだけど……
「椿ちゃんどうしたの? なんな今日変じゃない? 椿ちゃんが自分から働こうとするなんて……」
今度はそれを一転させて、心配そうな顔をされた。
……ていうか、え? コイツもか。私が労働意欲を出すのが驚きに値するってどういうこと?
黙っていると、さくらがすこしだけ慌てた様子で口を開く。それか、私が不機嫌な顔になっていたのかも。
「ご、ごめんね。初めてだったから、ちょっとビックリしちゃって……でも、本当にどうしたの?」
「べつにどうも。朝は手伝ったわけだし、いまはどうかなってだけ」
すると、さくらはちょっと考えたふうだった。けど、すぐに言う。
「じゃあ、ちょっと頼んでもいいかな?」
とか言ったくせに、生徒会室にはだれもいなかった。
職員室に鍵を取りに行って入った生徒会室は、閑散としていて薄暗い。部屋の中央には役員用らしき机が四つ、向かい合わせに置かれている。最奥に置かれた大きめのチェアとすこし豪華なデスクは、多分会長用のものだろう。
「いらっしゃーい!」
だからかもしれないけど、さくらの声は妙に明るく聞こえた。
「コーヒー入れるから、座って待っててくれる?」
そう言いながら、さくらは電気と暖房をつけた。
「うん。ねえ、ほかの人たちはいないの?」
「いないよ。今日の仕事は簡単な書類整理だけだから、役員の人たちには帰ってもらったの」
「そうなんだ……」
あれ? じゃあ、私が来た意味ってあったのかな?
「お待たせ。お砂糖はもう入れてあるから」
そんなことを思っていると、さくらがミルクとコーヒーを持ってきてくれた。
一口飲んでみると、さくらの言うとおり、もうコーヒーは甘かった。そのあとで、ミルクも入れてもう一口飲む。
「どう? 味、変じゃない?」
「え? おいしいと思うけど……なにか入れたの?」
もう飲んじゃったんだけど。学校で変なことされると困るんだけど。いや、寮ならいいってわけでもないけど。
「…………」
すると、さくらは黙って私から目をそらした。
「え? ちょっと、冗談だよね? まさかホントに……」
思わずカップを置いて口元を抑える。腰も浮かせてしまったとき、さくらはクスクス笑い出した。
「ごめんごめん。冗談だよ。べつになにも入れてないから、安心して」
自分の言葉を証明するみたいに、さくらは自分のカップに口をつけた。
「本当だ。インスタントでも、淹れかた次第なんだね」
……? なんか、いまの言い方、ちょっと違和感が。普段は飲んでないのかな? 訊いてみると、
「いつもはね、役員の人が入れてくれるんだ。わたし、なんだか気を遣われてるみたいで……」
そう言って、さくらはすこし疲れたように笑う。
そっか。幼稚園のときとおなじだ。生徒会の人たちは〝
「あのさ、さく……」
「ごめんね。変な話聞かせちゃって」
私の言葉を遮るようにして、さくらが言う。
「そろそろお仕事始めよっか」
言う間に立ち上がって私に背をむけてしまったから、結局、言葉を続けることはできなかった。けど……
「生徒会の仕事ってさ、思ってたよりも地味なんだね」
「でしょー?」
私の言葉に、さくらは軽く笑う。
ていうのも、いま私たちがしているのは、ほんとーに地味な書類仕事だからだ。各部活動や委員会の名簿を確認して、だれがどこに所属しているかを確認する。本当に地味な作業だ。でも……
地味ではあるけど、簡単ではないかも。ずっとやっていると目も疲れるし。役員の人たちには帰ってもらったって言ってたけど、これ、一人でやる作業でもないような……
思い浮かぶのは、さっきのさくらの言葉だ。
――役員の人たちに気を遣われている。
ひょっとして、それがイヤで帰ってもらったんだろうか? もしそうなら、今日以外にも、こんな時があったりしたのかな?
私は役員用の席からさくらを見る。彼女は生徒会長が座る大きめのチェアに腰かけて、クラシックなデスクに置かれた書類に目を通している。その顔はいつものちょっとマヌケなモノとは違って、真面目そのものだ。ちょっとカッコいい、かも……
「椿ちゃん、どうかしたの?」
「えっ?」
気づいたら、さくらが私を見返していた。
「なっ、なんでもない……」
なぜか悪いことをしていた気持ちになって、慌てて目をそらす。
「大丈夫? 疲れちゃった?」
「なんでもないから。ホント、気にしないで」
「そう? ならいいんだけど……」
誤魔化せた……かどうかは分からないけど、私は作業に戻る。だから、多分さくらも作業に戻って…………あれ?
なんか、視線を感じるような? もしかしてと思って視線を上げると……
気のせい、かな? いま、さくらが私を見ていたような……? いや、そんなわけないよね。自意識過剰だ。作業に戻ろう。
……と思ったんだけど、あれ? やっぱり視線を感じる。これ、気のせいじゃない、ってことだよね。
「さくら」
「うぇ!?」
ためしに、書類から顔を上げないまま名前を呼んでみる。すると変な声が聞こえてきた。
「なっ、なあに椿ちゃん」
「いや、なんか見てるみたいだから。なにか用かなって」
「あー……」
ここで顔を上げると、さくらはちょっとバツの悪そうな顔をしていた。
「ちょっとね、気になっちゃって。今日はどうしてこんなにお手伝いしてくれるのかなあって……」
さくらの言葉はだんだんちいさくなっていった。めずらしいこともある。
「べつに、大した意味はないよ。一人でいても暇だから、それだけ」
ウソは言ってない。暇なのはホントだし。……さくらが生徒会で仕事してるのを見てみたかったなんて、さすがに恥ずくて言えない。けど、
「生徒会の人たちに帰ってもらったのってさ、気を遣われるのがイヤだから?」
「え……っ?」
すると、さくらは、例えるならそう……鳩が豆鉄砲を食ったみたいな顔をした。そのあとでちょっと困ったような笑顔を浮かべた。
「あはは、バレちゃった? 年上の人に気を遣われるってさ、なんだか疲れちゃうんだ……」
「べつに、そういうわけじゃないでしょ」
気づいたときには、そう言っていた。心のどこかで「なんで口に出してるんだろう」とは思ったけど、不思議と後悔はしていない。だから、私は自然と言葉を続けることができた。
「たしかに、理事長の娘のさくらに気を遣うっていうのもあると思うけど、それはきっと最初だけ」
「……どういうこと?」
不思議そうに訊き返された。もう、なんで自分のことになるとこんなに察しが悪いんだ。
「だ、だからっ! いまは気を遣われてるんじゃなくって、単純に好かれてるってこと! 理事長の娘とか、そんなの関係なくって……さくらの周りに人が集まるのは、人柄でしょ…………いまも昔も」
なんだか急に恥ずかしくなってきて、私の声はどんどんちいさくなっていった。……大丈夫かな? 聞こえたよね? もう一回言ってとか言われたら、どうしよ……
不安になってさくらを見ると、
「えへへへへへへ……」
なんか、さくらがすごい顔をしてた。
ゆるみきった、へらっていうか、ニマって感じの笑顔。
「なにそれ、どういう感情の顔?」
なんか怖い。でもさくらは、相変わらず笑っている。
「椿ちゃんがそんなふうに思ってくれてるなんて、知らなかったなあ……そっか、そっかぁ……
そんなふうに考えたこと、一度もなかったなあ……」
「え?」
最後になにか言っていた気がするけど、声がちいさくてよく聞こえなかった。気にはなるけど……まあ、いいか。
なぜか知らないけど、幸せそうに笑っているから。
私たちが生徒会室を出たとき、もう六時を過ぎていた。一月ともなると、もう真っ暗だ。それに……
「うぅ……さぶ……っ!」
廊下に出た瞬間、思わず体を震わせる。両手で体を抱くようにしてさすってみるけど、もちろん体は温まらなかった。
廊下は薄暗くて、閑散としてる。生徒もほとんど残っていないみたいで、声も聞こえてこない。こういう雰囲気が、余計寒さを助長してるんだろうな……
「えいっ」
「へぁっ!?」
突然のことに声を上げてしまった。
同時に、だれかが私の背中に張り付くみたいに立っているのも感じる。いや、だれかっていうか……
「ちょっと、さくら……? なにしてんの……?」
「椿ちゃんのスカートのポケットに手を入れてるの」
「……いや、それは分かってるけど……なんで?」
「寒いから、手を温めようかと思って」
……いや、ぜんっっぜん分からん。なんで寒いと私のスカートのポケットに手を……
「うひぃっ!?」
無理やり思考が中断される。
「ちょ、ちょっと……撫でまわさないでよ、くすぐったい……」
薄い布を一枚挟んでるだけだから、直接肌を触られているみたいで、なんかちょっと……アレだ。
「椿ちゃんのポケットの中って、ぬくぬくして気持ちいいねえ」
「その言いかた、なんかヤダ……ねえ、もういいでしょ? はやく出してよ」
「あとちょっとだけ。お願い」
「まあ、いいけど……」
けど、どうしたんだホント。さくらが変なことしたり言ってくるのはいつものことだけど……
「ありがとう」
耳元で、蚊が鳴くようなちいさな、まるで独り言みたいな言葉が呟かれた。
……なんか、このタイミングでお礼って、ちょっと微妙な感じ。うん、て頷いてもいいのかなこれ。
「お仕事、手伝ってくれて」
迷っているあいだに、さくらは言葉を続けてきた。なんでもないみたいに、まるで天気の話でもするみたいに。
「うん。べつに」
だから私も、なんでもないことのように返す。そうすべきだと思ったから。
なにに対するお礼なのか、分からないほど私もバカじゃない。
前までの私なら、きっと言葉には出さなかったに違いない。さくらがまた遠くに行っちゃうんじゃないかって、そんなあり得ないことを考えて。でも……
そんなこと、もう全然考えなかった。前までがウソみたいに。
きっと、私が生徒会の仕事を手伝うことは、もうなくなるかもだけど……
でも、きっと大丈夫。
さくらの目には私が映っているって、いまはもう分かっているから。
……こういうセクハラを急にされるのは、ちょっと困るけど。
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