アビス大迷宮・5
俺は探知魔法で魔物の位置を次々に把握し、ほぼ即死と言える魔法、【
魔力が底を尽きる? 何それおいしいの?
「…………」
俺がやっていることを唖然と見るコウセイ。
苦労して倒していた魔物が、こんなにもあっさりと倒されていたら、ねぇ……
そんなことはさておき、最深淵近層への入口が近くなってきた。
入口付近に何人かの魔力反応があることに気づいた。
……リホ達か?
何をしているかは、近づくにつれ何となくだが分かってきた。
暫く歩いていると、重々しい巨大な扉があった。扉の前にはリホ達がいる。
予想通り、扉の解析をしているようだ。
「鑑定なら俺やるよ。」
「助かる。後は任せたのじゃ」
そう言ってリホは欠伸をした。
「了解。」
そう言って、俺は扉の鑑定に取り掛かった。
数時間後、鑑定結果が出た。
鑑定結果
最深淵近層への入り口
材質:
硬度:
付与魔法:【絶対閉鎖】……魔物を絶対に通さない超強力な付与魔法。並大抵の魔力では付与出来ない。
なにこの扉。
とんでもない鑑定結果だ。
俺にも創れたりしないかな……
やっぱり創ることは無理か? ま、後で考えよう。
「鑑定、終わったぞ。」
そう言って、いつの間にか寝ていたリホに声を掛けた。
「うむ……どうじゃった………?」
今にも二度寝しそうなくらい眠そうな声で訊かれる。
「超凄かった。」
「もう少し分かりやすく説明してくれんかのう…」
そう言われてしまったので、先程出た鑑定結果を紙に写して、リホに渡した。
「創造鉱石が
「あの――…
先程から空気になっていた皆さんの内、コウセイが声を挙げる。
リホに説明を促す。
「
説明をしながら手を動かすリホ。
「なんかよく分からないけど凄いな」
『ね。』
しれっと会話に入っているエンをスルーして、リホは言った。
「そろそろ扉が開く。寝るなよ」
その言葉を聞いて、この場にいる全員が思った。
『いや、寝ていた張本人には言われたくないわ。』
と。
それから十数秒後。
ギィィィィ………
と音を立てて扉がゆっくりと開いた。
扉の向こうからは物凄い圧を感じる。最深淵近層を嘗めんなってことか………?
まあいい。
こうして俺達は最深淵近層へ、足を踏み入れたのだった。
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