第26話 ???side
決して人が感知することが不可能な場所から彼女らは下界を監視していた。
その場所の名前は
「しかし、ダンジョンを誰よりも早く発見した少年如月祐樹だったか?彼にあのスキルを与えてよかったのかの?」
潮の神と呼ばれる
「これから日本には大きな厄災が訪れることになるでしょう。そんなとき彼はきっと私たちが生み出した日本を救う英雄になるはずよ。だから、私自らスキルを生み出し与えたの」
「それにしても厄介なことになったな……。日本がある位置は異世界との親和性が高いが故に異世界召喚に巻き込まれることが多かった。これには前々から悩みの種だったのに次は向こうの世界のダンジョンがこちらの世界にやって来るとは極めて厄介だ」
言霊の
「私としても向こうの神々にこちらの世界から人を連れて行くなと抗議をしているが『私たちの子供たちが魔王とか災害とか邪神なる者に世界を滅ぼされてしまう。そのためには勇者が必要だ』とか言って話にならないんですよね」
天界の策士と呼ばれている
「神が地上に干渉することができるのなら我が直接ねじ伏せてやるのに」
ヤマタノオロチを倒した
「それは私たちも同じです。ですが、世界中の神々で話し合った結果として地上に干渉することは許されないの。諦めなさい」
地球に暮らす世界中の神々は地上で過ごす人間たちに力を貸しすぎると彼らの成長を妨げることになるということで禁止する旨の会談が昔あったのだ。それで、今はほんの少しサービスすることが限界なのだ。
「チッ、厄介な約束しちまったな。向こうの世界の神は干渉しまくっているのにズルいよな」
アマテラスがスサノオを宥めるが納得はしていなかった。だが、地球に暮らす
「私からも提案があるのだけど?」
月を司る
「何かしら?」「なんだ?」
「最近、ダンジョンの階層が増えてきたじゃない。それで、ボスを倒せば帰還するための魔法陣が現れるけど、もっと潜りたい人の為にセーフティーゾーンと途中で帰る用の魔法陣を作れないかしら?」
ツクヨミは冒険者が休憩する用の場所と帰還する方法を増やすことが必要だと言っている。この意見にはどのどの神々も賛同した。
「それそうね。それぐらいなら、干渉できそうだしやってみるわ」
今までダンジョンを脱出する方法はボスの撃破か自力で入り口を目指す以外に方法はなく、休憩するにも警戒を怠ることが出来ないので心を休める暇もなかった。だが、こうした神々の計らいにより5階層ごとに脱出用の魔法陣の設置と敵が一切侵入することが出来ないセーフティーゾーンが誕生した。
そして、神々は大きな災いを彼らが払いのけられるまで見守り続けるのだ。
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