今日の女神の一言「これ意味あるの?」
はぁい、みんな元気? 女神よ。
今日も今日とてお仕事三昧、嫌になるわねお酒頂戴。
と、いいつつ最近は変な依頼も少なくて普通の転生依頼ばかりよ、あれかしら、前回流石にキレ散らかしたのが影響してるのかしら。
ということで、今回は苦労はしなかったけどコレどうなのって思った小さなネタを紹介してみようと思うわ、え? もうネタ切れじゃないかって、大丈夫よ多分。
ケース1、赤ちゃん
「えーっと、次の
さて、転生前の人材はどういう子かしら
【条件・産まれてスグ死んだ可愛そうな子】
「おっとー?」
産まれてスグ死んだ赤ん坊を、赤ん坊に転生する、なるほどよくわかった。
「…なにか凄い考えがあるのかも知れない、一応検索してみましょう」
そして検索してみた魂の結果、全員Sランク!
「そりゃそうよね!? そうとしか考えられないものね!」
当然よ、産まれた時点で境遇とか親とか血統とか、そういうので差はあっても、産まれたスタートラインで魂の質に差はないもの、これからどう育ってくかなんだし。
「これ意味あるの?」
甚だ疑問ではあるけど、まあやっとくかー。
こうして10秒くらいで手続きはおわった、
なおその後その赤ん坊は特に目立った能力とかもなく、普通に育って普通に死んだ。
なんだったんだろう。
ケース2、グルメ
「ご愁傷様です、あなたは死にました」
「そんな……嘘だろ!」
「残念ですが本当です、ですがあなたは幸運にも別世界で生まれ変わる権利があるのです、さあ立ち上がりなさい好きな加護も差し上げましょう」
「…なんでもか?」
「私と、私が用意できるものなら」
「……なあ、その世界ってうまい飯はあるか?」
「食事ですか?」
どうだったかしら、依頼相手の世界なんてわりと適当にしか目を通さないのよね。
「そうですね、中世ヨーロッパぐらいと言えば伝わりますか?」
「伝わりません」
そっかー、伝わらないかー
「中世ヨーロッパと言われてもどこですか!?」
「おっとそういうアレか」
しまった、こいつ歴史マニアか料理マニアかその両方だ。
「あなたが中世ヨーロッパも場所によって料理が違うと知っているように、その世界も場所によって料理が違うので一概には言えません」
よし、この切り返しは上手いでしょ、上手くはぐらかされて。
「なるほど、その通りです」
よっしゃ!
「では能力は一番美味しいと思われる地域に誕生させてください」
おっとー? それいいのかなー?
「担当の者と会議してまいります、少々お待ち下さい」
「そういう担当とかいるんですね」
急遽地域担当の神と話をつけてきた、こういうのも案外レアケースかも。
「えー、それは構わないのですが、それだけだと能力と言えないので別の力も求めてください、とのことです」
「なるほど…では毒を見抜く力を」
「わかりました、では良い異世界ライフを」
まあ、もうちょっと食い下がってくる相手じゃなくてよかったわ、ついでに毒無効もオマケしといたし上手く生きてくだけならできると思うわ。
ケース3、超速理解
「ご愁傷様です、あなたは死にました」
「よっしゃ! じゃあ時間捜査能力で!」
「あ、はい良い異世界ライフを」
夢だと思ったのかしら。
ケース4,死なせてもらえない人
「ご愁傷様です、あなたは死にました」
「で、あるか」
「残念ですが本当です、ですがあなたは幸運にも別世界で生まれ変わる権利があるのです、さあ立ち上がりなさい好きな加護も差し上げましょう」
「ほう、ソレは面白い」
随分堂々とした男ね、こいつは大物らしいわ、風格も凄いし現世ではさぞ立派な功績を残してるんでしょうね。
「では…そうだな……ぬ?」
突如、男の足元が赤くヒカリ始める。
「………!」
思わずびっくりする
「これは?」
「禁忌魔法よ、誰かがあなたを呼んでいるみたい」
「是非もなし」
呆気なく、男は召喚されていった。
少し覗いてみるか、また死んだら呼びつければいいだけだし。
呼んだのはその男を殺したはずの元部下だった、その部下は殺した後宗教家になったけどそれでも諦めきれずに、元上司だった転生予定者を復活したらしい。
巨大な城とともに魔界っぽくなってるし…なんかもう転生予定者が転生前から魔王じゃないの? と思わせる風貌になっている。
でも、わりとスグ打ち倒されて帰ってきた。
「ふん、柑橘系の頭ではアレが関の山よ」
「随分と余裕だったわね」
「是非もなし」
うん、この状況でも受け入れて楽しんでさえ見えるしやっぱり大物だわ。
「して、これがうぬの言う転生でもあるまい」
「えぇ、そうよ前の世界とは切り離され素敵な異世界ライフを……って!」
また魔王っぽい転生者の足元が光ってる、二度目よ?
「あなた凄く有名人らしいわね」
「で、あるか」
また呼ばれていった、やれやれ、今度は?
島国の西の方にある火山半島で呼び出されてるわ、火山の噴火とともに、怨嗟によってこの日の本を支配するって血の涙を流しながら言ってるわね。
あれに付き合わされるのも可愛そうな気がするけど、なんか妙に本人は楽しそうだからいいか。
今度は討伐されるのに暫く掛かって、ようやく戻ってきた。
「おかえり」
「是非もなし」
まだ楽しそうだからいいと思うわよ、私は…
ってまた光ってるわよあの人。
「あなたどんだけ人気者なの?」
「是非も…なし」
今度は少し遠い目をしていたわね、いい加減異世界ライフの方が気になってそう。
次の召喚は……わー、おんなのこだーかわいいー。
どうやら幕末で女の子の姿で召喚されてるみたい、なんかバトルロワイヤルさせられて…案外ノリノリだし一度そうなったからにはトコトン遊ぶ性分なんでしょうね。
「…どうだった?」
「…そろそろ転生を」
とうとう向こうから催促してき始めた、よし、さすがに急いであげよう、私の仕事も終わらな…っておい
「せめてモノローグの人セリフが終わるまで持ちこたえなさい」
「………っふ」
なんか諦めた目をして飛んでいった、あーあまただ
その後3回ぐらい間髪入れず戻ったり飛んでったりした。
「あのね、あんた私の仕事も終わらないでしょ!」
「ええい! 御託はよい! はやくせんか!」
「いいから早く能力をいいなさい!」
「そうであった! 能力は…」ビュン!
また消えた、また生き返っていったそして殺されるんでしょ、あの人フリー素材かなんかと勘違いされてないかしら? 私が言うのもなんだけど人権軽視されすぎてない?
その後、段階を踏みつつ、8回目の召喚のインターバル中になんとか異世界に送ることに成功した…。
なお、その転生後の異世界で大願をなした後、また何度も復活させられていたのはもう彼の運命だと思うことにするわ。
なんか、短編のお話のはずが半分くらいケース4に使っちゃったわね、コレ一本でネタ人できたんじゃないかしら…まあ気にしてもしょうがないし、またね?
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