第14話

あなたが、パパとばあばと3人でお出かけして、帰った時に、


パパがあなたの手を車のドアに挟んでしまったことがあった。


あなたは、一瞬、何が起きたのか分からないでフリーズして、


次の瞬間には、大泣きしたそうよ。


あなたの小さな小さなおててが、折れてしまったかと思って


パパはだいぶ焦ったみたい。


幸いあなたの手は小さくて、柔らかくて、


車も軽自動車だったし、今みたいにスライドじゃなかったから


あなたの手は何事もなく、氷で冷やしたら、大丈夫だった。


大事な大事なあなたのことを護るべき、パパもママも


それぞれミスはあるの。


そう言うとき、本当に、自分はダメな親だなって思う。


本当に一瞬のことだし、急いでいたり、荷物がたくさんあったり


焦っていたりすると、どうしても目が行き届かないことがあるの。


でも、そんな一瞬の油断が、将来にまで残る傷跡になったり、


健康被害が出たらって思うと、本当に怖いのよ。


きっと将来、あなたも結婚して、子供を産んだら分かるわ。


パパの気持ち、ママは痛いほど分かるわ。

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