第4回 楽毅 宮城谷 昌光 (著)

ちょっと時間ができた・・・て事で、今日は宮城谷小説の中で

一番好きな『楽毅』について書いちゃいます。


楽毅の名前って、三国志読んだ事ある人なら

少しは知っていると思うんですよ。

(最近は、某春秋戦国末期の漫画でも出てきましたね)


諸葛亮が俺の才能は管仲や、楽毅に勝ってる!

いつか内天下取ったるで~!!

と、ニート時代に自分をなぞらえていた人物です。


その時は管仲も楽毅の事も知らず

ぼんやりと、昔の偉いひとなんだなぁ

てくらいしか思ってなかったんですが


その後、陳瞬臣の『十八史略』を読んだとき

初めて楽毅という人を、軽くですが知りました。


この本では、楽毅は趙の武将として登場

武霊王死後に、魏に移り燕が人材を求めていると聞き燕に仕官。

その後、燕の昭王に気に入られ出世していき

燕の最大の敵国である斉をけちょんけちょんにやっつけた!!

てな感じで書いてあります。


この時代の『斉』という国は『東の斉、西の秦』

と言われるくらいの大国で、一方の燕という国は

斉から滅ぼされそうになるくらいの弱小国なんです。


そんな弱っちい燕国ですが、そんな国に名君が現れます。

楽毅をスカウトした昭王です。


この王様、若い頃に国が滅びかけるという体験をしたので

斉に対して復讐を考えており『打倒斉』の為

人材収集にやっきになるんです。


その時、郭隗という家臣が

「人を集める為には、私を優遇しなさい」と進言します。


『郭隗ほどの能力の人材でも、燕の国王は優遇してくれる』

その噂が広まれば優秀な人材が集まるに違いない、というのがその進言の理由。

そして、これが『まず隗より始めよ』の語源になるんですよ。


昭王は、それを実践し

人材を集め、国を復興させ名君とまで呼ばれる様になるわけです。

そして、楽毅という名将を得て斉を滅亡寸前まで追い詰める事になる。。。

ここまでが、陳瞬臣の『十八史略』です。



以後は、本題の宮城谷『楽毅』となります。


この小説では楽毅は趙の武将ではなく

趙と隣接した小国『中山国』の宰相の息子になっています。

楽毅は、その当時の大国『斉』に留学に行き

そこで、後の斉攻略でライバルになる『田単』

と知り合うっという話になっています。


このあたり、話のつくりがウマいなぁなんて思ったりします。

そして、その留学中に孟嘗君に出会い

それが又、今後の伏線になっていきます。


その後、中山国は趙に攻められ善戦むなしく滅亡

楽毅は、趙には仕えず『魏』に仕える事になるんですが

何の使いか忘れましたが、楽毅は燕への使者となり

燕の昭王に気に入られ、そのまま燕に居つく事になります。


実際のところ、楽毅の若い頃の資料なんてなく

歴史に出てくるのは『燕』に来てからなんですよね。


その後、孟嘗君なんかの助けを借り

秦、韓、魏、趙、燕の五国連合を作り上げ、指揮を執る事になる楽毅


楽毅は連合軍を率いて斉軍を打ち破り

その後燕軍を率いて、『斉』の首都を占領

そのまま、あっというまに70いくつもの城を落とし

斉は残り2つの城まで追い詰めてしまいます。


そのへん、マジかよ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ

て気もするのですが、史記にもちゃんと書いてあるんですよね。


そして、ここで田単の登場!

即墨を数年間、必死で守りぬくわけです。


そんなこんなしている間に、楽毅信頼していた

昭王が死んでしまい、おバカな跡継ぎが王になる。。。


その後はお約束の通りに、大活躍する将軍(楽毅)が

自分の立場を脅かすと思い込み、田単の流した楽毅謀反の噂を信じ

将軍解任・・・・

まさに暗君ってヤツ!(´Д`;)


楽毅はそのまま、趙へ亡命する事になり

楽毅が居なくなった後、燕軍は田単に負け続け

楽毅が奪った城は、全部取り戻されます。


さすがの暗君も、やべぇと思ったんでしょう

楽毅を呼び戻そうとするんですが、もう後のまつり・・・


楽毅は戻るつもりはなく、老後は悠々自適に過ごしたとさ・・・


というのが、楽毅のあらすじ?です。

楽毅の本領は、寡兵をもって大軍を打ち破るとこにあり

まさに、日本人好みの武将ではないでしょうか?

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