第12話

おはようございます!!今日も素晴らしい天気ですね!!《外は大雨ですけどね。》


さぁ今日から授業だ!!張り切って行くぞー!!


コンコンコンッ


「ジークやちょっといいかの?」

「なに?爺ちゃん?」


朝から爺ちゃんが部屋に来るなんてなんかあったんかね?《まぁ有ったのでしょうね。》


ガチャッ


「朝早くからすまんのぉ。学園から連絡があっての、本日は休みだそうじゃ。」

「えぇ~っ!!」


せっかく友達百人計画を考えていたのに!!《マスターは友達そんなに作れませんから無駄ですね。》無駄言わないで!!出来るかもしれないでしょ!!


「どうやら暴風龍が通っているみたいでの。今外に出るのは危険なんじゃよ。」

「暴風龍?」


龍って事はドラゴンなのかにゃ?《説明しましょう!!》よっ!ナビさん待ってました!!


《この世界にはドラゴンとは別に龍と呼ばれる者たちが生息しています。それらはドラゴンと違って細長い体をしており自然界のバランスを取る事を神から託されています。暴風龍、暴炎龍、暴水龍、暴土龍の四匹が確認されていてそれぞれ、台風、噴火、津波、地震の力を使います。暴風龍は世界中を飛び回りその力を使って空気の淀みを無くす仕事をしているのです。暴炎龍は地下深くにたまりすぎた火の力を吐き出させるために噴火を起こします。暴水龍は水に淀みが溜まりすぎないように津波を起こしてかき混ぜます。暴土龍は大地にたまりすぎた力を使う為に地震を起こします。4匹が協力してこの世界を守っているのです。》


ほぇ~、大事な仕事をしているんだにゃ~。でもなんで暴なの?《自然災害とはそこに生きる人にとっては恐怖でしかありません。過去討伐をしようとした愚か者がいましたが全て返り討ちに合っています。相手は自然現象ですからね、勝てません。暴〇龍というのは人が付けた名前で彼らには本来名は有りません。》ほむ(。-∀-)


「暴風龍とは空の均衡を守ってくれている神様なのじゃよ。その力は強大での大人ならまだしも子供であれば連れていかれるかもしれん。じゃから暴風龍が来たら子供は家に居なければいけないと昔から伝わっているのじゃよ。」


爺ちゃんから人目線でのお話を聞きました。まぁ前世でも台風の時って子供は外に出ずに家で待機してたもんね。でも連れてかれるの?《そんな事はしませんよ。強風により飛ばされ行方不明になる子達が昔居ただけです。暴風龍が外に出るのは危険だと伝えて家に帰していたそうなのですが。そしたらその子達が巫女にされ暴風龍に便宜を図らせようとした為、助けるのは止めたそうです。まぁ彼が人の言う事を聞く事はないんですけどね。》ありゃ災難(´・ω・`)


「わかった、家に居るね爺ちゃん。」

「楽しみにしていた所すまんの。こればっかりは神様からの思し召しじゃでな。そうじゃ!!家に居るならじぃじと一緒に遊ぶかの!!」


爺ちゃん自分の事じぃじなんて昨日まで言ってなかったのでしょ・・・・。ってか爺ちゃん仕事はどうした!!子供は自宅待機でも大人は仕事があるでしょ!!


「会長、仕事が立て込んでいますので戻りますよ?」ニッゴリ

「う・・・うむ、わかったからその顔は止めてくれんか?」


案の定エリアさんが爺ちゃんを迎えに来ました。それはもう笑っているのに笑ってないっていう怖い顔で。《さすがですね。》


「爺ちゃんは仕事頑張って来て!!おいらは本でも読んでるから!!」

「じぃじは頑張って来るぞい!!なにをしているエリア、はよ来んか!!」


エリアさんの援護射撃のつもりでちょっと爺ちゃんを応援したら走って行っちゃったよ。《まさしく爺馬鹿ですね。》だねぇ(´・ω・`)


朝食を取って部屋に帰ってきました。さて何しようかなぁ。《本を読むのでは?》せっかくだから他に何かできないかと思ってね?《では一つ提案が。》なんじゃらほい?《この時期にこの地に暴風龍が来ることは非常にまれな事なのです。》そんでそんで?


《自然界のバランスを保つ役割をしている龍はそれ以外にもう一つ使命を持っています。それは世界に仇なすモノの討伐です。》つまり何か問題が起きてるんじゃないかって事?《そうです。》


ほむっ、そんでナビさんはその原因に心当たりは?《もちろんあります。(`・∀・´)エッヘン!!》{あっこれ褒めてほしい奴だ。}さすがナビさん!!《( ・´-・`)どやぁ~》


そんでその原因は?《どうやらこの近くで邪心の欠片が目覚めたようですね。》えっ!!それまずくない!?魔王が生まれるの!!《どうやら動物に寄生したようで、すでに魔王になっていますね。》


場所は?《王都から北に50キロの地点にある森ですね。近くに村もあります。運の悪いことに麒麟熊に寄生していたようで魔王:麒麟になっていますね。熊要素消えました。》熊消えちゃったのかよ!!キリンってもちろん首の長い方じゃなくて?《神獣の方ですね。》やっぱり(゚Д゚;)


しかし!!そんな強そうな魔王でもナビさんならぁ~?《収納しますか?》YES!!《収納しました。》ほらこの通り(´◉◞౪◟◉)


《続いて合成を行います。角と発電器官、魔石を使って麒麟剣『雷切』、革と鱗を使って軽鎧『麒麟』、残った革と蹄を使って『迅雷のブーツ』、を獲得しました。》うぇ~い、貴重な装備が手に入ったぜ。って使えるか!!目立つわ!!これも収納に入れっぱなしだなぁ(´・ω・`)


まぁこれで危険はないでしょ。《魔王出現に伴い逃げだした魔物はどうします?》人里襲ったらやばい奴って居る?《いませんね。》じゃあ放置で。


人里にはハンターが居るし彼らの仕事は取っちゃダメでしょ。あっでもハンターが居なくて住民に死人が出そうなら、ばれない所で収納しちゃって。《今のところハンターの実力以上の魔物は居ませんので大丈夫です。》そっか、じゃあ彼らの武勇に期待しよう!!


目の前で魔物が消えたら誰がやった!!ってなるからねぇ、どこでどう繫がっておいらの事ばれるかわからないし用心するに越したことはない!!《あっ来ますね。》何がっ!?


気が付いたら黒髪でスーツ着てオールバックにしてる、ヤの付きそうな人が目の前に立ってました。こわっ!!


「貴様か、魔王を倒したのは。」


おぉう渋いバリトンボイスですなぁ。めっちゃ睨まれてるけど。でもおいら知ってる!!こういう人は優しい人なんだ!!爺ちゃんで学んだ。《その認識は危険なので今すぐ捨ててください。》ですよねぇーー!!


「どうした返事をしろ。」

「えっと、何のことやらわかりません?」

「ほう貴様、白を切るのか。」


目つきがさらに鋭くなって怖さ3倍!!さらに部屋に置いてあったものが色々飛んでる!!《彼なら話しても大丈夫ですマスター、暴風龍さんですから。》

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーー!!」


ナビさんからの突然のカミングアウトにビックリして大声出しちゃった!!そしたら廊下をバタバタ走ってくる音が!!


バーンッ!!


「ジーク様いかがなされました!!」

「なんでも無いよ、ちょっとびっくりしただけ。」


エリアさんがいきなり部屋に飛び込んで来たからビビったぁ(;´Д`)

とっさの事だったから暴風龍さんとそこらへん飛び回ってた物を収納しちゃったけど大丈夫だよね?《解体が発動しますが?》暴風龍さんは保護!!《そう思って解体は切っておきました。》さすがナビさん有能!!《(∀`*ゞ)エヘヘ》


「そうでしたか・・・・。何事も無かったのであれば良かったです。」

「うん、お昼になったら呼びに来てくれる?」

「わかりました。では失礼します。」


エリアさんは部屋の中を見回して本当に何もないとわかると部屋を出て行きました。もう大丈夫かな?《少々お待ちください・・・・・・。行きましたね。もう大丈夫です。》じゃあ暴風龍さん出してあげて。《わかりました。》


収納から出した暴風龍さんは何が起きたのかわからず驚いた顔してました。まぁその顔がまた怖かったんだけどね。


「今何が?」

「え~っと、暴風龍さんですか?」

「そうだが。」


ショックが大きかったのか話し方が落ち着いていますなぁ。《穴に飲まれる直前まで意識はありますからね、突然目の前が真っ暗になっていたらそれは驚くでしょう。》だよねぇ。


「えっと先ほどの質問の事なんですが・・・。」

「あぁ、貴様が魔王を倒したのであろう?私は礼をしに来たのだ。」


お礼に来たのかよ!!あの顔はどう見ても感謝を伝える表情じゃないよ!!


「そのことは内緒でお願いしますね?」

「私に人族の知り合いなどおらん!!いや今出来たか?まぁ良い。で貴様で間違いないのか?」

「はい間違いないです。」


あっ表情が落ち着いたものに変わった。《やはり警戒していましたか。》


「今回は助かった。魔王の存在を検知して討伐に向かったのはいいが私とは相性が悪かったのだ。他の者達は手の離せない状況で、どう対処しようか思案していたのだ。」

「役に立てたのなら良かったです。」

「礼に私の鱗を渡そう。人の世では特段貴重だと聞いたのでな。」


そう言ってもらったのは・・・・えっこれ布団?《鱗です。長さ2メートル、幅1メートル、厚さが30センチですね。》1枚でこれってでかすぎる!!《そんな鱗が5枚ありますね。》


「あっありがとうございます。(;´・ω・)」

「気にするな、これ以降関わることも無いだろう。さらばだ。」


あっという間に暴風龍さん居なくなりました。あっ鱗は収納したよ。《鱗3枚を使い重鎧『嵐凱』獲得しました。鱗1枚を使い大楯『風の守り』獲得しました。一枚はそのまま保管しておきます。》あっありがとう(;´∀`)


また秘蔵の品が増えてしまった・・・orz《これはもう世の中に名を轟かせろと言う天命では?》やだいやだい!!絶対面倒くさいことになるから嫌だい!!《すでに面倒事が多数起っていますがね。》ボソッ


はぁ疲れた。昼ごはんまでちょっと寝る!!《わかりましたお休みなさい。》


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

This work will be sent to you by kotosuke5, who is Japanese. Unauthorized reproduction prohibited 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る