第8話

「ありがとうございます。しかしそれでは学園の外で問題行為が起こった場合どうなりますか?」


まぁそうなるよねぇ、学園内では教師の監視もあるけど外だとやりたい放題だもん。


「あなた達は本日をもって学園所属になります。その所属を示すのがその制服と後でお渡しする生徒手帳ですね。そして卒業するまでは私生活も含めて学園生活と定義しています。つまり学園の外で問題行動を起こしたとしても、学園側から専門のチームが調査に乗り出します。国王様より衛兵よりも上の捜査権限を預かっています。逃げられませんし逃がしません。」


う~ん、衛兵より上の捜査権限渡すってやりすぎじゃね?《その捜査権限を行使するのが学園に赴任している王直属の部隊ですから問題ないみたいです。国王が子は未来の宝だと言ってすごく大事にしているそうですよ。》ほえぇ~。(・ω・`)


「お答えいただきありがとうございます。私からの質問は以上です。」

「はい、他に質問がある人は?いませんね?ではテスト用紙を配ります。各自指示されるまでは問題を見ないように。スキルも使用してはいけません。」


係の人が入ってきてテスト用紙を配り始めた。スキル使っちゃダメってどうやってチェックしてるんだろ。《どうやらスキルの発動に反応する魔道具がこの会場に仕掛けられているみたいですね。》なるほどそれでわかるわけか。


あれ!?じゃあナビさんもダメじゃん!!(;´Д`)《私はスキルの定義から外れていますので問題ありません。》(´▽`) ホッ


つまりカンニングし放題!!《自力でやってください。頭に鉄塊落としますよ。》はいすいません、死にたくありません(゚Д゚;)


どうやらテスト用紙配り終わったみたい。【ビー!!】おわっ!!ビックリした!!(;゚Д゚)

えっなになに?おいら?ナビさんがばれた?《違うみたいですね、後ろの席の子がスキルを使ったみたいです。》あー使っちゃったのかぁ。(;´・ω・)


「君、今すぐ退室しなさい。私に付いてくるように。」

「僕は何もしていない!!僕はゴリオ家の人間だぞ!!こんな扱いをしたらどうなるかわかっているのか!!」

「諦めなさい、さぁこっちだ。」グイッ

「離せ!!やめろ!!こんな学園潰してやる!!やめろぉぉぉぉ・・・・。」


いつの間にかそこに黒いスーツみたいな服を着て目元を隠す仮面を被った人達が立っていた。

んで件の少年は引きずられて行きましたとさ。何やったの?《『透視』ですね。問題を先に見ようとしたみたいです。まぁそれ以前に色々やらかしているみたいですが。》


もしかして元々?《はい要監視リストに入っていたみたいです。実家からも更生して欲しいと通知が。》ありゃ~(・ω・`)


「このように、試験の最中にスキルの発動が確認された場合は即更生室行になるので注意するように。では試験を開始してください。」


アレク先生の合図でみんな一斉に試験に取り掛かる。おいら?勉強はとうちゃんに教わったし、一般常識的な事しか問題に書いてないから問題ない!!


「はいそこまで!!後ろからテスト用紙を回収してください。」


また黒服さんたちが来てテスト用紙を回収して行きました。全問正解してると思うけど、どう?《していますよ。結果は張り出されるそうですけどね。》あっ!? やーらーかーしーたーorz


どうしようナビさん、目立っちゃうかな?《まぁ試験を受けた半数は全問正解してますし、大丈夫でしょ。》よかったぁ(´▽`) ホッ


《まぁほぼ貴族家の人間ですけどね。》ボソッ

なにか言った?《何も言ってません。》


すぐに結果が張り出されましたと係の人が言いに来て、全員で移動することに。


んで結果は全問正解!!ナビさんに聞いてたけどやっぱり自分の目で確認すると違うね!!そこの茂みに爺ちゃんが居て泣いてるような気がするけど気のせいだ!!《気のせいじゃありません、孫が満点を取ったと号泣しています。》(∩゚+゚)耳の調子が悪いなぁ。


あっ爺ちゃんが黒服さんに連れてかれた。さてそんな事は置いといて《ほっとくのですね。》置いといて!!


クラス分けも発表されてておいらはBクラス!!成績上位者はA・B・Cに固まってるみたい。《クラスは1クラス30人、AからFまでの6クラスですね。つまり新入生は180人になります。》


「クラス分けを確認した者から生徒手帳を受け取り教室に入るように!!」


あっアレク先生だ。もう教室に行っていいのね。一番乗りになりたいから早速移動だ!!

《また道に迷いましたけどね。だからあそこは右だと・・・。》だって面白そうな物があったんだもん!!(;´・ω・)


んで特に迷子案内イベントとか起こることも無くナビさんに連れてきてもらいましたとさ。《えぇすべてのフラグをへし折ってあげました。》やめて!!青春を奪わないで!!


あっもらった手帳はシンプルなやつで表紙に学校の紋章(本に羽ペンと盾)が描いてある奴だったよ。中身は最初のページに自分の名前とクラス、あと校則が書いてあって他は真っ白!!《メモ帳にもなる奴ですね。》


教室に着いたらおいら以外の生徒は全員座ってるみたい。黒板?みたいな者に名前と席が書いてあってそれを確認してから座った。周りを見回してみるとやっぱり何組か仲良しグループが出来てる。《うらやましそうに見ていないで、声を掛けたらどうですか?》今からそうするつもりだったの!!《ハイハイ。》


やっぱりおいらも友達欲しいからね!!目指せ友達100人!!《できませんね。》断言しないで!!夢見させて!!


したらばさっそく隣の席の暇そうにしてる子に声を掛けよう!!


「HEY!!君の名前はなんてーの?おいらジーク!!よろしくね!!」《挨拶がナンパみたいですね。》やめて、おいらも失敗したと思ってるから指摘しないで。orz


隣に座ってる子は緑色の髪をしている子で、女の子みたい。こっちを不思議そうに見ている。《一人で騒いでその後悶絶しているからでは?》


「私の名前はアイシス。アイシス・フォングラード。ジーク君・・・・ですか?君はあの事知らないの?私の事怖くない?」


はて?こんな別嬪さんを怖がる理由はなんじゃろな?《どちらかと言えば可愛らしいですけどね。》そだね。


「なして?おいら田舎者だからわかんなーい。そんなことよりアイシスって呼んでもいい?」


《ぐいぐい行きますねマスター。やっぱりナンパですか?》ちがわい!!あっアイシスはなんか驚いた顔して固まってる。ナビさんやなんでこの子こんなに卑屈なん?


《それはですね。アイシスさんは2歳の頃に魔素暴走を引き起こして町一つ氷漬けにしたようです。まぁすぐに解除して被害は無かったそうですがね。なんでも氷の精霊に好かれたとか?まぁそんな精霊いないですけどね。》いないんかーい!!


《精霊自体は居ますよ?アイシスさんには憑いていませんが。アイシスさんを守る為に仕方なく嘘を広めたのかと。》なるほどねぇ。


「本当に私の事を知らないの?」

「知らないよーん。でも問題ナッシング!!だって過去はどうあれ必要なのは今でしょ!!」


昔そんな事があったとしてもさ、今こうやって普通に生活してるなら問題ないでしょ。むしろ氷系の魔法使える何てかっこよくね!!仲良くなった方が絶対得だって!!《マスターは魔法使えませんものねぇ》スキル取り出せば使えるもん!!でもおいらはナビさんだけで十分だもん!!《褒めても何も出ませんよ?あっジュース飲みます?》


あっじゃあ二人分お願い。《味はどうします?》オレンでいいや。

ナビさんにオレンジジュースに似たオレンジュースを出してもらってアイシスに渡す。


「お近づきの印にどんぞ!!おいしいよ!!」

「えっ!!どこから出したの?」

「おいら収納持ちでっす!!」


収納自体は珍しいもんでもない。過去に転生や転移してきた人たちは全員基本セットの収納持ってるからね!!その子孫にも時たま収納スキルが発現するわけですよ。


んでその転生や転移してきた人たちはまぁ活躍するわけで、貴族や王族に取り込まれてハーレム作るわけ。そりゃ子孫も増えますわ。


しかーし!!おいらの収納は完全版!!そこらの収納とはわけが違う!!でも隠します!!絶対目立つから!!《いつまで隠せますかねぇ?》目に見えないから大丈夫でしょ。


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

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