第13話

今年の冬は、首都圏では珍しく、3度も雪が積もった。


あなたは、まーた、「こわい」が始まった。


お空から、大量の白い粉が降って来たんだ。


初めて見たら、そりゃあ怖いよね。


夜、あなたとママは一緒に自販機のジュースを買いに行ってた。


そしたら、雪が降って来て、ママが


「ほら。雪が降っているよ。」


って言ったら、あなたは、怖くなったのか、


急にママの手を振りほどいて、一目散にお家に向かって駆け出した。


そんなに怖かったはずなのに、翌日になると、


一面の銀世界を見たあなたは、恐る恐る雪の中に出て行って、


その日の午後には、夢中になって、おててが真っ赤になるまで遊んでた。


すごいね。その適応力。あっという間にあなたは成長してしまう。


もっとゆっくり大人になってよ。


いつまでも赤ちゃんじゃ困るけど。

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