第4話
「おっはようございまーーす。」
翌日おいらは元気に乗合馬車の発着場で挨拶していた。とうちゃんとかぁちゃんも見送りに来ている。
「朝からうるさくするんじゃない迷惑だよ!!」ゴンッ
「いってぇぇぇぇぇぇ!!」
「サニアも声が大きいよ。」
やっと日が昇って来たかな?という時間帯なのでまだ近所で寝ている人もいるのだ。てかかぁちゃん殴るなし。
「忘れもんはないかい?」
「荷物はチェックした?」
「大丈夫!!」
忘れ物の心配なんてあっりまっせーん。なんてったって一度収納したら自分で取り出さない限り無くさない!!忘れてたとしてもナビさんがいるもんねぇ~。《忘れ物がある事を知ってあたふたするマスターが見たいので手伝いませんよ?》いやん!!ナビさんのいけず!!
まぁ荷物は昨日きちんと確認して収納したし、カモフラ用のかばんも背負ってる。朝もう一度収納を確認して忘れ物無いかチェックしてるから忘れ物なんてナッシング!!
「王都行き馬車まもなく出発しまーす。荷物はお預かりしまーす。」
御者の兄ちゃんが4頭引きの大型馬車の上に荷物を積み始めた。そろそろ行かなきゃね。
「それじゃとうちゃんかぁちゃん行ってくるよ。」
「はいよ、頑張ってきな。」
「グスッ、いつでも帰ってきていいからね。これ手紙ね。忘れないように持って行ってね。」
とうちゃんから手紙を渡され、確認した後すぐに収納に入れた。御者の兄ちゃんに荷物を渡して(中身は着替えや布が入ってる)馬車に乗り込む。
「とうちゃんかぁちゃん体に気を付けてね。」
「それはこっちの台詞だよ。元気でやんな。」
「ジーくん、手紙書いてね。必ずだよ。」
「「行ってらっしゃい。」」
「出発しまーす。」
馬車はゆっくりと走り始めた。ジークは二人が見えなくなるまで手を振り続け、その目には少し涙が浮かんでいた。二人もジークが見えなくなるまでいつまでも手を振っていた。
「いっちゃったね。」
「あぁ行っちまったね。まぁあの子の事だどんなことでも飄々と乗り越えていくさ。」
「そうだね。」
当たりを朝焼けが包みはじめ、門出を祝福するように世界を光で染め上げていくのだった。
《寂しいですかマスター?》
寂しいと言えば寂しいかな?でもさ帰ろうと思ったら帰れるし、それにこの先なにがあるかなぁってわくわくもしてる。だから大丈夫!!あっでも目立つのは簡便な。
《私はいつまでも一緒に居ますよマスター》ボソッ
なにか言った?《何も言ってません気のせいです》
はい!!そんなこんなで王都に着きました!!《1ヵ月ほど掛かっています。》長かったねぇ。《4頭引きの高速馬車ですから早い方ですよ。》
それで今何をやっているかというと!!衛兵さんの大捕り物を見学しています。あぁ茶がうまい。ずずぅ~《のんびりしていますねねぇ。》
乗合馬車で進んでたらナビさんがね。《あっこれ盗賊ですねどうします?》なんて言ってんの。安全に着けるようにナビさんに周囲警戒してもらってたんだよね。
だから収納しました。アジトも調べて中身全部収納して遠くから土持ってきてアジト埋めました。そしたら収納した中に人がいました。《すべて私がやりました。( ・´-・`)》
ナビさん曰く攫われてきて売られそうになってたそうで、元の街に帰してあげました。地図と収納便利!!いつでもどこにでもその場にいたままでで収納と排出ができるんだからね!! 《感謝してくださいね?》いつも感謝していまっす!!
途中の魔物も収納して解体して素材にしながら進んで、無事王都到着!!あっもちろん見つからないように近づいて来そうな気配あったら即収納してましたよ?《結構な量の素材が手に入りました。》
収納した盗賊どうしようかなぁと考えてたらなんか衛兵が集団で歩いてたからね?目の前で出してあげました。《マスターは鬼でしたか。駆除しなければ。》おいらちゃんと人間だからやめて!?
突然人が現れたから衛兵も盗賊もビックリ!!衛兵の何某に対して盗賊はやっちまえ!!てなもんでいま大乱闘ですわ。ずずぅ~~且_(・∀・*)《衛兵もとんだ迷惑でしょうね。》
まぁ?さすがに王都の兵隊さん、そこらの盗賊には負けてません。盗賊の持ち物全部収納に入れっぱなしだからね、無手には負けんでしょ。
あっ盗賊だっていう証拠の品だけは首領に持たせてるよ。なんかどっかの貴族から奪って奪還依頼出てるティアラ、今首領の頭に乗ってますwwもうナビさんったらお茶目なんだから( ̄m ̄〃)ぷぷっ!《やれって言ったのはマスターです。》
剣やら魔道具やら残った物は解体使って素材にして後で何かに使いまーす。ばれへんばれへん。あっそうそうおいらたちがどこで見てるかって言ったら門のそばで見てますよ。
衛兵さんの追加がどんどん王都の中から来て門守ってくれてるんでね。ここが一番安全なんっすわぁ。《衛兵さん!!原因この人です!!》およしになってナビさん!!おいら逮捕されちゃう!!
あっ首領捕まった。捕まえた衛兵さんなんかビックリしてる?あぁティアラ今見つけたのか危なかったねぇ、もうちょっとで壊すとこだったねぇ。《頭と顎どっちを狙うか迷って顎を狙って良かったですね。》
盗賊って不潔で髪も髭ももじゃもじゃだからしょうがないしょうがない。これで壊れててもおいらの責任じゃないし。この騒動の犯人もわからんでしょ( *^皿^)ウシシシシ《衛兵、衛兵、犯人はここにいます。》ナビさん天丼は面白くないよ。《あっ、間違って手紙を衛兵の偉い人の部屋に送ってしまいました。》すぐ回収して!!早く!!!
そんなこんなで事後処理も終わって無事に検査も終わり王都に入りました!!いやぁ広い!!でかい!!人多い!!スリも多い!!《田舎者丸出しだからですよ?》
ちょっと歩いてるだけですでに10回掏られた・・・・・・。その都度ナビさんが取り返してくれてます。あざっすm(_ _)m《ちゃんと気を付けてください。》
んでかぁちゃんたちが行ってたガンバルー商会だけど・・・・どこ?あっ衛兵さんがいたちょっと聞いてみよ。ちょっと衛兵さーん。
「ガンバルー商会?目の前にあるじゃないか。」
「えっ!?これ屋敷じゃないの!?」
「看板建ってるだろ、ここだよ。」
目の前には貴族のお屋敷じゃないのかって思ってた、庭付で噴水まである塀で囲まれた建物が!!あっ門の上にガンバルー商会って書いてあった。おいらまだ子供だから身長足りなくて上は見にくいんだよきっと!!《注意力が足りないだけでは?》はいっ気を付けます!!
「衛兵のおっちゃんありがとう!!」
「おっちゃんじゃないお兄さんだ!!お前この商会に用事か?なにか身分証明するやつはあるか?」
うん?商会に入るのに身分証明しなきゃダメなの?えっ?そんなにでかい商会なの?《この国一番の商会ですね。》
「手紙預かってるから大丈夫、じゃあおいら行くね。ありがとう“おっちゃん”。」
「だからお兄さんだ!!」
《わざと言いしましたね?》お約束お約束(´艸`*)ぷふっ
門のところに来ると御用の方はこちらを押してくださいってボタンが。いいの?押しちゃうよ?押したら爆発したりしないよね?《早く押してください》へいへい
ポチっとな【ピンポーン】おわっ!!びっくりした!!
『はいこちらガンバルー商会です。どのようなご用件ですか?』
ほえーインターホンがあるなんて進んでるなぁ。さすが王都だね!!
「えっとドータイから来ましたジークって言います。なんか爺ちゃんに呼ばれました。あととうちゃん、クリスから手紙預かってます。」
ドンガラガッシャーン、パリーン、ズドドドドドドドドドドドドドド
うんなんか家の二階から窓突き破ってすごい勢いで走って来てる人がいるんだけど?ナビさんあれ危なくない?《危険はないですね》あっそう。
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
This work will be sent to you by kotosuke5, who is Japanese. Unauthorized reproduction prohibited
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます